51 / 118
ワワラドナ王国国立魔道学院
え?聞いてませんよ?
しおりを挟む
フロリーナさんは、空いているテーブルに僕とフェンを案内してくれて、
「さ、ここが空いてますね。場所だけ確保しておきましょう。」
もうたくさんの生徒が食べ終わったのか、食堂を出ていく生徒もよく見かける。
そのたびにフロリーナさんに挨拶をする生徒。それに応えるフロリーナさん。
そして、やっぱりというか、先ほどの子供たちと同じように、ジロジロ僕とフェンを、そうフェンも見ていくんだよ。
「皆さん初めてみるヘルト卿とフェンさんに興味津々なのですよ?」
そう言うけど、見られる度に心臓がバクバクなっちゃう。
そして、食べ物が売ってある場所へ行くと、
「え?これ好きなの選んで食べるんですか?」
「ええ、そうよ。好きなのを、好きなだけ。どう?こんなの見た事ある?」
僕が驚いてそう言うと、フロリーナさんがそう答えてくれる。
バーいきーんぐ方式とか言うらしく、お皿に大盛りの食べ物を、小皿に取り分けて、食べるんだって。
父もよくそういう店に連れてってくれてたっけ。
ワワラドナ王国では珍しいのかな?
ソーマカカ王国では、飲食店では割と一般的だったよ?
僕はお野菜を中心に、お肉を少し頂く事に。
フェンはまあ、お肉てんこ盛り。それ全部食べるの?
「「いただきます」」
僕とフェンが手を合わせて食べ始める。
「あら?変わったご挨拶をするのね?」
えっと?そうなの?僕はいつもこうやって食べて、食べ物に感謝しながら食べて、食べ終わったら、犠牲になった食材に感謝の念を込め、「ごちそうさま」って言ってるんだけど。
フロリーナさんを見ると、
「神様、日々の糧を提供下さり、しもべ一同感謝いたします。」
と両手を胸の所で握ってそう喋ってる。
神様って何だろう?
食べ終わると、
「神様、食事の提供に感謝いたします。」
ってまた祈ってる。
変なの?
よく見ると、ここの生徒達、食べ終わったらフロリーナさんと同じような事をしてる。
冒険者の人はそう言うのしてなかったよ?
リリアナさん達のパーティも、そう言ったのはしてなかったよ?
僕はあまり食べないけど、フェンはものすごい量を食べ、何度もお代わりをしてたっけ。
あ、お金どうするのかなあ?持ってるので足りるのかな?
「フロリーナさん、お金どうしたらいいんですか?」
心配になってそう聞くと、
「あ、心配しないで大丈夫よ。ヘルト卿はギルドで、ギルドマスターさんにダンジョンの素材を渡したと思うんだけど、そのお代でここの学費、食費、寮費、すべてその費用で賄えますから、心配はしなくていいのですよ。」
忘れてたっけ・・・・そう言えば、ドラゴンの牙とか渡して、そのお代はまた後日って言われてたんだった。
僕達が食べ終わると、何やら周りが騒がしく、気が付くと、険しい表情をした数人に囲まれ、皆武装をしてて、僕達に剣を向けている。え?何?
「フ・・・フロリーナ学院長、これはどういう事ですか!あろうことか魔獣が、それも相当高位の魔獣がいるではありませんか?国として見過ごせませんよ?さ、こちらに。今から討伐します。」
僕より背がはるかに高いその青年なのかな?立派な仕立ての服を身にまとってるようだけど、今すぐに僕に襲い掛かる勢い。
「いけませんヘルブラント王子。貴方達ではこのお2人に勝てませんよ!」
驚く表情の・・・・王子?
「な・・・何をおっしゃるフロリーナ学院長。この僕が小さな2人に負けるとでも?」
「ええ。完膚なきほどに。このお二人はドラゴンスレイヤー、竜殺しですよ?」
「え?まさか!この2人が噂の?では、問題ないのですか?」
「ええ、そうなりますね。この2人は、私がスカウトして、本日よりこの学院で学んでもらう事になっているのですよ。」
え?今日から?ただの見学じゃないの?聞いてませんよ?
「さ、ここが空いてますね。場所だけ確保しておきましょう。」
もうたくさんの生徒が食べ終わったのか、食堂を出ていく生徒もよく見かける。
そのたびにフロリーナさんに挨拶をする生徒。それに応えるフロリーナさん。
そして、やっぱりというか、先ほどの子供たちと同じように、ジロジロ僕とフェンを、そうフェンも見ていくんだよ。
「皆さん初めてみるヘルト卿とフェンさんに興味津々なのですよ?」
そう言うけど、見られる度に心臓がバクバクなっちゃう。
そして、食べ物が売ってある場所へ行くと、
「え?これ好きなの選んで食べるんですか?」
「ええ、そうよ。好きなのを、好きなだけ。どう?こんなの見た事ある?」
僕が驚いてそう言うと、フロリーナさんがそう答えてくれる。
バーいきーんぐ方式とか言うらしく、お皿に大盛りの食べ物を、小皿に取り分けて、食べるんだって。
父もよくそういう店に連れてってくれてたっけ。
ワワラドナ王国では珍しいのかな?
ソーマカカ王国では、飲食店では割と一般的だったよ?
僕はお野菜を中心に、お肉を少し頂く事に。
フェンはまあ、お肉てんこ盛り。それ全部食べるの?
「「いただきます」」
僕とフェンが手を合わせて食べ始める。
「あら?変わったご挨拶をするのね?」
えっと?そうなの?僕はいつもこうやって食べて、食べ物に感謝しながら食べて、食べ終わったら、犠牲になった食材に感謝の念を込め、「ごちそうさま」って言ってるんだけど。
フロリーナさんを見ると、
「神様、日々の糧を提供下さり、しもべ一同感謝いたします。」
と両手を胸の所で握ってそう喋ってる。
神様って何だろう?
