精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない

よっしぃ

文字の大きさ
上 下
20 / 123

第20話

しおりを挟む
3日の猶予がある。
1日は準備に費やそうと思ったが、エレンに捕まった。
「今から買い物へ行けば、明日一番でダンジョンに行ける。勿論私とヘイマンス殿で、だ。」
まだ日が暮れるには早い。

パーティーの共有財産があるので、そのお金で買う事になるらしい。
ポーション等の回復手段を幾つか購入。
装備?そりゃあエレンが決めたのさ。
何ていうの?見た目は普通の服だが、付与が凄いらしく、俺は有無を言わさぬ勢いで着替えさせられた。

生地自体防刃に優れているようで、尚且つ衝撃に滅法強いらしい。
うーん、相反する性能の両立。
そして魔法耐性の付与があるとか。

魔法に強く、防刃に優れ衝撃にも強い。
無敵なのではないだろうか。
そう思ったが全てを防ぐのは無理らしい。

火属性の魔法自体は防ぐ事が出来る。
だが火の熱を防ぐのは無理な上に、物理的に燃えにくいものの燃えない訳ではないらしい。
つまり魔力を元にした火属性自体には耐性があるものの、物理的な火を完全に防ぐ事は出来ないらしい。
燃えにくいそうだが耐熱、耐火ではない所が微妙。

そして中に着る肌着、つまりシャツだがこちらは素材がいい。
肌触りがよく、着心地がいいのだ。
調湿性に優れ、汗をかいても蒸れないそうな。
武器は買わなかったが、その代わり魔力を蓄え、いざという時に引き出せる魔道具を購入した。

指輪だ。
体内に自分由来の魔力が乏しい俺にとって、得難い魔道具だ。
当初俺は自分の魔力を蓄えようとしたが、殆ど魔力がない俺にとってそれは無理に等しく、あっという間に魔力が枯渇し、気を失うという失態を犯した、
で、その時倒れた拍子に地脈と繋がったのだが、まだ指輪が魔力を蓄えようとしていたので、地脈由来の魔力を蓄える事に成功した。
これで何かあった時、精霊達の力を借りたい時、魔力切れになるのを避けられそうだ。

そうそう、少し前に俺の冒険者ランクがDだと触れたと思うが、あくまで冒険者のランクだ。
依頼を達成したり、ギルドに貢献すれば上がる。
だが、個人のレベルはそうではない。
魔物を直接仕留めないと上がらない。
俺は冒険者になってから、主に採取の依頼を受けていた。
なので依頼を達成するにあたり直接の戦闘は発生しない。
それに万が一魔物に遭遇しても精霊が戦ってくれる。
但し、あくまで戦闘をするのは精霊。
いくら俺の魔力をいくら精霊が取り込んでも・・・・正確には俺経由で得られる地脈の魔素。俺経由となる事で精霊が取り込める魔力となる・・・・対価として精霊が俺の為に活動してくれても、俺は直接戦闘をしない。
理不尽だ!と思わなくもないがそう言う仕組みになっているせいで、俺のレベルは未だ1だ。
尤も個人のレベルは自身で開示しない限り相手に知られる事は基本的に無いので、まあ例外は鑑定系のスキルだが、基本パーティーを組んだりする時はあくまで冒険者としてのランクを基準にし、依頼も同じだ。
実績がないのに護衛の依頼を受けられないのはこの仕組みがあるからだ。
依頼を出す側としても冒険者になりたてのFランクに命を預けるのはリスクが多すぎる。
で、俺のパートナーとなったエレンだが、
「レベル?ああ、そう言えば自己申告しないと分からないのだったな。私のレベルは53だ。」
「流石は前衛職だね。俺みたいな精霊にまかせっきりとは大違いだ。」
「レベルが全てではないが、ヘイマンス殿も少しはレベルを上げた方がいいぞ。レベルアップの恩恵は大きい。」
「まあ知っているけれど、今まで精霊で対処できなかった事はないんだ。」
「それでも魔力がアップしたり、運がよければ新たなスキルが得られる。今後は私と行動を共にするのだ、私のバックアップがあれば身の危険を回避しながらレベルアップが出来るはずだ。」

本当は武器を持って魔物と戦うのって苦手だし、怖いんだとはとてもじゃないがエレンには言えないな。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。 彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。 最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。 一種の童話感覚で物語は語られます。 童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです

わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。 対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。 剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。 よろしくお願いします! (7/15追記  一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!  (9/9追記  三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン (11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。 追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

『転生したら「村」だった件 〜最強の移動要塞で世界を救います〜』

ソコニ
ファンタジー
29歳の過労死サラリーマン・御影要が目覚めたのは、なんと「村」として転生した姿だった。 誰もいない村の守護者となった要は、偶然迷い込んできた少年リオを最初の住民として迎え入れ、徐々に「村」としての力を開花させていく。【村レベル:1】【住民数:0】【スキル:基本生活機能】から始まった異世界生活。

処理中です...