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ロキュス・目覚める

第150話 従魔になると得られる能力

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 Side リーフェ

 フェンリルのお母さん、リーフェは自身の変化に驚いていた。
 実際出産に耐えられるかどうか不安のあった状態だった事はよく知っている。むしろ死を覚悟していた。

 それがどうだろう、従魔になる事を受け入れてからは驚きの連続だった。

 まず主がテイムしている他の従魔の存在だ。

 そう、スライムのスラちゃんの存在。
 主の体内におさまっているが、その強さは計り知れない。
 何せリーフェはスラちゃんの力が自身を遥かに超えている事に気が付いていたからだ。

 テイムをされる前は半ば意識も朦朧としていたので、偶然主に尾が当たり、吹き飛んでいった。
 しかもほぼ即死状態。
 それがどうだろう。
 スラちゃんの眷属が瞬く間に治療をしていき、見事蘇生。
 その後再び尾が当たるも今度はびくともせず、そのまま私はテイムを・・・何故かあっさり受け入れてしまった。

 そしてテイムを受け入れた後はスラちゃんの眷属によって自身も回復し、万全の状態で出産を行え、無事5体の我が子と対面を果たす事ができた。
 そして主の妻となる女性によって私は素敵な名を得る事が叶い、こちらも感謝。
 これは我が子のうち1体を常に付き従わせねばならない。

 そしてこれも従魔となった影響なのか、身体の大きさを自在に変化させる事が出来るようになった。
 制限としては今の大きさが最大、そして人の頭ほどの大きさまで小さくなれる。これはなかなか便利。
 森の中は今の大きさではなかなか行動できず、食物を得るのも一苦労だった。

 そしてもうひとつ驚くべき変化は自身の子だ。
 どうやら眷属となったようだが、もう会話が成立するほど成長していた事だ。
 本来であれば5体全てが生き残るのは困難。
 だがここまで成長していれば、自身で何とか身を守る事が出来、生存率はグッと上がる。

 もしやここまで知っていてテイムそしてくれたの?
 人間が我々フェンリルをテイムするのは至難の業だ。
 力の差があり過ぎて、たとえ死にかけていても無理だろう。それを成し遂げた主は恐ろしいまでの力をその身に宿しているようね。

 従魔の力によるところがあるようだけれど、それを含めての実力。
 そしてテイムされて分かった事がある。
 我が主は我々を遥かに超えたレベルだ。
 恐らく100を超えているだろう。

 しかし真に恐ろしいのは主がまだ子供という事だ。
 大人になったら一体どうなるのだろう。

 私は助かった。夫はどうなっただろう。
 どうした訳か森に来たドラゴンと争う事になってしまい、私は夫が相手をしている間にここへ避難させられた。

 絆は感じられているのでまだ生きてはいるようね。
 落ち着いたら主に相談してみよう。



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