上 下
11 / 26

第11話

しおりを挟む
「所でエレン、さっきから何度も同じような事を言っているんだが、踏み込んで聞いてもいいか?」
 何故エレン程の美少女が俺と接吻やら肌と肌をくっつけたがるんだ?
 若い女性が軽はずみでしちゃいけないんだぞ?そう思って聞いたのだが、
「父上や兄上から何度も釘を刺されたのだが、何か間違ったか?」
 何を刺されたんでしょうね。
「一体何を言われたんだよ!」
「もし私の呪いを解除できる殿方が現れたら、その身を差し出し繋ぎ止めろ、と。」
 ・・・・何処の殿様だよ!
「それ、相手が女性だったら?」
「兄上を紹介する。」
 腐っている!親は子供を何だと思っていやがるんだ!
「紹介って・・・・そこにエレンの意思はないの?」
「当然考慮されるぞ。私はヘイマンス殿だったから受け入れたが、それがどうしたのだ婿殿。」
 いつの間にか婿殿となっている。
「俺まだ付き合っていないし?」
「では今日から婚約者。」
「それ以前だ!恋人すら早い!」
「で、ではどうしろと?」
 ・・・・こういう時はどうすれば?
『もらえるモノは貰っときなよ!据え膳食わぬは男の恥って言うでしょ?』
 言わないよ!というか何故シルフさんはエレンの暴走を・・・・こういう精霊だったわそう言えば。

「先ずはパーティーメンバーとして親睦を深めだなあ・・・・『何甘い事言ってんのよ!美少女が身を差し出しているのよ!こんなチャンス二度とない!』・・・・何言ってんだよシルフさん。そんな事を言っているなら魔力を断つよ?」
『ぎゃあ!それなしで!さっき消えかかってマジ焦ったんだからね!』
 もうこのやりとり止めていい?そしてエレンは間違いなく御貴族様のご令嬢だ。まさか王族とか・・・・はないよな、そんな話聞いた事ないし。
「せめて恋人としての付き合いが欲しいのだが、それも無理だろうか?」
 彼女の何が一体この様な暴走をさせているのだろう。だがまあ、このまま放置して別の男性に飛び火するのも何だし、一応恋人なら・・・・
「じゃあまずは恋人未満お友達以上から。これ以上は譲れないし、俺はまだエレンの何たるかを知らないし。」
「そういう事であれば了解した。後に私が宿泊している場所のベットで語り合おうぞ。」
 なんでそうなる?まさかエレンって歴戦の勇者だったり?
「なあ、何でベットなんだよ。それに俺は泊まっている場所の金を一年分既に払っているから宿泊は別の場所だ。」
「父が言うのは、女が殿方を繋ぎ止めるのはベッドで肌と肌を合わせ、お互いのか「それ以上言わなくていい!」はんし・・・・そうか?」
 エレンの親は一体どういう教育を施したんだ?
「もっと自分を大事にしてよ。」
「折角解呪してもらえたのだ、当然ヘイマンス殿に初めてを捧げるのが私の希望故、問題ないはずだ。」
 問題大有り、そしてエレンは本人の申請?によれば歴戦の勇者ではなかった。

 こんな不毛な会話をしている間にも精霊達が大量の魔物を仕留めてくれ、ギルド職員に後から叱られるのだが、それはギルドに戻ってからの話。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク 普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。 だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。 洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。 ------ この子のおかげで作家デビューできました ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが

クラス転移したからクラスの奴に復讐します

wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。 ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。 だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。 クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。 まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。 閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。 追伸、 雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。 気になった方は是非読んでみてください。

レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。 おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。 ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。 落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。 機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。 覚悟を決めてボスに挑む無二。 通販能力でからくも勝利する。 そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。 アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。 霧のモンスターには掃除機が大活躍。 異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。 カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。

