上 下
118 / 735
転移3日目

118話 交渉

しおりを挟む
「ええと、失礼ですがあなた方はどなたでしょうか?」
「む!そちらから名乗るのが礼儀だろうが!」
・・・・召喚しといてそれはないよ・・・・まあ、貴方達がしたわけじゃないと思いますが。
「・・・・召喚に巻き込まれた常山順平ですよ。」
「・・・・ああ、あんたらがか・・・・あんたらのせいで!」
「ちょ・・・・ちょっと待って!彼らこそ被害者なのよ?それなのに・・・・あ、申し訳ないわね。貴方達は回復魔法の使い手とか?」
「・・・・使えますよ?そこに寝かされている人ぐらい簡単に回復できますよ。」
「流石にそれはないわね。」
「はあ・・・・じゃあ僕の回復魔法の威力を見ますか?」
僕はそう言いつつ、剣を手にします。
「ええと・・・・そこの貴女。こっちへ来て。」

そう言って先ほどま先に僕達としゃべっていた女性を呼びます。
痛いけど我慢してね?服も後でちゃんと修復しますから。
「あ・・・・あの・・・・その・・・・なんですか?」
剣を所持した人に呼ばれたら警戒するよね。
僕は間合いにやってきたのを確認し・・・・まだ彼女は大丈夫と思っているようだけど、2メートルもあれば一瞬だからね。
「ええと今から回復魔法を使いますが・・・・誰かが怪我をしていないといけませんので、彼女には少し痛い思いをしてもらいます。」

そう言って僕は剣を構え、すかさず踏み込み剣を一閃。
彼女の右腕は・・・・見事に床に落ちました。

「え・・・・・?」
しばし後に噴き出る血。
「きゃああ!」
「才村さん周囲の警戒を。」
「え・・・・ええ・・・・・常山先輩・・・・」

僕は周りを見ます。後から来た人達は明らかに警戒しています。
「今からこの腕を元通りにします。切れてますよね?」
僕はそう言います。
「なんて事を・・・・どうしてくれるんだ!腕なんてくっつく訳ないじゃないか!どんな使い手でも不可能だ!」

僕は床に落ちた腕を手に取り、浄化の魔法を。そして・・・・痛みで半ば気を失いかけている女性を抱き留め
「ごめんね痛かったでしょ?今すぐに元に戻すからね。」
僕は腕を切り口に充て・・・・問題ないようですね。
「汝の腕よ、本来の姿となれ!」
まあ言わなくてもいいんだけど・・・・

すると、少しクラっとしましたが、それも一瞬。
目の前にはくっついた腕を呆然と見つめるその女性の姿が。
「あ、ごめんね。血で汚れちゃったね。今から綺麗にするし・・・・破れた服も、今から元に戻すからね。」

僕は浄化と修復で元に戻します。
「あ、流石に失った血液はね・・・・ポーション飲んでね。」

ポーションを取り出し無理やり飲ませます。

青ざめていた顔は血色が戻ります。、
「・・・・信じられん・・・・」
「どうですか?」

「す・・・・素晴らしいですわ!早速王子と姫の回復を!ああ、他にも助けては欲しいのですが・・・・まずは王族の生き残りを・・・・」

・・・・やはりこの部屋にいるのは召喚を実行した人ですか。
並行世界では遂に日本に戻れませんでしたからね。
何せ襲撃が明日あったせいで、召喚にかかわった人物が皆確実に死んでしまいましたから。
これで・・・・日本への帰還の可能性が出てきました。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク 普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。 だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。 洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。 ------ この子のおかげで作家デビューできました ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

クラス転移で神様に?

空見 大
ファンタジー
空想の中で自由を謳歌していた少年、晴人は、ある日突然現実と夢の境界を越えたような事態に巻き込まれる。 目覚めると彼は真っ白な空間にいた。 動揺するクラスメイト達、状況を掴めない彼の前に現れたのは「神」を名乗る怪しげな存在。彼はいままさにこのクラス全員が異世界へと送り込まれていると告げる。 神は異世界で生き抜く力を身に付けるため、自分に合った能力を自らの手で選び取れと告げる。クラスメイトが興奮と恐怖の狭間で動き出す中、自分の能力欄に違和感を覚えた晴人は手が進むままに動かすと他の者にはない力が自分の能力獲得欄にある事に気がついた。 龍神、邪神、魔神、妖精神、鍛治神、盗神。 六つの神の称号を手に入れ有頂天になる晴人だったが、クラスメイト達が続々と異世界に向かう中ただ一人取り残される。 神と二人っきりでなんとも言えない感覚を味わっていると、突如として鳴り響いた警告音と共に異世界に転生するという不穏な言葉を耳にする。 気が付けばクラスメイト達が転移してくる10年前の世界に転生した彼は、名前をエルピスに変え異世界で生きていくことになる──これは、夢見る少年が家族と運命の為に戦う物語。

異世界転生!ハイハイからの倍人生

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は死んでしまった。 まさか野球観戦で死ぬとは思わなかった。 ホームランボールによって頭を打ち死んでしまった僕は異世界に転生する事になった。 転生する時に女神様がいくら何でも可哀そうという事で特殊な能力を与えてくれた。 それはレベルを減らすことでステータスを無制限に倍にしていける能力だった...

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……

karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。

秋田ノ介
ファンタジー
  88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。  異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。  その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。  飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。  完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。  

処理中です...