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ベティーナ信仰の聖地”オーリグー”

第33話 当面の資金をどうにかしたい

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 何やら悩んでいるようです。

「まずこの”すこっぷ”これは一度預からせてはもらえまいか?」

 え?なんで?もしかしてコピー?それは嫌だなあ。形を再現できれば鉄じゃなくてもそれなりに土を掘れるんだよね。

「何故預かりたいのかお聞かせ願えますか?」

「このような形状の道具は見た事が無い。もし鍛冶職人が再現できるのであれば、今後相当数が出回るだろう。」

「それで?」

「鍛冶職人にじっくり見てもらいたくてね。それと無論だが、ショースケ殿にはこの鍛冶職人が調べ上げ作った”すこっぷ”なるものが売れれば売れただけ、この創意工夫された特許代が手に入るだろう。そのような手続きをしたいのだが、駄目かな?無論独占販売も可能だが、いずれ我々の関知せぬところで模倣品が出回るのは目に見えておってな。これは双方悪い話ではないと思うのだがどうだろうか?」

 うーん、別に沢山購入してそれをここで売って儲けようとか考えてませんから、いい話かもしれません。

「少し考えさせて下さい。条件次第ですが、それもありかと思います。」

「おお!すまないね!それと次にこの火を発生させる道具だが、これは中身は液体?何やら液体が入っておるのかな?」

「ええ。液体と言いますか、可燃性のガスかと。」

「成程。この”がす”なるものが手に入れば作製も可能?いや、厳しいか?」

「あ、それは止めた方がいいと思います。そのガスかなり危険ですし、恐らく製品の素材を再現できないと思います。」

「ほう?それは何故かな?」
「それは・・・ええと・・・・あれ?何で僕はこんな事を知ってるんだろう?あ、それ僕も詳しく知りませんが、樹脂からできているそうです。何の作物から採った樹液か知りませんので詳しくは知りません。」
 だけどねきっと石油だよね多分これ・・・・って石油?

「なるほど、これは再現が難しそうですが、まだ手に入るのでしょうか?」

「ええと、類似品なら何とかなると思います。」

「おお!それは素晴らしい!是非また売って下さい!あ、それとこの粉ですな。」

 小麦粉と塩、砂糖、そしてコショウ。異世界で定番の品だよね。値段がどれだけ付くのかな?あれ?異世界で定番の品?何の事?

「封を開けても宜しいかな?」
「あ、いいですが、小麦粉はその開封してあるのと同じです。後のはまあ、どうぞ。」

 何やら真剣に見てますね。
 ただ、あまりにも高値だと逆に誰が買うんだとなるので、庶民が辛うじて手の届く値段が理想なんでしょうけど、どうなのかな?

 特に小麦粉。パン食べたりするから、あまり高値は期待しない方がいい?
 砂糖と塩はどうかな?コショウは期待できそうだけど。

「ウーム、この品質・・・・どうするか・・・・高すぎれば誰も買わないだろうし・・・・ウーム・・・・」

 あ、悩んでますね。多分小麦粉でしょう。
「・・・・ショースケ殿、小麦粉はまだ手に入りましょうか?」
「恐らく手に入るとは思います。」
「それは素晴らしい!それで、小麦粉は申し訳ないがさほど高く買い取れないのだ。あまりにも値が張ると、今度は誰も買ってくれぬ。すまんが了承してほしい・・・・で、そうだな・・・・一袋銀貨1枚(1000円)でどうかね?」

 え?5倍の値?
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