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外伝 リュークとエリザヴェータ

相変わらず訳が分からないテンションの勇者さま

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 戦っては手傷を負い魔力を回復させる為、安全地帯へ向かう事を何度か繰り返しつつ、少しだけですがダンジョンの奥へ向かっています。

 そしてリビングアーマーですが、奥へ進む程強くなっているようで、こちらも強くなっていると思うのですが、相手はそれ以上に強くなっている状況。

 それなのに相変わらずビーチェさんが前衛。
 大抵イディオさんが一緒に居ますが、ビーチェさんが攻撃を受けてしまうと勇者さまが前に上がって戦う事が多くなりました。
 そして聖女さまが回復魔法を使う時、僕が聖女さまを守る事が多くなってしまいました。
 そうなるとレーツェルさんが心配ですが、
「自分の身ぐらい何とかなるから気にしなくていい。」
 との事。
「本当に駄目だと思ったら、ちゃんと伝えるから。」
 だそうです。

 因みに今はビーチェさんが負傷した事で聖女さまが魔法を使用中。
 こういう時は僕が2人を守るんです。
 そして回復が終わると、暫くビーチェさんは中衛の位置で聖女さまを守る役目を担うんです。

 うーん、やっぱりパーティーとして機能していない。
 そして僕はビーチェさんが復帰すると一応後衛に戻りますが、こうなると僕とレーツェルさんは完全放置。
 そして気が付けば勇者さまとイディオさんが前衛で戦っているんです。
 うーん、ついこの間までこの組み合わせでは戦ってこなかったのに、どういう事なのでしょうか。

 相変わらず2人はアイコンタクト、と言うのかな?何やら合図をしあっているんです。
 よくもまあ戦闘中に相手から視線を外してノーダメージでいられるもんだ、とつい感心していたんですが、
「あ?」
 イディオさんが仕留めたリビングアーマーの残骸に勇者さまが足を取られ、
「いてえええ!!!!」
 どうやら足首をひねったようです。
 つまりは捻挫。
「おい勇者大丈夫か?」
「アルフォンシーナに治療をしてもらうze!」
 何故か嬉々として下がっていきます。
「ビーチェ前に出るんだ!」
「わかったよ!」
 勇者さまとビーチェさんが入れ替わります。
「勇者様、そろそろ魔力が心許なくなってまいりましたわ。」
「まだ何回かは使えるだro!さっさと治療をsiro!」
「は、はい・・・・うう・・・・回復・・・・ぐっ。」
 少し離れていても聖女さまの顔色が悪いのは一目瞭然。
「ふう・・・・もう少しでアルフォンシーナを・・・・」
 聖女さまを何でしょう?

 で・・・・またビーチェさんが負傷を。
「聖女様申し訳ありません。」
「仕方がありませんわ。」
「何だyo!もう怪我するとかなってnee!」
 勇者さまが再び前衛です。
 それにしても相変わらず訳が分からないテンションの勇者さまです。
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