食べ終わると、
「神様、食事の提供に感謝いたします。」
ってまた祈ってる。
変なの?
よく見ると、ここの生徒達、食べ終わったらフロリーナさんと同じような事をしてる。
冒険者の人はそう言うのしてなかったよ?
リリアナさん達のパーティも、そう言ったのはしてなかったよ?
僕はあまり食べないけど、フェンはものすごい量を食べ、何度もお代わりをしてたっけ。
あ、お金どうするのかなあ?持ってるので足りるのかな?
「フロリーナさん、お金どうしたらいいんですか?」
心配になってそう聞くと、
「あ、心配しないで大丈夫よ。ヘルト卿はギルドで、ギルドマスターさんにダンジョンの素材を渡したと思うんだけど、そのお代でここの学費、食費、寮費、すべてその費用で賄えますから、心配はしなくていいのですよ。」
忘れてたっけ・・・・そう言えば、ドラゴンの牙とか渡して、そのお代はまた後日って言われてたんだった。
僕達が食べ終わると、何やら周りが騒がしく、気が付くと、険しい表情をした数人に囲まれ、皆武装をしてて、僕達に剣を向けている。え?何?
「フ・・・フロリーナ学院長、これはどういう事ですか!あろうことか魔獣が、それも相当高位の魔獣がいるではありませんか?国として見過ごせませんよ?さ、こちらに。今から討伐します。」
僕より背がはるかに高いその青年なのかな?立派な仕立ての服を身にまとってるようだけど、今すぐに僕に襲い掛かる勢い。
「いけませんヘルブラント王子。貴方達ではこのお2人に勝てませんよ!」
驚く表情の・・・・王子?
「な・・・何をおっしゃるフロリーナ学院長。この僕が小さな2人に負けるとでも?」
「ええ。完膚なきほどに。このお二人はドラゴンスレイヤー、竜殺しですよ?」
「え?まさか!この2人が噂の?では、問題ないのですか?」
「ええ、そうなりますね。この2人は、私がスカウトして、本日よりこの学院で学んでもらう事になっているのですよ。」
え?今日から?ただの見学じゃないの?聞いてませんよ?
1
お気に入りに追加
637
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
異世界転移物語
月夜
ファンタジー
このところ、日本各地で謎の地震が頻発していた。そんなある日、都内の大学に通う僕(田所健太)は、地震が起こったときのために、部屋で非常持出袋を整理していた。すると、突然、めまいに襲われ、次に気づいたときは、深い森の中に迷い込んでいたのだ……
世界中にダンジョンが出来た。何故か俺の部屋にも出来た。
阿吽
ファンタジー
クリスマスの夜……それは突然出現した。世界中あらゆる観光地に『扉』が現れる。それは荘厳で魅惑的で威圧的で……様々な恩恵を齎したそれは、かのファンタジー要素に欠かせない【ダンジョン】であった!
※カクヨムにて先行投稿中
【完結】ヒトリぼっちの陰キャなEランク冒険者
コル
ファンタジー
人間、亜人、獣人、魔物といった様々な種族が生きる大陸『リトーレス』。
中央付近には、この大地を統べる国王デイヴィッド・ルノシラ六世が住む大きくて立派な城がたたずんでいる『ルノシラ王国』があり、王国は城を中心に城下町が広がっている。
その城下町の一角には冒険者ギルドの建物が建っていた。
ある者は名をあげようと、ある者は人助けの為、ある者は宝を求め……様々な想いを胸に冒険者達が日々ギルドを行き交っている。
そんなギルドの建物の一番奥、日が全くあたらず明かりは吊るされた蝋燭の火のみでかなり薄暗く人が寄りつかない席に、笑みを浮かべながらナイフを磨いている1人の女冒険者の姿があった。
彼女の名前はヒトリ、ひとりぼっちで陰キャでEランク冒険者。
ヒトリは目立たず、静かに、ひっそりとした暮らしを望んでいるが、その意思とは裏腹に時折ギルドの受付嬢ツバメが上位ランクの依頼の話を持ってくる。意志の弱いヒトリは毎回押し切られ依頼を承諾する羽目になる……。
ひとりぼっちで陰キャでEランク冒険者の彼女の秘密とは――。
※この作品は「小説家になろう」さん、「カクヨム」さん、「ノベルアップ+」さん、「ノベリズム」さん、「ネオページ」さんとのマルチ投稿です。
賢者の兄にありふれた魔術師と呼ばれ宮廷を追放されたけど、禁忌の冴眼を手に入れたので最強の冒険者となります
遥 かずら
ファンタジー
ルカスはバルディン帝国の宮廷魔術師として地方で魔物を討伐する日々を送っていた。
ある日討伐任務を終え城に戻ったルカスに対し、賢者である兄リュクルゴスはわざと怒らせることを言い放つ。リュクルゴスは皇帝直属の自分に反抗するのは皇帝への反逆だとして、ルカスに呪いの宝石を渡し宮廷から追放してしまう。
しかし呪いの宝石は、実は万能の力を得られる冴眼だった。
――冴眼の力を手にしたルカスはその力を以て、世界最強の冒険者を目指すのだった。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
異世界で買った奴隷がやっぱ強すぎるので説明求む!
夜間救急事務受付
ファンタジー
「異世界で買った奴隷が強すぎるので説明求む!」の続編です!
前編を引き継ぐストーリーとなっておりますので、初めての方は、前編から読む事を推奨します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる