45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ

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外伝 女神のチョンボで大変な事に 口田 士門

悲しい売られ方

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 この2人は仲間に裏切られ、売り飛ばされた・・・・たぶん。
 で、次に紹介されたのが・・・・
 せつ達と同年代か、少し下の娘だった。

「私は・・・・父に売られてしまいました。酒代欲しさに・・・・です。」

 うわ・・・・酷いなこれ。

「私嫌なんです。だけどお金になるからと、無理やり性奴隷としての扱い。まだした事ないのに知らない人とするのは嫌・・・・」

「このような娘は、よくある事でございますよ、口田様。」

 ・・・・よくあるって・・・・どこにもいるんだな、クズ親って。

 次に会ったのは・・・・ある家族だった。

「私が仕事先で大怪我を負ってしまい、家族が借金して治療をしてくれたのですが、返済できるはずもなく、しかも高額だった為家族全員奴隷になってしまいました・・・・」

 うーん・・・・
 そして、ギャンブルのせいで奴隷落ちした男もいたが、そもそも理由が理由だけに、論外だな。

 また、彼に売られたという娘もいたが・・・・いまだ彼を信じているようで、現実が分からない娘も厳しいな・・・・

 そして、1人部屋でうずくまっている・・・・女性?がいたが、ノエラさんは素通りしようとしたので、聞いてみる。

「あの女性は?」
「あれは売り物ではございません。顔に大きな怪我をしており、目が見えませぬ。四肢も一部欠損致しておりますし、喋れませぬ。」

 ・・・・酷いな・・・・なぜこうなった?そして何故ここにいる?

「彼女は人狩りに遭い、このような姿になってしまったようです。元はたいそう美しい娘だったようですが、これでは・・・・」

 彼女の顔は、火傷と裂傷で酷い事になっており、怪我をした時に目をやられたようだ。
 喉も怪我のせいで、声が出せなくなったようだ。
 右手の指が2本しかなく、左の太ももから先が無くなっていた。
 可哀想だが、俺に出来る事はないな・・・・

 ・・・・
 ・・・
 ・・
 ・

 俺は、また来るとノエラさんに伝え、この場を去った。
 そして、相談できる場所を求め移動をし、とある食堂へ向かった。

「どう思う?」

 俺は2人に聞く。

「酷いですわ。ノエラ商会での待遇は良さそうでしたが、制度自体が何とも・・・・それに・・・・あの女性・・・・まだまだこれからでしょうに・・・・」

「まあ仕方ないよね?よくある事だし。」

 以外にもイベッテの反応はそっけなかった。

「この都市にも、酷い場所はあるのよ?私達が過ごしている場所は裕福な人達が過ごしていて治安もいいけれど、少し離れるとそこは悲惨な生活が待っている・・・・さっきの娘を売った親なんてかわいい方。日常的に殺人や犯罪が行われているの・・・・」

 ・・・・俺達はまだ、この国について知らない事が多いな。
 どうしたら良いんだ・・・・?俺に出来る事はあるのか?
 金があるとはいえ、全員を助ける事などできまい・・・・
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