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新たな剣

白河 和佳

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「ええと、私には名は御座いませんよ?マスターが色々考えて下さってましたが・・・・?

「そうなのか?というかそうだっけ?じゃあさ・・・・せっかく日本人的な美女だし・・・・日本人の名前をつけてもいい?」

「よろしいのですか?私は構いません。ただ、あまり変なのはおやめくださいね。花子とか・・・・」
「それはないよ?というかごめんなさいあの時は少しふざけてました。じゃあね・・・・うーん・・・・そうだな・・・君はおっさんと周りを和ます役割も担うからね・・・・和佳わかはどう?」
「”わか”ですか?」
「嫌かい?」
「そんな大層なお名前、よろしいので?」
「ああ・・・・おっさん日本に戻れば、妻達がいるけれど、ここにはいない・・・・」

「わかりましたわ。ちょうど私の姿はマスター好み。前から黒髪・黒い瞳、肌の色もマスターより多少白いとはいえ、いわゆる白人種とされる人よりは濃いですし・・・・なるほど、私の姿は日本人のそれでしたのですね。分かりましたわ。振る舞いまではどうなるかはわかりませんが、本日から私、和佳でございますのね。」

そうなんだ・・・あ!苗字が・・・・
「ああ、苗字が・・・・」
「あら?そうでしたわね。どういたしましょう・・・・」
今更精霊の妻が増えても誰も何も言わないよね?むしろいまだ子が子が!と言ってるぐらいだから・・・・
おっさんあまりした事ないけど、今回はした方がいいと思い、指輪を取り出したよ。
後になって何でこの精霊さんだけこんな事をしたのか、わからなかったんだけど・・・・
「和佳、おっさんの住んでいた日本ではね、プロポーズするのに、また、結婚するのに指輪が欠かせなかったんだよ。もうその、色々あんなことやこんな事をしちゃってるから今更だけど・・・・どうか受け取ってほしい。」
あ、固まってる・・・・
おっさんそう思ったんだけど、実はそうではなく、どうやらおっさんの頭の中に入り込み、おっさんの知識を基に調べていたみたいでね。
そして・・・・
「あの、マスター?この指輪はつまり・・・・」

「ああ、何だろうね?今渡すべきと頭の中で何かが訴えるんだよ。その・・・・今後、おっさんどうなるかわからないけれど、君らも寿命は長いんだろう?その、できればずっと傍にいてほしい・・・・なので、もし君が、和佳がいいというなら、指輪を受け取って、はめてほしい。」

暫く和佳は指輪を見る。
「あの、こういう時、私は指輪を受け取らず、指を差し出せばよろしいのかしら。」
そう言って左手を差し出す和佳。

おっさん指輪を手に取り・・・・そっと和佳の指に、指輪をはめたんだよね。そして、はめた直後に、あれ?こんな指輪いつ用意してたっけ?と気が付いたけど、まあ、別に害があるわけじゃないからね。

「マスター・・・・ありがとう・・・・嬉しいです・・・・あ・・・・そうですか・・・・」

何かわからないけど、和佳は何かを感じたようです。
「・・・・今日、ただいまをもって、君は白河和佳だ。」

こうして名実ともに精霊の妻を得たのだった・・・・

おっさん深く考えていなかったけど、この秘書さん・・・・和佳には、何かまだありそうなんだよね。それが何かはちょっとわからないけれど・・・・


マスター?あのですね?名前を得ると、精霊はレベルが上がるのですよ・・・・
しかもマスタークラスからの名前ですと・・・・私も最上位の精霊・・・・

因みに彼女の精霊のスキルは・・・・
予知・予言・・・・
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