45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ

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外伝 リュークとエリザヴェータ

誰かが揉めている

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  エリザヴェータさまが再び留学してからはもう来る事もない、そう思っていたお城ですが、意外と早くその機会がやってきてしまいました。
 門番の方とは既に顔見知り。
 おや?という様な顔をしていますが、僕と一緒にいるのはロートレックさま。
 僕は軽く会釈をし、ロートレックさまの後ろを付いて行きました。

 途中で誰かが揉めている様子で・・・・あれ?前にも同じ人が揉めていたような気がしたけれど、気のせいかな?
『またあいつか・・・・何故同じ事を繰り返すのか・・・・』

 何やらロートレックさまの独り言にしては大きな声が聞こえてきましたが、どうやら揉めている人は何度も繰り返し問題を起こしているような感じを受けました。

「ここで待っていてほしい。」
 ロートレックさまはそう言って一つの部屋を案内して下さいました。
 どうやら僕は一旦この部屋で待つ事になりそうです。
 そしてロートレックさまは何処かへ去ってしまいました。
 結局僕は何の為にお城へ来たのかな?
 勇者さまのパーティーに入って魔王という敵を倒す事になるようですが、うん、魔王って何か僕は分かっていません。

 魔物の王なのかな?
 それとも魔法使いの王?
 違うよね。
 魔族っているのかな。
 今まで考えた事はないけれど、世の中分からない事だらけ。
 ふとそんな事を思っていると、ドアの向こうから女性?の声が聞こえてきます。
『ここで待っていればいいのね。私忙しいのよね。早くしてよ。』
 聞いた事の無い声です。

 ドアが開き、見知らぬ女性が入ってきました。
「あら、先客が居たのならそう言ってほしかったわね。あんたも陛下に呼ばれたの?」
 僕はどう答えたらいいのか、それ以前にどうしたらいいのかわからず、
「え、その、多分そうかと。」
「まあいいわ。あんたには悪いけれど、私もここで待たせてもらうわね。」
 何故かドア付近に立って待つようです。
 あまりじろじろ見るのも失礼だし、僕は女性を見ないようにして過ごしました。
 この後女性は何を喋るでもなく、何か本を取り出し見ているようでした、
 初対面の人と喋るのは、しかも相手が女性だと僕、無理でした・・・・。

 暫くすると、僕と女性は同時に呼ばれ、そのまま呼んだ人の案内で別の場所へ移動しました。
 女性の方がドアの近くにいたけれど、部屋を出たのは僕が先になってしまい、そのまま女性は僕の後を付いて行くようです。

 ・・・・
 ・・・
 ・・
 ・

 どうやら謁見の間と呼ばれている、皇帝陛下が誰かに会う場合に使う部屋に案内されました。
 既に陛下は椅子に座っていて、どうやらロートレックさまと話し込んでいるようです。
 僕と女性が部屋に入り、暫くすると背後から騒がしい声が聞こえてきました。
「俺は忙しいんだ!早くしろっての!何で待たすんだ!」

 声に聞き覚えがあります。
 途中見かけたのですが、揉めていた人の声ですね。
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