45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ

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外伝 女神のチョンボで大変な事に 口田 士門

シビルの指摘

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「それはね・・・・助けた人の、自立。そして・・・・しもんさんが、自立する足場を提供するの。」

 うん?どういう事だ?

「あれ?違った?人の考えを理解していたつもりなんだけれど・・・・間違ったかなあ?」
「いや・・・一寸待って。」

 俺は・・・・考えてみる。

 そうだ・・・・確かに助けた人はその後、自らの足で歩んでもらわないと。
 だが・・・・現実は厳しいだろう。
 俺の親は、貧乏だった。
 そして、死ぬまで貧乏から抜け出させてやれなかった。
 俺は運よく大手に入社できたから泥沼から抜け出す事がきたが、俺の両親は・・・・ようやく俺が手を差し伸べる事が出来ると思っていた矢先に、事故に遭った。
 ようやく両親に楽をさせてあげられる・・・・そう思っていた。
 突然の死。
 ショックだった・・・・
 そして・・・・悲しかった・・・・
 そうだ・・・・せめて俺が関わった人達には、手を差し伸べてあげたい。
 俺が両親にしてあげられなかった事を。
 何?自己満足だって?
 だからどうした、自己満足上等!
 エゴだろうが自己満足だろうが、それで救われる人がいれば、いいじゃないか。
 そして・・・・これは決して無償で行ってはいけない。
 え?さっきも似たような事考えていただろって?いいんだよ、大事な事だから。
 これから色々考えないといけないが・・・・先ずは健康、そして・・・・金だ。
 この世界も金がないと何もできない。
 健康な体があっても、まともな生活が出来ないと、身体が不調をきたす。
 そして、また・・・・どうやってこの負の連鎖を断ち切るか。
 そうだ!金を稼ぐ場を提供すればいい!
 どうやって?
 うーん・・・・工場で働いてもらう?
 で、何を作るんだ?
 そう言えば・・・・服を作るとか考えていたっけ。
 糸を紡ぎ、生地を作り、服を縫う。
 あ・・・これはどうなんだ?主に女性向けか?
 男性向けのも考えないとな・・・・

 ここまで考えて・・・・どうやら随分考え込んでしまっていたらしく、皆が心配そうにこちらを見ていた。

「ああ、すまんな・・・・ある程度考えはまとまった。」
「どうするのかしら、士門さん?まさか慈善事業でも立ち上げるのかしら?」
 およ?慈善事業・・・・俺はよく分からない。
 後々やってもいいが・・・・

「ちょっと違うよ、佐和。先ずは人を助け、その後俺が作る予定の工場で働いてもらう。」
「えっと・・・・どういう事でしょうか?」
「ああ・・・・せつ、俺は色々何をするか考えていたんだが、なかなかいい案が思いつかなくてな。そして無い知恵を捻り出した結果、工場を立ち上げ、そこで働いてもらおうかと思ってな。」
「あの物件ですか?倉庫を工場にするとか。あそこで働いてもらうの?」
「うん、そのつもりだよイベッテ。」
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