45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ

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外伝 女神のチョンボで大変な事に 口田 士門

イベッテさん

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 そして、今まで黙っていたイベッテさんが発言する。

「口田さん、睾丸、お願いしますね。そして・・・・今後とも、末永くお願いいたします。」

 フフッと笑みを浮かべるイベッテさん。

「あ・・・・ああ?・・・・よろしく頼むよ?」

 よく分からないまま返事をしてしまった。
 何でイベッテさんがお願い?この時気が付いていれば・・・・気が付いていても返事は変わっていなかったか?

「しもんさん、結局渡すのですか?」
「ええ?まあな、せつ。困っている人を見捨てるのもなんだしな・・・・?日本じゃあ、不妊治療とか大変らしいからな。」

「で、どうする?秘密裏という事で渡してしまうの?」

 みつえも聞いてくる。

「そうだなあ、そうしようか。だがどうやって偽装するのかな?」
「私達が仕留めた事にしてはどうでしょうか?」
「あ・・・・さわ、それでは結局クランのリーダーが俺だから、結局見た事も無い王女様とかと結婚しなくちゃいけないんじゃない?」
「それもそうですわね・・・・」

 そこに再びイベッテさんが。

「その辺りはこちらで何とかしましょう(もう父上に報告してありますから、手遅れなんですけれどね)。では交渉成立という事で、提出願えますか?」

「あ・・・・はい、これです。」

 何か分からんが、従ってしまった。
 何か今のイベッテさん、雰囲気が・・・・先程までと違う?

「一応、鑑定と、定をさせて頂きますから、暫くお待ち下さいね。」

 そう言ってミゲルさんとイベッテさんは出ていった。
 あれ?相談してからにするんじゃなかったっけ?どうしてこうなった?

「おかしいですわ。今、しもんさんは私達と相談する、と言われたのに何故か相談前に交渉成立してしまいましたわね。受付の方が所有しているスキルでしょうか?」

 ・・・・あ、そうなんだよ、一度イベッテさんを鑑定しようとしたんだけれど、認識阻害のアイテム?装備中とかで、イベッテさんの名前以外分からなかったんだよ。
 ギルドの職員とは、こういう装備をするのかな?

 ・・・・
 ・・・
 ・・
 ・

 暫くして2人が戻ってきた。

「本物ですな。感謝いたしますぞ、口田殿。」
「あ、まあ、はい・・・・」
「それで申し訳ないが流石にこれら睾丸の引き取りは、そのままではできぬのでな、王家に直接引き取って貰わねばならぬのだ。急ぎ来るようなので金は2~3日程待ってはくれぬか?」

 成程・・・・まあ、今は金に不自由していないし、いいか。

「わかりました。では、3日後にここへ来ればいいかな?」
「それで願います。ただ、もしかして急に来てもらわないといけない事態になりかねぬので、出来ればクランの拠点にその間は居てもらえぬだろうか?何せ相手は王国のトップだからな。」

 ・・・・渡すの早まった?

「口田さん、何かありましたら、私がお迎えに参りますので、そこはご安心下さいね。」

 そのにこやかな笑顔、反則だよ。
 何かに巻きこまれた感じもしないではないけれど、この場を去った俺達だった。
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