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結婚

見えない敵

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それは突然飛んできた。

下方から何か気配が・・・・確認する前に

「右へ向かえ!」

「!!」

ポチは言葉を発する前に、右に旋回をする。

すると、何かがポチの左側を飛来する。何かがと言っても気配がするだけで見えない。

だが・・・

僕のこの異常なステータス、その威力をいま発揮する時が来たようだ。

僕は咄嗟にそれを掴む。

その敵?は僕が捕まえに来るとは全く考えていなかったようで、その無防備な・・・・姿が見えないから分からないけど、何か長い感じの。

それを捕まえる。

よく分からないがぶるぶる震えている。

それを両手で持って、へし折る。

「ぐぎゃああ!」

凄まじい悲鳴と共に、それは姿を現す。

何だこれは・・・?

何か認識阻害の魔法でも使っていたのか・・・・

何やら得体のしれない、魔物が其処には現れていた。

「ポチ、一体仕留めた。この調子でいくぞ!」

「流石だ・・・・我にはわからなんだ。」


仕方ないだろう。
ポチのデカい体の真下、そのど真ん中めがけて飛来してくるんだから。

ポチも気が付くのだろうが、恐らくよけきれないだろう。

僕は一つの魔道具を出し、ポチに展開する。

「ぬ!何か感覚が変だ・・・・何をした?主よ。」

「結界を張った。ただ、敵を察知するような感覚が少し落ちるから、一長一短だけどね。」

もう一つ作っていた魔道具。

ポチの為に、正体不明の敵に対処するために作ったのだ。

これは敵がポチの方に突っ込んできた場合、突き刺さらずに、結界に触れた瞬間、結界にへばりついてしまうという代物。

それほど効果はないけど、ほんの数秒時間が稼げたら良いわけで。

すると・・・・

「ぬ!これは・・・・」


ポチは向かってくる何かに気が付いたようだが、そのまま無視。

何やら衝撃と共に、結界に何かがへばりつく。

「ポチ、そのままひっくり返って。僕がポチの腹の方に立てるように。」

今その何かがポチの腹の所にへばりついている。

ポチは確認する事なく上下を逆さに。

僕はポチをうまくつかみ、ひっくり返ったポチの腹に移動。

見ると空気が少し淀んでいる?

素早く移動し、一つずつ掴み、へし折る。

数えると、11体いたようだ。

先程のを含め12体。

「ポチ、戻って。」

ポチは通常の姿で飛行を続ける。

僕はポチの背に移る。

「もういないみたいだね。シロに合流しようか。」


ポチは地上に降り、シロに合流。

「こちらは異常が無い。」

どうやらシロに襲う存在はいなかったようだ。

「これで終ればいいけど・・・・この森のエルフは、一体どうなったのだろうね?」

「それなのだがな・・・・奥に何かの気配が複数あるようだ。まだかなり距離はあるが・・・・向かうか?」

「そうだな・・・・取り敢えず安全そうだし・・・・」


僕はゲートを取り出し、設置する。

どうするか悩んでいると、エウラリアが現れた。

「ああ!ちょっと心配してたのよ!」

泣きながら現れた・・・・

「よかった・・・・」

デイフェリアも抱きついてくる。

「カッコつけてからに・・・・」

エメリナは睨んでくる。だが・・・・やはり泣いてるな。

「こんな事と思ってました・・・・」

ローサが静かに手を握ってくれる。

「その、すまないね。あのまま敵を放置するわけにはいかなかったけど、正直君らではその・・・・無理があったから、僕一人でやらせてもらったよ。」

その後こってり怒られました。
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