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第6章

第143話 恋?

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「はいはい、お兄ちゃんこれでいい?」

とても嬉しそうな顔をしてうなずいている兄が居る。人はこれぐらい単純な方が生きやすいんだろうなと思う代表格だなぁ、と。

ーーーーーーーー

一度宿に戻るか、外で何かつまむか・・・一度頭を冷やしたいよね。明日には不毛の地に戻って、護衛騎士と侍女様話さないとなぁ・・・ややこしいことになってないんだけど、気持ちがややこしいし、なんていうか、逆に何も無いのが怖いんだよなぁ・・・

もうこうなったら余分な事を考える前に、甘味祭りをするしかない!ドリーさんにお勧めの甘味は無いか聞いてみると、ありますよ!とものすごい勢いで歩き始めたでのついて行く。こおゆう時に地元の人は強いね、何を紹介されるのか楽しみにしていると、たどり着いた先にはあの匂いがする。

なつかしいあの匂い・・・暖かくて甘くて、ほんの少し食べるだけでお腹いっぱいになっちゃって、それでもまた食べたくなって、口の中は最高に甘くなって歯を磨かないかぎりずーっと甘くて、ほんのちょっぴり白い餅が入ってて、色はなんていうかあずき色と濃い茶色の間ぐらいの色でその色味がまた美味しさをそそると言うか、たまに外れると豆が全くないただのどろどろっとした飲み物になってしまって、豆がたっぷり入ってるとこの店はあたりだなって思う、そうあの

おしるこ!!!!!

がそこにはあった。魂が震えるとはこのことかと思った。ドリーさんはとても胸を張ってるドヤーって顔をしている。そりゃドヤりますって!ただお持ちは入ってないとのこと。

全然かまいませんよ!おもちが無いことなんて気にしませんて!甘味を体験できるだけで幸せなんです。

おしるこを食べながら私と兄はいったん拠点に帰ることを伝えて、1週間後に教会には戻ってくるけど、その間は王都に戻ってくるかは解らないことを伝えると、とても悲しそうにしていたけど、1週間後には必ず来てくださいねと言う。不安だろうから明日1羽テイムして、ドリーさんに付けようと思う。

そのことをドリーさんに伝えると嬉しそうな顔をしている。

ドリーさんは明日もあの場所で屋台をやると言うので、テイムしたら魔猛禽を渡しに行くことになった。そしてお金を払うからもし小さめのウサギが居たらウサギをお願いすると言われて、わかるよわかる、私も前世ウサギ飼ってた。

テイムしたら色を変色する薬を飲ませると、だれかのウサギだと言うことが解るから、一応色は変えておいた方が良いと思う事を伝えて、白とピンクどの色がいいか?と聞かれたら、ウサギは白が良いと言われた。

夜もだいぶ更けたので、今日はいったんそれぞれの寝場所に帰り、また明日会うことに。

宿にもどってからお風呂に入り、あまりにもの情報量により頭がパンクしそうだけど、兄と話すことに。

「ねぇ、ドリーさんのことどう思う?」

「そうだなぁー前世の人ってあんなに綺麗な人達ばかりなのか?」

そんなことを聞いてるわけではないんだけどね・・・こいつはもうだめかもしれないなぁ?

「そうだねぇ、私の前世の国はみんな黒髪黒目の民族だったよ、お肌とか触るとびっくりすると思うよ。こちらの世界にはいない肌質してると思う」

「肌を触る・・・」

顔が赤くなってる兄、あーこれはもう落ちてますわぁ・・・アドバイスするかどうするか・・・こちらの恋愛事情と、前世の恋愛事情は同じだけどね、民族的な性質と言う物が違う。

なにせ前世の人達はシャイな人がおおいから、グイグイこられると引いてしまう人も居る、あとは貞操観念についてはこちらの世界の方が高い。たとえ平民でもお金持ちのお嬢様などはしっかりしているし、街を歩くだけなのに護衛とかついてしまう。前世は自由恋愛だったからね。

