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常山公爵
305話 オイヴィ・ラハテラ
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元聖騎士?
オイヴィ・ラハテラと名乗る女性は、小柄でどう見ても騎士には見えません。
そのような装備もしていないようですし。
僕はオイヴィと名乗る女性の事を色々確認したいので、中に入ってもらうようにお願いしましたが、ここで問題が。
「それはなりませぬ。皆順番を待っております。私だけ抜け駆けはいけませぬ。」
頑なに順番を守ろうとするので困惑してしまいます。
「オイヴィ様、申し訳ございませぬが、ご領主様はお忙しい身でございます。ご領主様自らオイヴィ様に確認したき事柄がある様子、重ねてご領主様とご同行をして頂きます様ご再考を。」
「もしかしてお連れの方がいたりしますか?」
「いえ、私一人でここに。」
「ではいいですね?」
渋る彼女の手を取り先に進みます。
【あ・・・・】
と聞こえましたが無視します。
そして、時間がかかるのもなんでしたので、付き従ってくれている女性に一言二言伝えます。
ゲートをこの場に設置し館へ向かうので、この場に置いたゲートを回収、一人徒歩で向かってもらうよう命令しました。
ありゃ、これなら門に入らなくてもよかった?
「知っているかわかりませんがゲートです。ダンジョンに設置してある転送の仕組みを参考に作りました。ご存じですか?」
その女性はゲートをじっと見つめています。
「ダンジョンの魔法陣は知っています・・・・が、それをこのような小さな魔道具で再現されたのですか?」
まず一人先に向かってもらい、次に僕が向かいます。
その後にオイヴィさんに来てもらいました。
最後にもう一人女性がやってきます。
後は回収、徒歩で来てもらいます。
僕は付き従っている女性に命令をし、応接間を用意してもらうように伝え、オイヴィさんに付いてきてもらうように言います。
「す・・・・素晴らしい・・・・」
ゲートが珍しかったのでしょうか、ゲートをずっと見つめています。
するとユハニさんが慌ててやってきます。
「この度の騒ぎ、申し訳ございませぬ。」
「あ、気にしないで下さい。一寸こちらのオイヴィさんに興味があるので、お話したいと思います。」
「既に部屋の準備は整ってございます。」
「ありがとう。ではオイヴィさん、こちらです。」
完全に固まってしまった彼女の手をまた取り、歩き始めます。
【あ・・・・また・・・・】
僕は用意してもらった部屋へ先に入ろうとしましたが、扉を開けてもらい、中を見た瞬間、回れ右をして、
「別の部屋で。」
「・・・・かしこまりました・・・・あちらです。」
わかっていてやったのでしょうか?
「ちょっと想定した部屋と違ったのでね。こちらです。」
今度はちゃんとした応接室でした。
因みに先程の部屋は、扉を開けると仕切りがあり、ベッドがあるんです!
違う!違います!そう言った目的で彼女を連れて来たんじゃないから!
何の迷いもなく僕の後につき従い、部屋へ入る彼女。
僕は外套を脱ぎ、ソファーに座ります。
オイヴィさんにも促すと、彼女は顔が隠れるようにかぶっていたフードをはねのけ、顔をあらわにします。そして、
「失礼いたします。」
そう言って着座したのですが、僕は思わず彼女の顔を呆然と見つめてしまいました。
僕はこの異世界でアーダさん以上に整った顔立ちの女性を見た事が無く、またあれ以上整った顔の人はいないだろうと思っていたのですが・・・・居ましたここに。
髪の毛は・・・・団子にしている?
透き通るような白い肌と金色がかった銀色の髪の毛・・・・プラチナ?
そして細い切れ長の目と細長い眉。
人形みたいだ・・・・しかも耳が少し尖っている?
ほんの少しだから・・・・とんがってるとまでは言わないけれど。
あ・・・・なんだか緊張してきた。
オイヴィ・ラハテラと名乗る女性は、小柄でどう見ても騎士には見えません。
そのような装備もしていないようですし。
僕はオイヴィと名乗る女性の事を色々確認したいので、中に入ってもらうようにお願いしましたが、ここで問題が。
「それはなりませぬ。皆順番を待っております。私だけ抜け駆けはいけませぬ。」
頑なに順番を守ろうとするので困惑してしまいます。
「オイヴィ様、申し訳ございませぬが、ご領主様はお忙しい身でございます。ご領主様自らオイヴィ様に確認したき事柄がある様子、重ねてご領主様とご同行をして頂きます様ご再考を。」
「もしかしてお連れの方がいたりしますか?」
「いえ、私一人でここに。」
「ではいいですね?」
渋る彼女の手を取り先に進みます。
【あ・・・・】
と聞こえましたが無視します。
そして、時間がかかるのもなんでしたので、付き従ってくれている女性に一言二言伝えます。
ゲートをこの場に設置し館へ向かうので、この場に置いたゲートを回収、一人徒歩で向かってもらうよう命令しました。
ありゃ、これなら門に入らなくてもよかった?
「知っているかわかりませんがゲートです。ダンジョンに設置してある転送の仕組みを参考に作りました。ご存じですか?」
その女性はゲートをじっと見つめています。
「ダンジョンの魔法陣は知っています・・・・が、それをこのような小さな魔道具で再現されたのですか?」
まず一人先に向かってもらい、次に僕が向かいます。
その後にオイヴィさんに来てもらいました。
最後にもう一人女性がやってきます。
後は回収、徒歩で来てもらいます。
僕は付き従っている女性に命令をし、応接間を用意してもらうように伝え、オイヴィさんに付いてきてもらうように言います。
「す・・・・素晴らしい・・・・」
ゲートが珍しかったのでしょうか、ゲートをずっと見つめています。
するとユハニさんが慌ててやってきます。
「この度の騒ぎ、申し訳ございませぬ。」
「あ、気にしないで下さい。一寸こちらのオイヴィさんに興味があるので、お話したいと思います。」
「既に部屋の準備は整ってございます。」
「ありがとう。ではオイヴィさん、こちらです。」
完全に固まってしまった彼女の手をまた取り、歩き始めます。
【あ・・・・また・・・・】
僕は用意してもらった部屋へ先に入ろうとしましたが、扉を開けてもらい、中を見た瞬間、回れ右をして、
「別の部屋で。」
「・・・・かしこまりました・・・・あちらです。」
わかっていてやったのでしょうか?
「ちょっと想定した部屋と違ったのでね。こちらです。」
今度はちゃんとした応接室でした。
因みに先程の部屋は、扉を開けると仕切りがあり、ベッドがあるんです!
違う!違います!そう言った目的で彼女を連れて来たんじゃないから!
何の迷いもなく僕の後につき従い、部屋へ入る彼女。
僕は外套を脱ぎ、ソファーに座ります。
オイヴィさんにも促すと、彼女は顔が隠れるようにかぶっていたフードをはねのけ、顔をあらわにします。そして、
「失礼いたします。」
そう言って着座したのですが、僕は思わず彼女の顔を呆然と見つめてしまいました。
僕はこの異世界でアーダさん以上に整った顔立ちの女性を見た事が無く、またあれ以上整った顔の人はいないだろうと思っていたのですが・・・・居ましたここに。
髪の毛は・・・・団子にしている?
透き通るような白い肌と金色がかった銀色の髪の毛・・・・プラチナ?
そして細い切れ長の目と細長い眉。
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ほんの少しだから・・・・とんがってるとまでは言わないけれど。
あ・・・・なんだか緊張してきた。
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