魔法が使えないはずのダンジョンで俺だけ魔法を使えるようになったんだが

よっしぃ

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第1話 主人公の生い立ちと日常 その1

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 ●  前半紹介文と被ります。次の<●>までスルーしてもらって構いません。   ●

 この物語は1人の転生者が死の瀬戸際で前世を思い出し、魔法が使えないはずのダンジョンで自分だけ魔法を使える状態で入れてしまい、その後やはり魔法を使えないはずのダンジョンで低レベルな魔法しか扱えないはずが、イザ使用すると恐ろしい威力を発生し、無双する話。


 この世界での名はティモ・フローレク。
 気が付けばこの世界にいた。
 いたというか前世を思い出した。
 どうやら俺は日本で死に、その後この世界へ転生したらしい。
 今俺は危機的状況にある。
 元々気性の激しい冒険者がいたんだが、そいつが今日機嫌が悪く俺はとばっちりを受けた。
 ダンジョンの入り口に押し付けられ、激しい衝撃をその身に受けたんだ。

 何の事って思うよな?
 つまりあれだ、この世界のダンジョンって、魔法が使えない。
 魔法を使える状態でダンジョンに入ろうとすると、こうして見えない壁のような何かに遮られ、無理やり通ろうとすれば激しい痛みを伴い、最悪命を落とす。ではどうするか?
 魔法を使えないようにする装備を身に纏いダンジョンに入るしかない。
 以前魔力がゼロになったら入れるんじゃね?昔色々な連中がチャレンジしたが、入ったはいいが魔力が回復した瞬間拒絶された。
 勿論ダンジョン内でそれを外せばたちまち酷い痛みを伴い堪えられなくなる。

 そんな壁に今俺は無理やり押し付けられ酷い痛みに藻掻いている。
 俺を視えない壁に押し付けた奴は笑っている。

 因みに俺は魔法をほとんど扱えない。
 いや、正確に言えば最低レベルの魔法しか扱えない。
 そんな俺は何とか回復させ脱出しようとしたのだが・・・・途中で意識を失った。

 で、気が付けばこうして前世を思い出し、しかもダンジョンの中。
 げ!俺魔法を遮断するアイテムを持っていないんだが?


 ●  ここからどうぞ  ●

 もう俺の事は知っているよな?
 ティモ・フローレクと言って何のとりえもない、むしろ人より劣りまくっている所謂落ちこぼれだ。
 しかも冒険者になって既に10年以上経過しているが、未だ最底辺から抜けておらず、その予定もない。
 28歳、独身彼女無し。

 とある理由から体はもうブクブク太っている。
 所謂魔力太りってやつだ。
 何の事って思うだろう?
 まああれだ、俺の母親が冒険者だった頃、俺が腹の中に居る事を気が付かないままついうっかりダンジョンの入り口に入ってしまったんだ。
 当然ながら魔法を遮断する装備を身につけていたが、これって1人分の魔力しか遮断できないんだ。
 で、どうなったかって言うと腹の中にいた俺にも胎児ながら魔力が既にあり、そのせいで母親は視えない壁に遮られ、腹の中の俺共々その身に凄まじいダメージを受けちまってな。
 因みに装備を身につけていても、触れている相手が身につけていないままダンジョンに入ったり、そういう奴を助けようと触れても駄目だ。
 で、俺の母親はこの時初めて俺を妊娠しているって気が付いたらしいが、運悪く俺の身体は魔力経路に支障が出たらしく、通常魔法を使うのって体に蓄えられている魔力を使うんだが、それを引きだす経路が殆ど閉じてしまったままの状態になってしまったらしい。
 どうなるかって言えば、それこそ低レベルの魔法だけは何とか使う事ができるが、大きな威力の魔法は使えなくなるようだ。

 その結果体内に魔力が残りがちになり、それは脂肪となって俺の身に蓄えられちまった。
 子供の頃はまだそうでもなかったが、多分1日3グラムほど脂肪が増えちまって、1年で1095グラム、10年で10950グラム増えたんだろう。
 現在の俺は28歳、つまり30660グラム・・・・余分な脂肪が30キロ以上ついちまっているんだ。

 俺の身長は160センチ程度と低い。
 俺ぐらいの年齢と身長だと50キロぐらいが普通らしいが、もう80キロ超えなんだよ。
 魔力を大量消費する術を持たない俺は日々魔力が脂肪に変換され、脂肪が日の目を見るその日まで・・・・どうやらこのまま行くと俺は40歳には90キロを超えてしまう。たぶんその前に脂肪で死ぬな。

 因みにティモは、二進も三進にっちもさっちもいかなくなって客観的に自分を見たい時に、自分の事を【俺氏】とする思考の持ち主だったりする。

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