上 下
425 / 735
召喚から5年が経過

第425話 我を忘れてしまった

しおりを挟む
何この手触り、そして感触!
どう言い表せばいいのか、これぞまさしく異世界!!

僕はこの後我を忘れてしまったようで、秘書さんが必死に止めようとしてましたが、制止を振り切り、今度は目についた耳を思わず・・・・

「ふぎゅう」

「みゃあ」

「あへえ」

僕はしばらくこの3人の獣人達にくっついている?尻尾と耳を堪能しました。

いやあ、何この手触り。
素晴らしい!

そして堪能していると、どうやら僕は秘書さんに揺すられていたらしく、なんだか揺れるなあと振り返ると必死の形相で秘書さんが僕を引っ張っている所でした。

「ええと何かな?声をかけてくれたらよかったのに。」

そう言うと、何かを諦めたような表情の秘書さん。

「もう手遅れです。そして何度もお声はかけましたの。」

ええとどういう事?
そして秘書さんが指さす方向を見ると、そこにはどう言い表せばいいかわからない女性が3人、ひっくり返っていました。

「え?何この人達って獣人だよね。」

「ええ。そしてその獣人の最も大事な尻尾と耳を、本人の許可なく触りまくり揉みまくった結果がこれですの。」

へ?何それどういう事?

「まさかとは思いますが獣人と会うのに、尻尾と耳の重要性を認識していなかったとは思いませんでした。」

「え?この尻尾がどうかしたの?」

一番近くの尻尾を掴みます。
「ふぎゅうう」

「いけません!」

この時になってもしかして尻尾ってまずかった?と今更ながら気が付きましたが、異世界だよ?尻尾と耳、獣娘のだよ?そこにあったら触れちゃうよね?

「普通は本人への断り無く触ろうなどと考えません!ああ、なんて事を!しかも3人ですわ!」

「ええとその、何かまずかった?」

「ええと、何処から突っ込んだらいいか分かりませんが、獣人の尻尾を先ず掴むという行為が理解できていますか?」

もうこの段階で既に手遅れなのは感じましたが、もしかして急所だった?

「もしかして急所だった?」

「急所・・・・ある意味急所ですわ。ただ戦闘時は尻尾による攻撃や物を掴んだりといった行為はございますから、ここで公爵様が仰る急所とは意味合いが違いいますの。」

「では何?」

「異性に尻尾を掴まれるというのはまずありえない行為で、あるとすればそれは相手への求婚ですわ。普通そんな意思が無ければまず尻尾を掴ませることなど有り得ませんが、もし尻尾を掴まれてしまえば相手は求婚を成功した事となり、そしてそのまま耳を触らせるというのは相手の求婚を受け入れた証ですの。」

うん?どういう事?

「恐らく3人の獣人は油断もあったのでしょうが、結果3人は公爵様の求婚を受け入れた形になりますの。」

え?そんな事がありえるの?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件

月風レイ
ファンタジー
 普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。    そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。  そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。  そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。  そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。  食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。  不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。  大修正中!今週中に修正終え更新していきます!

神の宝物庫〜すごいスキルで楽しい人生を〜

月風レイ
ファンタジー
 グロービル伯爵家に転生したカインは、転生後憧れの魔法を使おうとするも、魔法を発動することができなかった。そして、自分が魔法が使えないのであれば、剣を磨こうとしたところ、驚くべきことを告げられる。  それは、この世界では誰でも6歳にならないと、魔法が使えないということだ。この世界には神から与えられる、恩恵いわばギフトというものがかって、それをもらうことで初めて魔法やスキルを行使できるようになる。  と、カインは自分が無能なのだと思ってたところから、6歳で行う洗礼の儀でその運命が変わった。  洗礼の儀にて、この世界の邪神を除く、12神たちと出会い、12神全員の祝福をもらい、さらには恩恵として神をも凌ぐ、とてつもない能力を入手した。  カインはそのとてつもない能力をもって、周りの人々に支えられながらも、異世界ファンタジーという夢溢れる、憧れの世界を自由気ままに創意工夫しながら、楽しく過ごしていく。

W職業持ちの異世界スローライフ

Nowel
ファンタジー
仕事の帰り道、トラックに轢かれた鈴木健一。 目が覚めるとそこは魂の世界だった。 橋の神様に異世界に転生か転移することを選ばせてもらい、転移することに。 転移先は森の中、神様に貰った力を使いこの森の中でスローライフを目指す。

神様との賭けに勝ったので、スキルを沢山貰えた件。

猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。突然足元に魔法陣が現れると、気付けば目の前には神を名乗る存在が居た。 そこで神は異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。 あれ?これもしかして頑張ったらもっと貰えるパターンでは? そこで彼は思った――もっと欲しい! 欲をかいた少年は神様に賭けをしないかと提案した。 神様とゲームをすることになった悠斗はその結果―― ※過去に投稿していたものを大きく加筆修正したものになります。

異世界転生でチートを授かった俺、最弱劣等職なのに実は最強だけど目立ちたくないのでまったりスローライフをめざす ~奴隷を買って魔法学(以下略)

朝食ダンゴ
ファンタジー
不慮の事故(死神の手違い)で命を落としてしまった日本人・御厨 蓮(みくりや れん)は、間違えて死んでしまったお詫びにチートスキルを与えられ、ロートス・アルバレスとして異世界に転生する。 「目立つとろくなことがない。絶対に目立たず生きていくぞ」 生前、目立っていたことで死神に間違えられ死ぬことになってしまった経験から、異世界では決して目立たないことを決意するロートス。 十三歳の誕生日に行われた「鑑定の儀」で、クソスキルを与えられたロートスは、最弱劣等職「無職」となる。 そうなると、両親に将来を心配され、半ば強制的に魔法学園へ入学させられてしまう。 魔法学園のある王都ブランドンに向かう途中で、捨て売りされていた奴隷少女サラを購入したロートスは、とにかく目立たない平穏な学園生活を願うのだった……。 ※『小説家になろう』でも掲載しています。

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

~僕の異世界冒険記~異世界冒険始めました。

破滅の女神
ファンタジー
18歳の誕生日…先月死んだ、おじぃちゃんから1冊の本が届いた。 小さい頃の思い出で1ページ目に『この本は異世界冒険記、あなたの物語です。』と書かれてるだけで後は真っ白だった本だと思い出す。 本の表紙にはドラゴンが描かれており、指輪が付属されていた。 お遊び気分で指輪をはめて本を開くと、そこには2ページ目に短い文章が書き加えられていた。 その文章とは『さぁ、あなたの物語の始まりです。』と…。 次の瞬間、僕は気を失い、異世界冒険の旅が始まったのだった…。 本作品は『カクヨム』で掲載している物を『アルファポリス』用に少しだけ修正した物となります。

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

処理中です...