203 / 300
トゥーニス
第203話 トゥーニス その3
しおりを挟む
何があったのかわからないが、今年は教会の遊び人に対する扱いが特別酷い。
何とか全員無事・・・・とは言わないが、まさか10歳の少女を犯そうとする司祭がいるのには驚いたが、幸いにもどうやら事前にデルクが助言をしていたらしく、貞操帯を身に着けていたため犯されずに済んだが、一体何を考えているのだか。
救助した子供は全て王都へ送った。
流石に王都の、しかも城の中まではいかに教会と言えども手出しはできまい。
俺は拠点に設置してある魔道具で親父に、つまり国王と連絡を取っているのだが、どうやらデルクが引き金となって、教会の遊び人狩りが発動したらしい。
しかもタイミングが悪く、どうやらどこかの大司教が近々引退するらしく、その後釜をめぐって数人の司祭が功をもって大司教になろうとしており、そんなおりデルクの選定で最も有力だった司祭が窮地に陥り、大々的に遊び人狩りを行い、無かった事にしてしまおうという流れが今の現状らしい。
デルクが俺の所へやってきた事は周囲に知られており、今更王都には送れないのでこのまま色々と学んでもらう事にした。
ヴィーベやリニの護衛があれば野外での薬草採取もできるだろうから、しっかり学んでもらいつつ生き残る事を学んでもらう。
流石に俺の所で活動しているデルクを街中で襲う事は無かろうが、気をつけねば。
こうして半年ほど経った時・・・・いや2カ月程度だったか?1年?どれ程の期間だったかは忘れたが、デルクのレベル上げを本格的にダンジョンで活動をしてもらおうとヴィーベとリニに頼み連れ出してもらう。
本当であれば俺も向かいたいが、教会と事を構えている手前それも難しい。
俺は問題ないと思っていた。
何せこの数ヶ月にわたるデルクの成長はすさまじく、俺が渡した魔道具を見事解析、モノによっては完ぺきに再現していたからだ。
元々生産系の能力が備わっていたのだろ。
そして信じられない事に、デルクは収納かばんまで作ってしまった。尤も今の所は劣化ものだが、たった1人で収納かばんを作ってしまうとは。
俺の所有している収納かばんは、俺が父の頼みで動いているから貸してくれたのであって、いかに貴族であろうともそう易々と所持できる代物ではない。
それを一度解析しただけで再現してしまう。
本来なら数人がかりでないとできないのだが、流石サードジョブ全てが遊び人だ。
今後サードジョブまで選定を受ける人が増えるかもしれぬ、とも思うがそう簡単な事ではない。
何せ同じジョブを選定できた者が過去に居ないからだ。
これにはいくつか説があるが、俺が思うに選定自体は選定を受ける者の能力や適性がある程度反映されているはずだが、どうもそれにはムラがある。
恐らく各職業には基準が存在する。
そして人はそれぞれ能力が違い、たとえ戦士になりたいと思っていても力がなく、魔力を沢山所持していれば本人の希望とは関係なく魔術師になる、なんて事もあり得る。
これを思うに、元々の能力が高い者であれば、選定で選択できるジョブの数が多く、このせいでセカンド、サードジョブを選択しても同じ職業を選定できないのでは、と考える。
だがデルクの場合はどうか。
カードを見たが、デルクの場合運が突出している。
尤も遊び人に選出される者は皆総じて賢く運が強い。
だが、だからと言って3回とも同じジョブを引き当てるのは難しいのだが、一体何が基準なのだ?
