45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ

文字の大きさ
上 下
822 / 1,175
外伝 リュークとエリザヴェータ

アルフォンシーナと申します

しおりを挟む
 アイテムを使用した場合予めここへ転移するように設定がしてあり、速やかに城内へ緊急アラームが鳴るようになっている。
 そのアラームを聞きつけた騎士達が部屋に到着、聖女とビーチェは速やかに保護された。
 2人の回復を待って数日後、皇帝オーレリアンは2人から事情を聴く事に。
 この場にはオーレリアンのほか、長男で次期皇帝でもあるエトムント・リーネルトも。

 他にも帝国の主だった重鎮が軒並み顔を揃える程。
 聖女とビーチェが謁見の間へ入り、皇帝以下皇族が入室を果たすと謁見が始まる。
「2人とも、よく戻ってくれた。」
 そう皇帝が言う。
 そして聖女が、
「お力になれず申し訳ございません。恥ずかしながら2人で逃げかえってまいりました。」
 その後、聖女は皇帝に対し事の顛末を伝える。
「じゃあ、勇者達はまだダンジョンに居るって事か?」
 と、次期皇帝のエムルントが聞く。
「はい。そして今回荷物運びのリュークさんと魔術師のレーツェルさんは勇者が無理やりリビングアーマーの兜をかぶせた事により、おそらく自分の意思とは関係なく勇者様達と戦闘に。その後は分かりません。」
 そう言う聖女だったが其処にビーチェが補足を。
「恐れながら申し上げます。私が見た所、勇者様はリューク殿とレーツェル殿の首を一度刎ねています。ですが『一寸待て!』」
 皇帝がすかさす間に入る。
「それはどういう事だ?つまり、リュークとその・・・レーツェルが死んだという事なのか?」
 わなわなと震え、見るからに顔が青ざめる皇帝。
「あ、あの、死んではおりません。その後何事もなかったかのようにその・・・・頭を元の位置へつけておりましたから。恐らくはリビングアーマーではなく、デュラハンだったのではないかと。」
「何!デュラハンだと!」
 驚いたのは長男エムルント。
 何故ならば、デュラハンは最高レベルの魔物で単独でもSランク。
 ドラゴンに匹敵する強さ。
 それが2体。
「で、どうなったのだ、2人は。」
 皇帝が震える声で尋ねる。
「その、ダンジョンの途中に大穴があるのですけれど、そこに誘導していたようなので、勇者様の作戦が実行され成功した場合、恐らく2人は大穴に落とされたのではないかと。」
 そうビーチェが説明したがエムルントが、
「くそが!皇族の面汚しめ!何であんなのが勇者なんだ!それにイディオもイディオだ!勇者と一緒に悪さをしやがって!」
 そう言い放った。
 そんな事情を知らない2人は狼狽える。
 そんな中、1人の女性が声をかける。
「聖女様、ビーチェさん初めまして。私は皇太子である父エルムントが娘、エルヴィーラと申します。以後お見知りおきを。」
 そう言うエルヴィーラは現在13歳。
「初めまして。アルフォンシーナと申します。」
 そう返す聖女。
しおりを挟む
感想 63

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

月が導く異世界道中extra

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  こちらは月が導く異世界道中番外編になります。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした

高鉢 健太
ファンタジー
 ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。  ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。  もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。  とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

初体験が5歳という伝説の「女使い」冒険者の物語 〜 スキル「優しい心」は心の傷ついた女性を虜にしてしまう極悪のモテスキルだった

もぐすけ
ファンタジー
美女を見ると本能で助けてしまう男リンリンに「優しい心」Lv9999のスキルを与えて、異世界に転生させてしまった女神ラクタ。 彼女は責任を取って神界から毎日リンリンを監視するが、規定により監視できるのは1日5分間のみ。 スキル「優しい心」は凶悪で、優しさに飢えている女性は、最短1分でリンリンにメロメロになってしまう。 ラクタが監視で降りてくるたびに、リンリンは5歳で初体験を済ませていたり、毎日違う女の子と寝ていたり、やりたい放題。 もっと、世のため人のためにこのスキルを使ってほしい、と切に願う女神ラクタと本能に負けがちなリンリンの物語。

無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~

ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。 玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。 「きゅう、痩せたか?それに元気もない」 ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。 だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。 「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」 この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

やさしい異世界転移

みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公 神洞 優斗。 彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった! 元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……? この時の優斗は気付いていなかったのだ。 己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。 この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

処理中です...