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新たな仲間と共に

第93話 こっそり一人で先に進んでみる

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 まさかの用足し中に事故?で大穴に人が落ちてしまうという、かっこ悪すぎる・・・・たぶん落下してしまえば死が待っていますけれど・・・・死に方にある意味恐怖を覚えます。
 自分がそんな情けない死に方をしたら?
 おしっこをしながら落下、その結果あれを出しっぱなしで死んでしまい、もしそれを誰かが発見したらと思うと・・・・

 あれ?女性の場合どうなの?
【女は落ちない。向きが逆だからだ。】

 精霊の指摘で・・・・
 つまり男が用を足す時は、前方にしちゃう訳で、大穴に向かって用を足していくので、大穴を見ています。
 そしてそれがきっかけなのか、大穴に引き付けられ落ちてしまうとか。

 しかし男でも大の時ならどんな格好でするのか?
 大穴だったらお尻を大穴に向け、頭は大穴と逆になる?
 きっと女性が用を足すならそんな感じだと思うので、つまり大穴を見ないでする訳で。

 だから大穴に引き込まれないのだとか。
 うーん、お尻を丸出しで死ぬとかも嫌だなあ。

 まあどうでもいいですが。
 そんな事はしませんし。

 しかし精霊に言わせれば、大穴で用を足すとダンジョンの怒りを買うそうで。
 その結果、用を足している男性はダンジョンの大穴に引き込まれるとか。よくわかりません。
 もしかして地面が揺れてバランスを崩し落ちてしまう?

 精霊の指摘?から数日、同じようにレベリングを行い丁度この時も僕は鍛冶をしていました。
 そして試しにショートソードを一振り打ってみました。

 よくわからないままですが何かこう、素材の声を聞いた気がしてその通りに材料を混ぜ、無心で打ってしまっていました。

 セシル達が戻ってきた時はもう少しで完成だったので、先に3人には休んでもらう事にしました。
 中途半端では終わりたくないですし。

「デルク無理しないで。」
 セシルが心配そうにしていますが、集中したいので返事はしません。

 レイナウトとロースも何か言っているようですが最後の集中の時だったので、申し訳ないけど僕にはその言葉が聞こえませんでした。

 そして3人の気配が消え暫くして剣が完成しました。
 ショートソードと言っても僕の今の身長ですと、ほぼロングソードです。

 で、出来上がった剣ですが何かこう、語りかけてくる気がします。
 あれ?魔剣を打っちゃった?
 しかも剣が語り掛けてくるという魔剣と言うか魔性の剣?
 まあないと思いますが、剣に取り込まれないように気を付けておきましょう。

 しかしこう言っては何ですが手応えのある剣を打ったので、その剣で試し切りをしたくなるのは何ででしょう。

 幸い3人は家の中で休んでいます。たぶん風呂でしょう。
 ではどうするか。
 1人でちょっと行ってみようかと。
 ジョブを3つとも戦士にしておけばまず問題ない?
 一寸だけだからと僕はつい黙って一人で魚エリアに向かいます。

 ・・・・
 ・・・
 ・・
 ・

 魚の動きを見極め、囲いなしで階段からエリアに侵入します。
 早速魚を発見、剣を構え魚に向かって振ります。
 すると結構距離があったにもかかわらず、剣を振りかぶった先の魚は軒並み落下していきます。

 つまり僕が剣圧?で仕留めたようです。
 あ、これってジョブを3つとも戦士にしたから?それとも剣の力?

 しまった・・・・僕は魚エリアでは一度も囲いの外で剣を振った事がないので、違いが分かりません。
 あーどうしよう。

 そんな事を考えていたら、どうやら無意識に剣を振っていたようで、気が付けば周囲に動く魚の気配はありません。

 僕の周囲?あたり一面ドロップアイテムが落ちています。

 あ、勿体ない!
 僕は周囲を警戒しつつドロップアイテムを回収していきます。
 そして気が付けば下り階段が目の前に。
 あ、折角だからちょっと下の様子を見ようかな?

 どうやら僕は少し?興奮していたようです。
 いつものような冷静な判断が出来ていません。
 この先は一度も行った事がないのに1人で行こうと考えるとか、普通に考えたら有り得ません。

 なのに今当り前にちょっと行ってみようか、なんて思ってしまっています。

 しかも戦士のジョブに3つともしているのに加え、この剣の力。
 気が付けば階段を下りていました。
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