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異世界にやってきてから10年
第494話 いろいろな疑問点
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このままこちらにやってくる男性を受け入れるか否か。
今常山領には10万人以上の難民がいる訳で、内訳は母親とその子供。しかも子供はまだ幼い。
で、恐らくはその父親たちが今こちらにやってきている・・・・と想定されている。
「私がわからないのは、どうやって情報を得、こちらに向かっているかですわ。」
ヘルトラウダはいくつか疑問に思う所があるようですね。
「ええと、それに関しては僕も思う所はあるけど、何が問題かな?問題と言うよりわからないのは何かな?」
ヘルトラウダにそう訊ねます。
「まずどうやって情報を得たかですわ。常山領と滅ぼされた国との距離は、馬を使ってもひと月はかかるでしょう。」
「魔道具とかは?」
「それなりに高価ですわ。まあ魔道具を使った可能性もありますが、次にわからないのは報告では徒歩でやってきているらしいのですが、移動速度が速すぎます。難民が王都に現れてからの時間を考慮しても、おかしいですわ。」
「ええとつまり、情報を得てから動き出したとして、徒歩ならまだもっと手前にいるはずって事かな?」
「そうです。あらかじめ準備をしていてもあり得ませんわ。そしてそれに伴う物資の調達。もし収納かばんや、スキルでの収納が可能だったとして、果たして普通の人に数万食を用意できるでしょうか?それに寝る場所ですわ。報告では荷物を運んでいるようには見えなかったようですから、もし収納スキルがあったとして、その人物は無限収納を持っているとしか考えられませんが、そのような人物が存在していれば噂になっています。ギルドでそのような人物がいたとの報告がありませんわ。」
幾つか問題があるようですが、ヘルトラウダが警戒しているのは情報を得た手段、そして移動速度。さらには物資の調達とその運搬方法・・・・
あらかじめ準備をしていないと数万人規模の物資はすぐには揃わないから、あらかじめ準備をしていたと睨んでいるのでしょう。
しかしながらここで悩んでも仕方ありません。
「ヘルトラウダ、会ってくるよ。」
会って確認し、話し合った方がいいかな。
相手が何を思っているか、そしてもし罠だとした場合、その罠を仕掛けた何者かの目的を確認したいですし。
ああしまった。またもやオイヴィがいない。
今ロンドロッグだっけ。
じゃあ・・・・久しぶりに友郁や泉と行く?
色々出かけてみたいと言っていたし。
じゃあポチに乗って行ってみようか?
ゲートでの移動はあらかじめ目的地に設置しないといけないけど、そんなの設置していないし。
「そういう事で、行ってきます!」
「え?本気ですか?ちょっと待って下さいいいい!!!!!」
ごめん、普段落ち着いているヘルトラウダがあんなに狼狽えてるんだから、自重しといた方が良いかな?
いや、やっぱり自分で確認しに行こう。
今常山領には10万人以上の難民がいる訳で、内訳は母親とその子供。しかも子供はまだ幼い。
で、恐らくはその父親たちが今こちらにやってきている・・・・と想定されている。
「私がわからないのは、どうやって情報を得、こちらに向かっているかですわ。」
ヘルトラウダはいくつか疑問に思う所があるようですね。
「ええと、それに関しては僕も思う所はあるけど、何が問題かな?問題と言うよりわからないのは何かな?」
ヘルトラウダにそう訊ねます。
「まずどうやって情報を得たかですわ。常山領と滅ぼされた国との距離は、馬を使ってもひと月はかかるでしょう。」
「魔道具とかは?」
「それなりに高価ですわ。まあ魔道具を使った可能性もありますが、次にわからないのは報告では徒歩でやってきているらしいのですが、移動速度が速すぎます。難民が王都に現れてからの時間を考慮しても、おかしいですわ。」
「ええとつまり、情報を得てから動き出したとして、徒歩ならまだもっと手前にいるはずって事かな?」
「そうです。あらかじめ準備をしていてもあり得ませんわ。そしてそれに伴う物資の調達。もし収納かばんや、スキルでの収納が可能だったとして、果たして普通の人に数万食を用意できるでしょうか?それに寝る場所ですわ。報告では荷物を運んでいるようには見えなかったようですから、もし収納スキルがあったとして、その人物は無限収納を持っているとしか考えられませんが、そのような人物が存在していれば噂になっています。ギルドでそのような人物がいたとの報告がありませんわ。」
幾つか問題があるようですが、ヘルトラウダが警戒しているのは情報を得た手段、そして移動速度。さらには物資の調達とその運搬方法・・・・
あらかじめ準備をしていないと数万人規模の物資はすぐには揃わないから、あらかじめ準備をしていたと睨んでいるのでしょう。
しかしながらここで悩んでも仕方ありません。
「ヘルトラウダ、会ってくるよ。」
会って確認し、話し合った方がいいかな。
相手が何を思っているか、そしてもし罠だとした場合、その罠を仕掛けた何者かの目的を確認したいですし。
ああしまった。またもやオイヴィがいない。
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いや、やっぱり自分で確認しに行こう。
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