何とか全員無事・・・・とは言わないが、まさか10歳の少女を犯そうとする司祭がいるのには驚いたが、幸いにもどうやら事前にデルクが助言をしていたらしく、貞操帯を身に着けていたため犯されずに済んだが、一体何を考えているのだか。
救助した子供は全て王都へ送った。
流石に王都の、しかも城の中まではいかに教会と言えども手出しはできまい。
俺は拠点に設置してある魔道具で親父に、つまり国王と連絡を取っているのだが、どうやらデルクが引き金となって、教会の遊び人狩りが発動したらしい。
しかもタイミングが悪く、どうやらどこかの大司教が近々引退するらしく、その後釜をめぐって数人の司祭が功をもって大司教になろうとしており、そんなおりデルクの選定で最も有力だった司祭が窮地に陥り、大々的に遊び人狩りを行い、無かった事にしてしまおうという流れが今の現状らしい。
デルクが俺の所へやってきた事は周囲に知られており、今更王都には送れないのでこのまま色々と学んでもらう事にした。
ヴィーベやリニの護衛があれば野外での薬草採取もできるだろうから、しっかり学んでもらいつつ生き残る事を学んでもらう。
流石に俺の所で活動しているデルクを街中で襲う事は無かろうが、気をつけねば。
こうして半年ほど経った時・・・・いや2カ月程度だったか?1年?どれ程の期間だったかは忘れたが、デルクのレベル上げを本格的にダンジョンで活動をしてもらおうとヴィーベとリニに頼み連れ出してもらう。
本当であれば俺も向かいたいが、教会と事を構えている手前それも難しい。
俺は問題ないと思っていた。
何せこの数ヶ月にわたるデルクの成長はすさまじく、俺が渡した魔道具を見事解析、モノによっては完ぺきに再現していたからだ。
元々生産系の能力が備わっていたのだろ。
そして信じられない事に、デルクは収納かばんまで作ってしまった。尤も今の所は劣化ものだが、たった1人で収納かばんを作ってしまうとは。
俺の所有している収納かばんは、俺が父の頼みで動いているから貸してくれたのであって、いかに貴族であろうともそう易々と所持できる代物ではない。
それを一度解析しただけで再現してしまう。
本来なら数人がかりでないとできないのだが、流石サードジョブ全てが遊び人だ。
今後サードジョブまで選定を受ける人が増えるかもしれぬ、とも思うがそう簡単な事ではない。
何せ同じジョブを選定できた者が過去に居ないからだ。
これにはいくつか説があるが、俺が思うに選定自体は選定を受ける者の能力や適性がある程度反映されているはずだが、どうもそれにはムラがある。
恐らく各職業には基準が存在する。
そして人はそれぞれ能力が違い、たとえ戦士になりたいと思っていても力がなく、魔力を沢山所持していれば本人の希望とは関係なく魔術師になる、なんて事もあり得る。
これを思うに、元々の能力が高い者であれば、選定で選択できるジョブの数が多く、このせいでセカンド、サードジョブを選択しても同じ職業を選定できないのでは、と考える。
だがデルクの場合はどうか。
カードを見たが、デルクの場合運が突出している。
尤も遊び人に選出される者は皆総じて賢く運が強い。
だが、だからと言って3回とも同じジョブを引き当てるのは難しいのだが、一体何が基準なのだ?
1
お気に入りに追加
973
あなたにおすすめの小説
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
おっさんの異世界建国記
なつめ猫
ファンタジー
中年冒険者エイジは、10年間異世界で暮らしていたが、仲間に裏切られ怪我をしてしまい膝の故障により、パーティを追放されてしまう。さらに冒険者ギルドから任された辺境開拓も依頼内容とは違っていたのであった。現地で、何気なく保護した獣人の美少女と幼女から頼られたエイジは、村を作り発展させていく。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
ゴミアイテムを変換して無限レベルアップ!
桜井正宗
ファンタジー
辺境の村出身のレイジは文字通り、ゴミ製造スキルしか持っておらず馬鹿にされていた。少しでも強くなろうと帝国兵に志願。お前のような無能は雑兵なら雇ってやると言われ、レイジは日々努力した。
そんな努力もついに報われる日が。
ゴミ製造スキルが【経験値製造スキル】となっていたのだ。
日々、優秀な帝国兵が倒したモンスターのドロップアイテムを廃棄所に捨てていく。それを拾って【経験値クリスタル】へ変換して経験値を獲得。レベルアップ出来る事を知ったレイジは、この漁夫の利を使い、一気にレベルアップしていく。
仲間に加えた聖女とメイドと共にレベルを上げていくと、経験値テーブルすら操れるようになっていた。その力を使い、やがてレイジは帝国最強の皇剣となり、王の座につく――。
※HOTランキング1位ありがとうございます!
※ファンタジー7位ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる