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第6章

第125話 テイム・・・

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説明は兄がしてくれた、最初1周するまでは兄が説明してくれながらゆっくりとカードをめくったりして見せてみた。そして商業ギルドの職員さんの番になった時に、私が引いたのと同じカードを引いてしまい、同じカードが出た!と喜んでいたけども、これまた兄が丁寧に説明していた。頼むから怒らせるような説明してくれるなよ?

ーーーーーーーー

しょんぼりする商業ギルドの職員さん。次は私のターンだ!誰もめくってないカードをめくる。おっ!?誰かがめくったやつに同じ数字書いてあったけど・・・この辺だったかな・・・?おっ!あったあった!と名誉ある同じ数字のセットを1個手に入れた私のことを、ものすごい見てくる。すかさず兄が説明している。

最終的にこのカードを持ってるのが多い人が勝ちということを説明し、2週目、3週目までしたところで、少しなじんできたようで、職員さんが1セット取れて物凄い大喜びしている。

1個取れると楽しくなるよね、解るよその気持ち。そして白熱した戦いとなった。時間も忘れて3回戦したところで、お昼を過ぎてることに気が付いて、職員さんが平謝りしてくる。

かわいいなー楽しいよね、時間を忘れちゃうのもわかるよー

これは利権をしっかり決めたほうが良い、商品も良い所を紹介すると、商業ギルドの職員さんががぜんやる気を出して、私たちはだたなすがままの、はい、はいと返事をするだけ人間となった。

「難しいことはプロにお任せしましょう?今日これから職人さんの所にすぐ行きましょう」

とすぐに場所を移動することに。もうわけがわからない。流れが速すぎるよ。突然工房を訪れるなんてお仕事忙しくないだろうか?と思って居たけど、職員さんの知り合いの工房だったようで、嫌な顔されることなくお迎えしてくれた。

私がこんなカードを作りたいと言って、こうやってめくっていくゲームなんだけどって言うと、とても興味津々の顔で見てくる。そして一番大事なことを・・・使ってくると紙がヘタってきたり、汚れたり、シミや何かしらのマークがついてしまうと困る。背表紙見ただけでこれは何番のカードだねとわかってしまうとつまらなくなってしまうから、それは絶対避けたいと伝えた。

しばらく考えていた職人さんが思いつく限りの案を出してくれる。紙を黒くしてしまってはどうだろうか?同じ色同じ柄で統一、そこに破損防止の付与魔法を付ければどうだろうか?という案を出してくれた。

お!黒はいいかもしれない!けどそれだと疲れちゃいそうだから目に優しい色がいいとリクエストしてみたら、この工房で出せる色の一覧表を見せられて、初めての試作は紺色のでお願いすることにした、数字は白いインクで手書きで書いていくらしい。なんだかとてもめんどくさそうな・・・お手数おかけしますと言い、お願いして工房を出た。

ついでに13番までの数字と25番までの数字の2種類欲しいとも伝える。25番をやるには時間が足りない人もいると伝えて2種類試作してくれることになった。

特許の申請はしてしまったので、今日はもう宿に戻って良いと言われ、これから商品は直接工房とやり取りして欲しいと言われた。作り方が決まったらまた商業ギルドに来て欲しいとのこと。

明日この町を出る・・・のは・・・?と侍女様の方を見ると、首を縦に振っていた。今日は宿に戻ったら二部屋あるかどうか聞いてみよう。もしかしたらもう2.3日長居することになるかもしれないからね。

遅めのお昼を食べて私は森に行ってテイムすることにした。前回ヴェルト国でテイムした魔猛禽6羽は親たちの護衛件見張りで頼んでいる。

リケーネ国では乗り物をテイムしたいなと思って、侍女様にどんな乗り物になる子をテイムしたい?とリクエストを聞いてみたら、魔クマが良いと言う。想像したらまるで女狂戦士のようにカッコイイ侍女様が想像できるけど、他の人がびっくりしてしまうからダメと言ったら少し残念そうにしていた。

卵を産む魔ニワトリも見つけられるといいな、普通のニワトリでもいいんだけどね。魔が付く方が味も濃厚で美味しいからできたら魔ニワトリがいい。

本日はノープランでテイムしに行く。今日の狩りは私がテイムしたいかどうか確認してから討伐することになった。

侍女様に出来た収納ベルト巾着は今ではなく宿に戻ってから渡そうとおもう、すっかり忘れてた。

ぼちぼち魔物が出てきて、魔シカ、魔ウサギ、魔ネズミは問答無用で討伐してよいと頼んでおく。私は美しい毛並みを持った魔トリをテイムしたい!

