精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない

よっしぃ

文字の大きさ
上 下
25 / 123

第24話

しおりを挟む
 若い女性と一緒に寝る。
 そう言葉にすると凄いようだが、実際はダンジョン内での仮眠、それも簡易的なテントでの雑魚寝?だ。

 それでも俺はエレンが手の届く所で寝る、という事で興奮してしまったようだ。
 何せ相手は呪いのせいでガチムチみたいな姿だったのが、解呪できた途端に本来の姿へと戻り、その姿が小柄で細身、超絶美少女というのだからもう手に負えない・・・・何が手に負えないかは知らん。

 エレンと初めてパーティーを組んでの宿泊。
 興奮している俺とは対照的に、エレンはあっという間に寝てしまった。
 俺、男として見られていないのだろうか。

 で、綺麗な顔が近くにあるのでますます寝れん!と思ったその時、土の精霊であるじいちゃんが現れ、とあるお願いをされた。
『すまんがちょっと頼まれて欲しいのじゃが。』

 じゃがって芋の子事か?違う?
 エレンが無防備に寝てしまって、テンションが変になっていたようだ。
『それは今しなくちゃいけない?』
 じいちゃんに声を掛けたのだが、風の精霊シルフさんも居たようで、
『折角ダンジョンに来た事だし、アンタはここで寝ていればいいから、その間に私達が下の様子を見に行ってあげようって言っているのよ、フフン!』
 何がフフンなんだ?
『シルフさん、それではヘリット様に伝わりませんわ。ヘリット様、数日後に曰く付きの冒険者とパーティーを組み、ダンジョンの攻略をなさるとか。不測の事態を避ける為、私達が事前にダンジョンを調べて対策をしたいと思いますの。』
 水の精霊アクアさん、誰かさんと違い簡潔に、かつ分かり易く説明してくれる・・・・流石だ!
『もちろん私達の誰かが常に無防備なヘイマンス殿を見守りお護りすると約束致します。どうかお認めを、そして申し訳ありませんがこのまま地脈と繋がって頂きたい。』
 火の精霊サラマンダーさんがお願いの内容を伝えてくれたが、寝ている時に地脈と繋がる事が出来るのか?
『まあ物は試しじゃ、是非ともやって欲しいぞい。』
 うーん、地面に直接突っ伏さなくても出来るのだろうか。
 出来ればテントから出たくない!
 折角エレンが隣で寝ているのに!
『そこは要検討じゃぞい。儂が思うに、恐らく其方が地面に突っ伏すと、心の臓が地脈に近づく事で繋がる、とにらんでおるのじゃ。』

 このままうつ伏せで寝てしまうと、疲れは取れるのだろうか。
 無念の死を遂げた冒険者達の為にも試すか・・・・会った事もない人間の事を考えるのは、何だか不思議な気持ちになる。
『わかった、やってみるよ。』
 俺はまずテント内でうつ伏せになった。このまま成功すればいいのだが。
 そう思って地脈と繋がるべくいつものルーチンを行った。

 気が付けば朝だった。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。 彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。 最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。 一種の童話感覚で物語は語られます。 童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです

わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。 対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。 剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。 よろしくお願いします! (7/15追記  一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!  (9/9追記  三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン (11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。 追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

『転生したら「村」だった件 〜最強の移動要塞で世界を救います〜』

ソコニ
ファンタジー
29歳の過労死サラリーマン・御影要が目覚めたのは、なんと「村」として転生した姿だった。 誰もいない村の守護者となった要は、偶然迷い込んできた少年リオを最初の住民として迎え入れ、徐々に「村」としての力を開花させていく。【村レベル:1】【住民数:0】【スキル:基本生活機能】から始まった異世界生活。

処理中です...