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常山公爵

298話 張り巡らされた用水路

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僕が外壁を復活させたこの領地、大小さまざまな用水路が張り巡らされています。
地面より深い場所もそうですが、遥か頭上にもいくつかあります。
これ等は石?煉瓦?
何で出来ているか知りませんが、水車でくみ上げた水を高い場所で受け、その水は街の中心に向かい、そこから四方に水がいきわたっています。

聞けば上水道らしく、飲み水なんだとか。

そして、その中心なのですが・・・・・何か小高い塔?があります。

「これで浄化をしているのです。何せ常時浄化をしないといけませんが、人が行うには限度がありますから。」

よくわからないのですが、用水路の流れで魔力を得るのだそう。
これは王国で国が管理している装置なのだとか。装置?魔道具?この塔のような建物の中には複数の魔道具が納められているらしく、浄化や魔力を補充する魔道具、その他色々あるようです。

「大型の魔道具がありますし、魔力を効率良く得るには、塔のような建物が効率良いのですよ?」

ごめんなさい、何故塔みたいな建物が魔力を効率的に得られるのか、僕にはさっぱり理解できません。

しかし何というかこの用水路・・・・カリ▲ストロの用水路みたいな感じだとか思ってしまいました。

それと、この塔の地下には、下水の集積場があるようで、その中に汚物を処理するスライムがいるようです。
汚物はその、水と同様浄化では駄目なのかな?
ふと疑問に思ったら、ヘルトラウダが
「上水だけで魔力の消費が凄いのですよ?とても下水の処理まで出来ません。ですのでスライムに頼っているのです。」


地域にもよりますが、この領地の様に一か所で処理している街があったり、各家庭に分裂させたスライムを常駐させたりとか、その場その場で最も効率の良いやり方を採用しているようです。

それとこの街は、上水・下水以外にも地面に用水路が設けてあり、これは農地や産業用の水として使うようです。

「それよりも旦那様、何故水車の歯車の事をご存じだったのでしょうか?よく壊れますので、旦那様の言われた歯車に変えましたら、壊れなくなりました。」

え?僕何か言ったっけ?素数の事かな?
「ああ、あれね・・・・僕は水車に関しては全くと言っていいほど知識はないんだけどね。お客さんの中に時計マニアの方がいて、こだわりすぎて自作しちゃった方がいてね。
何か長針と短針の関係以外は全部素にするんだとか何とかもう熱く語って頂いて。なので水車の歯車もきっとそうなんだろうと。まあ理屈で言えば、同じ場所に何度も同じ場所が当たれば、もしその一か所に異常があればあっという間に寿命がくるから。まあ、確かそんな話だったかな?」

「そうでしたか・・・・」

因みにまだそのここで活動する水車の歯車は交換したばかり。
何故長持ちするのかわかるかと言えば、並行世界で耐久を試したようです。

そしてこの水車の恩恵は計り知れず、僕が知らない間に農地もある程度作物の収穫があり、早速製粉をしたりと活躍しているそうです。

ただ、木を切る部門はまだ改良の余地があるそうで、もっと丈夫な刃が欲しいとか。
色々研究する必要がありますね。










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