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外伝 リュークとエリザヴェータ

もちろんだyo!

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「おい勇者、どうするんだ?2人倒れたまんまじゃねえか!」
「あほ言えイディオ、アルフォンシーナが倒れたのはお前のせいだろうが!」
「そうは言っても仕方ねえだろ?」

 何だろう2人の会話、白々しい感じが・・・・

 そう思っているとレーツェルさんが僕に声を掛けてくれました。
「それよりどうするの?この場に留まるのは厳しすぎるわ。」

「おお!そうだった!流石レーツェル先生!そうだな・・・・このまま前に進んでも厳しいな。一度安全地帯に戻ろう。」
「それはいいが勇者よ、この身動きが取れない2人はどうするんだ?」

「それは・・・・アルフォンシーナは俺様が、ビーチェはお前が運べ!レーツェルはまだ魔力が残っているだろう?周囲の警戒をしてくれ。リューク、お前も少しぐらい戦えるだろう?後方で警戒を!」

「は・・・・はい、わかりました!」

 何だろうこの違和感。
 何度もあったけれど、今回は突出している気がします。

「ここから安全地帯まで20分ぐらいかかるわよ。聖女様は兎も角ビーチェはもつかしら?」

「大丈夫だろう・・・・なんてったって勇者パーティーなんだ、女神の加護があるから余程の事が無い限り死にはしないさ。」

 ・・・・
 ・・・
 ・・
 ・
 途中魔物と遭遇する事なく安全地帯に。

「おいリューク、2人を寝かせたい。大きめのマットを2つ出せ。」

 僕は特殊なスキル、空間というのが付与されていて普通では考えれれない大きさ、重さの荷物を運ぶこ途ができるんだ。
 だからそれ以外に取柄のない僕が勇者パーティーに選ばれたみたいで・・・・と思いたいけれど、色々と思惑があるようなんだ。

「あ、待って下さい。」
 僕はマットを探す。
 あった。
 マットを2つ、床に敷く。
 そして勇者さまとイディオさんがそれぞれ2人の女性を降ろす。
 2人とも小柄だったからか、2人共何でもなさそうに運んでいたな・・・・・
 僕には人を抱えてこんな距離は歩けない・・・・流石だ。
「おい、リュークさっきの鎧、回収したか?」

「えっ?そんなのしてませんけれど?」
 呪われている鎧ですから回収なんて今までしなかったのに、何故今更?
「あほかお前、何のための荷物持ちなんだよ!回収ぐらいしとくだrou?」
「おい勇者、ただの荷物持ちに何を言っているんだ、期待しても仕方ないだろう!」
 うう・・・・そんな時間なかったし、そもそもあんなのどうするの?
 以前勇者さまとイディオさんが悪ふざけで痛い目に遭ったって言うのに。
「何言ってるの?そもそもリュークに回収する機会を与えなかったでしょ!と言うかあれ呪われているから回収しても仕方がないじゃない。」

「やれやれまたレーツェルの説教が始まったyo!仕方ないjan!みんな疲れてそこまで頭がまわらなかったんだyo!それにだな!今回のは特別だったdaro?」

 うーん、またイディオさんと目配せをしている?

「どうするの?まさかリュークを一人で回収させに行かせないでしょうね?」

「もちろんだyo!リュークとレーツェル先生!二人で行ってきてyo!俺様とイディオは二人の回復を見守ってるからyo!安全地帯と言っても他の冒険者が来るかもしれないsi!」

 この時僕は勇者さまとイディオさんの表情に違和感を覚えまくっていたんだけど、後になってこの時何もしなかった事を、死ぬほど後悔する事になるとは思ってもみなかった・・・・
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