平和だった前世では夜中でも一人で歩いてたしなぁ・・・いろいろと考え方が違うから文化の違いって奴をすり合わせていくのは大変だと思うけど、ドリーさんと少し話した印象は、芯のしっかりしたがんばる女性と言う感じで、意地の悪い人ではないと思うから、私的には兄と一緒になってくれたら新しい家族として秘密も無くやりやすいなーと打算的に思うぐらいには好ましく思って居る。

色々考えが巡るけど、だまっておこう、面白そうだし。でもひとつだけ。

「お兄ちゃん、前世の人ってねあまりグイグイ行くと引いちゃう人も居るし、愛してるって言葉もあまり使わないで好きって使うぐらいシャイな人多いからね」

「いや!おれは!まだ!そんな!そこまで!」

動揺しすぎでしょ・・・兄もいろいろあったみたいだし、幸せになってほしと思ってるよ、いつまでも兄妹べったりと言うわけにもいかないしね。

「で、本題に戻るとして」

「え?本題?」

「そうだよ・・・最初から好きか嫌いかなんて聞いてないよね?」

無言になる兄、顔が赤くなる兄

「仲間に入れて良いかな?一応侍女様と護衛騎士にも確認を取るつもりだけど、悪い人じゃないと思うんだよね。ただこちらで屋台で頑張ってるみたいだし、いきなり不毛の地に誘うようなことはしないでおこうと思ってはいるんだけど」

「それはそうだな、あんなか弱そうな人がいきなり不毛の地に行ったら心労で倒れてしまうかもしれないし、手も荒れてしまうと思う」

おいおい・・・ダメな回答だなこいつは。

「兄さんはもうドリーさんの事好きすぎてまともな意見がもらえそうにないから、聞いた私が間違っていた!」

「そんなことは無いぞ、兄ちゃんはいつだってローラの味方だ。やきもち焼かなくていいんだぞ?」

ため息しか出ない・・・

「それに兄さんじゃないだろ?お兄ちゃんだろう?」

「はいはいお兄ちゃん、私の好きなようにしていいってことでいい?」

「いいぞ、ローラはこの世で一番美人で可愛くて大事な妹だからな、兄ちゃんはローラが決めたことは全部応援するぞ」

「私が結婚相手見つけるの手伝ってね?」

「それだけは絶対やだ、断固断る」

二人でわーわー話して笑った後、少なめの神経衰弱をする。兄は優しいから私に負けてくれて、少しモヤるけと満足して寝ることができた。

次の日は少しゆっくりしてから準備をして森に向かう。そして兄には魔ウサギ見つけたら1羽捕獲するようにと言うと、なんで羽なんだ?と聞かれたから前世では匹ではなく羽だったからだよと教えてあげる。

前世の何百年も前の偉い王様が、生類憐れみの令というものをだしてね、動物を食べるな!お肉を食べるな!って法律をだしたんだけど、例外があって鳥は食べて良いってことになったの、鳥は羽で数えるでしょ?だからうさぎも鳥にしちゃったんだよね。と言うと。すごく呆れたように

「そんなに肉食べたきゃそんなつまらない法律なんて作らなきゃいいのに」

ってごくごく当たり前の事を言っていた、ごもっともな意見ですね。その当時の王様が犬を大事にしていてね。動物を大事にするのは共感するけど、それを全国民に強要したことは違うよねって話をしながら、寝た。

朝はゆっくり目に起きて、早速森に向かう。兄がすんなりウサギを見つけてきたので、テイムしてから白くなるお薬を飲ませる。

何羽連れて行くか聞かなかったけど、もう1羽兄が見つけたので、ピンク色のウサギにしてみた。白とピンクのウサギとか・・・かわいすぎるだろう!

不毛の地が落ち着いたらしろとピンクのウサギを放ちたいと思う、絶対かわいい!
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