どんどん狩りをしながら護衛騎士が先陣切って森の奥に進んでいく。そんなに進んだら怖いのしか出てこなくなるんじゃないか?と思ってたら、魔クマが登場した。

魔クマ程度なら私も狩りできるけど、いつもなら瞬殺なのに今日はやたら時間をかけてる、調子悪いのかな?と思って見ていたら、侍女様が元気よく。

「テイムどうぞ!さぁ!」

と言ってくるので、いや・・・魔クマは乗り物でテイムしないって言ったよね!?と言う思いで侍女様を見つめると、首を横に振っている。その意見は受け入れられないと言う事だろうか?

魔クマを弱らせてからテイムをしてもらおうと思ったんだろうな・・・だから今日は時間をかけてたんだね・・・護衛騎士は解っていたと言う事か・・・魔クマに乗ると言う意志は固いということだろう・・・しかたない・・・

魔クマの頭の中に直接響くように心の声を乗せてテイムとつぶやく

テイム1回目 失敗
テイム2回目 失敗
テイム3回目 失敗
テイム4回目 失敗
テイム5回目 失敗
テイム6回目 失敗
テイム7回目 失敗
テイム8回目 成功

魔クマの力が抜けてべしょーってなった、よかったー意外とすんなりテイム出来た。

「テイムできたよー」

と伝えると。侍女様がすかさず近づいて服を着せようとしている・・・無理がありすぎるのでは・・・服はいらないと思うよ・・・護衛騎士も引きつった顔をしている、なかなか奇妙な光景になっている。

流石に服は着せれないと思って諦めたと思ったら、何やら服を引き裂いて、一本の細長い紐状にして首物とのあたりにリボンをつけ始めた・・・

たしかに・・・これなら人を食べて服が首に絡まってるというより、あれ?この魔クマ襲ってこないぞ?テイムされてるのかな?リボンついてるしな?って思えなくはない。あくまでも人間側がパニックを起こさなかったらというお話だ。

難しいよね、テイムしてあるかしてないかは解らないんだもん。テイムしてます!っていう看板でも下げときたいよね、服は現実的じゃないから首輪的な?魔クマの場合すっぽ抜けちゃいそうだし・・・何か良い案が出来るといいな。

あとでギルドに行ったらテイマーの人達はテイムしている動物はどうているのか聞いてみようか?外に動物たちを預けられる場所はあった気がする。魔クマは預ければ討伐されることは無いと思う。

侍女様がニコニコしていて、名前を考えてる様だ・・・これだけ楽しそうならテイムして良かったなって思うよ本当に、心の底から!

どんな名前になるのかは後でのお楽しみにしておこう。魔オオカミが現れたら2.3匹テイムしておこうかな?狩の追い込みに役に立ちそう。訓練は必要になってくるけど、賢いからすぐ覚えそう。

首にかけていたリボンはなんどかけなおしても落ちてしまうので最終的にはたすき掛けになっていた。

あとは・・・魔ヒツジはいいかな・・・あの時の思い出がよみがえるよ。ハトは時々テイムしてるけどなかなかできない、もうこのままでいいんじゃないかなって思ってる。ウサギが庭にいたらかわいいよね、でもそれは家を買ってからでいいし。

サラの時はゴブリンの布の秘密を探ろうとしてたけど、あれはないわぁ・・・今思うと反省しか無い。

魔物を探して歩き続ける。なかなか魔物が見つからない、もしかして・・・

「全然魔物見かけなくなったけど、魔クマが居るからじゃない?」

「うちのキラーちゃんは魔物を威圧するなんて野蛮なことはしません!」

「「「キラーちゃん!?」」」
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