勇者に恋人寝取られ、悪評付きでパーティーを追放された俺、燃えた実家の道具屋を世界一にして勇者共を見下す

大小判
ファンタジー
平民同然の男爵家嫡子にして魔道具職人のローランは、旅に不慣れな勇者と四人の聖女を支えるべく勇者パーティーに加入するが、いけ好かない勇者アレンに義妹である治癒の聖女は心を奪われ、恋人であり、魔術の聖女である幼馴染を寝取られてしまう。 その上、何の非もなくパーティーに貢献していたローランを追放するために、勇者たちによって役立たずで勇者の恋人を寝取る最低男の悪評を世間に流されてしまった。 地元以外の冒険者ギルドからの信頼を失い、怒りと失望、悲しみで頭の整理が追い付かず、抜け殻状態で帰郷した彼に更なる追い打ちとして、将来継ぐはずだった実家の道具屋が、爵位証明書と両親もろとも炎上。 失意のどん底に立たされたローランだったが、 両親の葬式の日に義妹と幼馴染が王都で呑気に勇者との結婚披露宴パレードなるものを開催していたと知って怒りが爆発。 「勇者パーティ―全員、俺に泣いて土下座するくらい成り上がってやる!!」 そんな決意を固めてから一年ちょっと。成人を迎えた日に希少な鉱物や植物が無限に湧き出る不思議な土地の権利書と、現在の魔道具製造技術を根底から覆す神秘の合成釜が父の遺産としてローランに継承されることとなる。 この二つを使って世界一の道具屋になってやると意気込むローラン。しかし、彼の自分自身も自覚していなかった能力と父の遺産は世界各地で目を付けられ、勇者に大国、魔王に女神と、ローランを引き込んだり排除したりする動きに巻き込まれる羽目に これは世界一の道具屋を目指す青年が、爽快な生産チートで主に勇者とか聖女とかを嘲笑いながら邪魔する者を薙ぎ払い、栄光を掴む痛快な物語。

魔力無しだと追放されたので、今後一切かかわりたくありません。魔力回復薬が欲しい?知りませんけど

富士とまと
ファンタジー
一緒に異世界に召喚された従妹は魔力が高く、私は魔力がゼロだそうだ。 「私は聖女になるかも、姉さんバイバイ」とイケメンを侍らせた従妹に手を振られ、私は王都を追放された。 魔力はないけれど、霊感は日本にいたころから強かったんだよね。そのおかげで「英霊」だとか「精霊」だとかに盲愛されています。 ――いや、あの、精霊の指輪とかいらないんですけど、は、外れない?! ――ってか、イケメン幽霊が号泣って、私が悪いの? 私を追放した王都の人たちが困っている?従妹が大変な目にあってる?魔力ゼロを低級民と馬鹿にしてきた人たちが助けを求めているようですが……。 今更、魔力ゼロの人間にしか作れない特級魔力回復薬が欲しいとか言われてもね、こちらはあなたたちから何も欲しいわけじゃないのですけど。 重複投稿ですが、改稿してます

家族に無能と追放された冒険者、実は街に出たら【万能チート】すぎた、理由は家族がチート集団だったから

ハーーナ殿下
ファンタジー
 冒険者を夢見る少年ハリトは、幼い時から『無能』と言われながら厳しい家族に鍛えられてきた。無能な自分は、このままではダメになってしまう。一人前の冒険者なるために、思い切って家出。辺境の都市国家に向かう。  だが少年は自覚していなかった。家族は【天才魔道具士】の父、【聖女】の母、【剣聖】の姉、【大魔導士】の兄、【元勇者】の祖父、【元魔王】の祖母で、自分が彼らの万能の才能を受け継いでいたことを。  これは自分が無能だと勘違いしていた少年が、滅亡寸前の小国を冒険者として助け、今までの努力が実り、市民や冒険者仲間、騎士、大商人や貴族、王女たちに認められ、大活躍していく逆転劇である。

異世界巻き込まれ転移譚~無能の烙印押されましたが、勇者の力持ってます~

影茸
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれ異世界に転移することになった僕、羽島翔。 けれども相手の不手際で異世界に転移することになったにも関わらず、僕は巻き込まれた無能と罵られ勇者に嘲笑され、城から追い出されることになる。 けれども僕の人生は、巻き込まれたはずなのに勇者の力を使えることに気づいたその瞬間大きく変わり始める。

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

処理中です...