勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず！

召喚から５年が経過

第362話 日本人の妻達には知らせないで調べてみます

ユハニから報告のあった、召喚者のその後。

これは決して召喚に巻き込まれた妻には知らせる事の出来ない案件です。
それに、関わった元侍女の妻にも。

何故か、それは今後５年の間に生まれるはずの赤ん坊が、この情報のせいで生まれなくなってしまうかもしれないからです。

並行世界で再び出会う事のなかった他の召喚に巻き込まれた面々。

たぶん魔王の襲撃で死んだのでしょう。

流石に並行世界で全員の面倒は見れませんでしたから。

そして万が一この５年の間にこちらに来られてもそういう意味で会わす訳にはいかないので、念のために様子を見ておいた方がよさそうだなあと。

そう思って、その報告書を見ていました。

元勇者・森信 界人君だけど、どうやらＢ級パーティ”火炎の罪”に連れられ、小さな町に到着後、その後に別口で連行されたチョッキンの刑にあったリーマンと、盗人女たちと合流した模様です。
あれ？同じ町に送られたの？まあ今更ですが。

そこでずっと暮らしていたようですが、どうやらそこで森信君は盗人女の一人と結ばれたらしいです。

ただ、その何と言いますか、そのあたりがかなり曖昧な報告で、その後その女が妊娠、出産したとなっています。

まそれはどうでもいいんだけど、まさか無理やりじゃないよね？
もしそうなら違う町に連行した意味がないんだけれど。

だけどこれは僕の考え及ばぬ恐ろしい出来事でした・・・・
いやあ、思い出したくないんだけど。

え？何の事って？

この報告をもらった後、僕は魔道具で別人に成りすまし、密かに森信君を見に行ってみたんです。
【この者らを乗せていけばいいのだな？】
【頼むよ。彼は実際に連れて行ってくれたから、道案内をしてもらいたいからね。】

今僕はドラゴンに頼んで、火炎の罪のメンバーに、森信君の居る街まで道案内を頼んで、ドラゴンに乗って向かう事にしたんです。

「公爵様、まさかドラゴンに乗せて頂く事ができるとは思ってもおりませんでした！感激です！！」
「まあそうそう経験できないよね？」
「はい！しかし、今でも覚えておりますが、あの愚か者の所へ向かうのでございますか。さっさと死んでおけばよかったのに！」
「まあそう言っても、一応彼も更生してもらう機会を与えておきたかったからね。召喚に巻き込まれなければこんな事にはならなかったからね。」

「ですが、侍女様をことごとく犯し、他の男にもそうさせた！私は今でも許せないのですよ！」

「まあそう言うけれど、あの時のメンバー以外で、素行の悪かったリーマンは、もうないからね・・・・」
「確かに・・・・」
何がないのは、ナニですよ？

・・・・
・・・
・・
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街から少し離れた場所でドラゴンから降り、僕は案内してくれる人と２人で町まで向かいました。

正直そんなに大きな規模ではないようです。