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外伝 女神のチョンボで大変な事に 口田 士門

2人の絆

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 佐和の左手には指輪がはまっている。
 婚約指輪だが、結婚後も着けてもらう事になっている。
 別のを渡せって?
 中々付与の付いた指輪を作るのは大変なんだよ。

「士門さん、私、理想がある意味高すぎて、今までこんなだったのね。そんな中士門さんと知り合えて、今日を迎えられて、今までで一番幸せを感じてるわ。私を選んでくれてありがとう。しかも5人の中で最初って・・・・」
「うん。もし・・・・1人だけ選べと言われても・・・・佐和だったろう。」

「嬉しい・・・・ねえ士門さん、私ね、初めては有名なホテルで相手とワインを飲みながら食事をして、夜景の見える部屋で・・・・って思っていたのよ?それが・・・・理想とは違うけれど・・・・それ以上の出来事だったから感激なのよ?だって・・・・空を飛びながらお互いの気持ちを確かめ合い、プロポーズは湖の上で、とんでもなく高級なクルーザーの中で、夕焼けがあまりにも幻想的な時で・・・・ベッドでも凄くいいムードの中、初めてを迎えられたわ。こんな幸せな女性って他にいるのかしら?」
「俺も正直佐和にここまで、できるとは思ってなかった。異世界に飛ばされ、絶望感しかなかったが今となっては女神に感謝しないといけないな。」
「そうね。女神様に感謝、ね。」

【うう・・・・甘い甘い砂糖が甘すぎ!何でボクが、食事を用意したりしないといけないの?船の操縦もボクがやっているんだよ?それに2人がベッドで濃厚なあんなのを見せつけられちゃうし・・・・血で汚れたシーツもボクが片付けるんだよ?それに・・・・変な臭いもする・・・・】

 ロンダーヴが一部始終を見ていたのに気が付かない2人だった・・・・

 ・・・・
 ・・・
 ・・
 ・

 昼過ぎに、俺と佐和は皆の所へと戻ってきた。
 船から降りると歩きにくそうにしながらも、嬉しそうに皆へ報告している佐和。
 ああ・・・・他の4人の視線が嫉妬ではなく、佐和を祝福してくれていてよかった。
 嫉妬なら・・・・修羅場だからな。
 だが・・・・何か次は誰?みたいな雰囲気になっているのが怖い・・・・

 この後、俺と佐和は1週間、新婚旅行?に出かけた。
 正式には結婚していないが、先に行ってきなさいとイベッテからの提案だった。
 シビルもそうすべきという。
 せつとみつえは分かっていないけれど、きっとこちらの世界では常識なんだろう。
 こうして?クルーザーで1週間、佐和と2人で色々と回る事になった。
【ボクもいるんだよ?3人だからね?】

 うん?何か突っ込みが聞こえた気がしたけれど、気のせいか?
 後に佐和が語った所によるとこの1週間、プロポーズを受けてからの話だが、この時が一番幸せを感じたらしい。
 あ、女としての。

 後には、家族としての幸せに変わっていったと言っているから、幸せの質が変わったんだろうな。

 更に王太子が5人も妻を娶ると、最初はいいが後に大変な事に・・・・干からびるぞ!と指摘を受けた。
 心得ておこう・・・・
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