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魔王の天敵・勇者と聖騎士
322話 聖騎士オイヴィ
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「先ほども言ったが、貴族は良質な子孫を複数残す必要がある。それには一人の女性では限度がある。それ故複数の女性を相手にせねばならぬ。いずれ領地が広がり発展すれば、その女性と子供に領地を任す事にもなろうし、手柄を得た家臣にも領地を任す事もあるだろう。実質は家臣に任すのだからな。だが、ここで其方が一人の女性しか相手にしないとどうなると思う?」
え?どういう事?何か問題が?
「言ってる意味が分からないよ。」
「家臣も複数の女性を娶りたいものだ。また女性も力のある男性を求める。だがそのような男性には限りがある。一人だけしか女性を娶る事が出来ねば、不幸な女性が増えるだけだ。」
うん?ちょっと言ってる意味がだんだん分からなくなってきた。何で不幸な女性が増えるのかな?
「まだわからぬか?家臣はな、領主以上の妻を娶る事は禁忌とされている。」
「え?何それ?ええと僕は妻を16人娶ってるよね?多いよね?」
「だがそれを・・・・覆そうと考えておるだろう?」
「いやその・・・・」
「この国の前国王は、30人の女性を妻に迎えたそうだ。」
「え?30人も?」
「そうでなければ臣下である貴族が困るのだ。」
国王っていうのも大変なんですね。じゃあいずれはアルノルト陛下も?
僕がそう思っていると、何かを察したのか、オイヴィさんが
「公爵殿、いやあえて常山殿と言わせてもらおう!今の常山殿は責任から逃げている!逃げるな!前を向け!そして・・・・突き進め!」
僕はオイヴィさんの雰囲気が突然変わったので、困惑してしまいました。
そして、どうしてだか目が離せません。
オイヴィさんも僕の目をじっと見ています。
なんだか僕の心の奥深くまで見通しているかのような疎女まっすぐ射貫くような目。
僕は逃げてるのでしょうか?
何から?
責任?
そんなつもりはない・・・・と言い切れる?
僕は迷ってしまいました。
受け入れないといけないとわかっているのですが、何処か受け入れられない自分がいて、その部分がまだ強いんです。
そう思っていると、突然オイヴィさんの視線が外れ・・・・
あ・・・・なんだか優しいぬくもりに包まれる・・・・そう思った時には僕はオイヴィさんに抱きかかえられていました。
「迷っているのか?迷えばいつでも我の、あまり無いが胸を貸そう。そして、我は其方の導き手となろうぞ。」
ああなんだろうこの安心感。
僕に足りなかった・・・・足りないじゃなく、必要だったのはこの安心感なのでしょうか。
僕はいつのまにか寝てしまったようです。
気が付けばオイヴィさんを抱いていました。
そして・・・・なぜかこう、満ち足りた・・・・幸せな気分になっている自分がいるような気がします。
ああ、これだ。僕に必要だったのはきっとこういう事だったんだ。
僕は現状をすべて受け入れる事が出来ていました。
いったい何を悩んでいたのでしょうか?
後で知りましたが、オイヴィさんは自らを犠牲に、僕を助けてくれたようです。
「え?犠牲?いや違うぞ?我の願望でもあったのだ、気にするな。それに17人目の妻に加えてくれるのだろう?何せ我は処女だったからな。」
「あ・・・・いいのかな?」
「既に皆知っている。よいのだ。」
いつもならやってしまった・・・・なのですが、この時ばかりはそうならず・・・・あれ何で?
「気にしたら負けだ!」
何処かで聞いた事があったような気がしますが何だっけ?
え?どういう事?何か問題が?
「言ってる意味が分からないよ。」
「家臣も複数の女性を娶りたいものだ。また女性も力のある男性を求める。だがそのような男性には限りがある。一人だけしか女性を娶る事が出来ねば、不幸な女性が増えるだけだ。」
うん?ちょっと言ってる意味がだんだん分からなくなってきた。何で不幸な女性が増えるのかな?
「まだわからぬか?家臣はな、領主以上の妻を娶る事は禁忌とされている。」
「え?何それ?ええと僕は妻を16人娶ってるよね?多いよね?」
「だがそれを・・・・覆そうと考えておるだろう?」
「いやその・・・・」
「この国の前国王は、30人の女性を妻に迎えたそうだ。」
「え?30人も?」
「そうでなければ臣下である貴族が困るのだ。」
国王っていうのも大変なんですね。じゃあいずれはアルノルト陛下も?
僕がそう思っていると、何かを察したのか、オイヴィさんが
「公爵殿、いやあえて常山殿と言わせてもらおう!今の常山殿は責任から逃げている!逃げるな!前を向け!そして・・・・突き進め!」
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そして、どうしてだか目が離せません。
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僕は迷ってしまいました。
受け入れないといけないとわかっているのですが、何処か受け入れられない自分がいて、その部分がまだ強いんです。
そう思っていると、突然オイヴィさんの視線が外れ・・・・
あ・・・・なんだか優しいぬくもりに包まれる・・・・そう思った時には僕はオイヴィさんに抱きかかえられていました。
「迷っているのか?迷えばいつでも我の、あまり無いが胸を貸そう。そして、我は其方の導き手となろうぞ。」
ああなんだろうこの安心感。
僕に足りなかった・・・・足りないじゃなく、必要だったのはこの安心感なのでしょうか。
僕はいつのまにか寝てしまったようです。
気が付けばオイヴィさんを抱いていました。
そして・・・・なぜかこう、満ち足りた・・・・幸せな気分になっている自分がいるような気がします。
ああ、これだ。僕に必要だったのはきっとこういう事だったんだ。
僕は現状をすべて受け入れる事が出来ていました。
いったい何を悩んでいたのでしょうか?
後で知りましたが、オイヴィさんは自らを犠牲に、僕を助けてくれたようです。
「え?犠牲?いや違うぞ?我の願望でもあったのだ、気にするな。それに17人目の妻に加えてくれるのだろう?何せ我は処女だったからな。」
「あ・・・・いいのかな?」
「既に皆知っている。よいのだ。」
いつもならやってしまった・・・・なのですが、この時ばかりはそうならず・・・・あれ何で?
「気にしたら負けだ!」
何処かで聞いた事があったような気がしますが何だっけ?
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