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第5章

第113話 様子をうかがう

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レオンは本当に反省したのだろうか?反省しているフリをしてる場合もあるから油断はできない。

ーーーーーーーー

「この気持ちが過去のことと言われてしまうと否定はできないのですが。前世があまりにも報われなさ過ぎて、ローラに執着してしまったようです。前世の親にも悪いことしました。今のこの僕の気持ちが前世のものなのか今の物なのかははっきりわかっていません。ローラは今世でも私の好みの顔立ちをしていますので、思わず絵に描きたいと思うほどに」

「ん”ん”っ!」


「失礼しました、正直言うと前世と今の僕が混合しすぎてしまって、自分でもどう対処したらいいのか手に余ってる感じです。ここからお願いになるのですが、この後一緒にローラたちと一緒に行動できないでしょうか?この気持ちを確認したいのと、ケリをつけるために僕にとって必要な行動なんです。もちろんサラと混同しない様にきおつけますし、変なことはしません。無理やり囲い込むような真似もしません」

うさん臭いなーでもまぁ・・・転移使えるのはいい。甘いかも知れないけどちょっと楽したい、というか前世の親がどうしてるのか手っ取り早く知りたい。

そして今の自分の親もこの目で見ておきたい。ずるいかもしれないけどレオンに頼もうと思う。

「いいよ、サラとローラどっちも私だけど、今はローラだから、サラとして私に接しないのであればいいよ」

「ありがとう!」

「そして私は平民だから、レオンは平民なの?レオが貴族なの?レオンはどっちで生きていきたいの?」

「私はサ、ローラと共に歩めるのであればどちらでも」

「そこは自分で決めてね、私を理由にしないでね」

「わかりました」

「それとすっごい勝手なことを言ってるのはわかるけど、親を一目遠くから見たいの、連れて行ってくれないかな・・・ずるいのも解ってる、気になってるの・・・死んだことになってるから、姿は見せないつもり、だから少し遠くから見たいの、お願いしてもいい?」

「いいですよそれぐらいお安い御用です」

「ありがとう」

侍女様と護衛騎士はどうするか?と聞いてみたら、一緒に行くと言うではないか。たぶん私とレオンを二人っきりにしない為に気を遣ってくれたのだろう、本当なら二人で遊んでいたいだろうに。感謝しかない。

なので今日は狩りではなく、レオンに実家を見せてもらうことにした。宿を出て森に向かう。ハトにはちょっと所要で移転スキル使うから、ここに居てと頼んでおく。じゃないと向こうに置いてきてしまう可能性もあるからね、ハトは気まぐれだから。

魔猛禽4羽も呼び寄せて、全員で4人と4羽の大移動となった。最初は少し外れた森に転移して欲しいと頼んだ。魔猛禽をテイムするために、ドレ国だとなかなか見つけるのも大変だからね。それに土地勘のある魔物をテイムしたほうが、目になってもらうのに楽だろう。

テイムしている魔猛禽に追い込んでもらう。楽だな・・・なぜ今まで摩猛禽に狩りを手伝ってもらうってことを考えなかったのだろう?ぐーたらなスローライフを目指していたと言うのに・・・すっかりこちらの世界に魂がなじんでしまったと言う事だろうか?

それはいけない!本来の自分を取り戻さなきゃ!意識してぐーたらしていかないとだめだ!

魔猛禽たちに追い込んでもらい、侍女様と護衛騎士が怪我が無いように撃ち落・・・・・捕獲し、なんとか6羽テイム出来た。今日から君たちの名前は2号、3号、4号、5号、6号、7号だ!いいね?異論は認めないよ?

まずは村に向かう、懐かしい。そしてサラの故郷だった。残念だなー私の両親に会いたいと言ったらここに連れてくるとは・・・実は少し意地悪というか確認したんだ。両親に会いたいから連れて行ってくれと言ったら、迷わずここに来たレオンにがっかりした。

サラとして見ていると言う確実だ。でも今は余計なことは言わない、私もずるいことはわかっっているけどね、それに今の両親のことをレオンは知らないから仕方ないとしても、それなら場所はどこですか?って聞いてくれても良くない?

とても残念な結果だ・・・

懐かしい村かな?よく覚えてないけど、サラの時の両親だけは遠くから見てもすぐに分かった。子供はいるのだろうか?二人で過ごしているのだろうか?孫に囲まれてるのだろうか?色々と聞きたいことはある。知れば私の気持ちが楽になるか?もしあの後子供が生まれていなければ、私が辛くなるだろう。

私はわがままで勝手なので・・・

そんななか侍女様が飛び出していった。護衛騎士はここにいる。私と似た面差しをしているからすぐに検討が付いたのだろう、何やら話し込んでいる、そして笑っている。笑ってるか良かった。

しばらく立ち話をしていた侍女様が戻ってきた。

「ローラ、聞きたいですか?」

「うん聞きたい」

「ローラが無くなる時にお腹に赤ちゃんが居たそうです」

まじ!?中が良いと思って居たけど!!!私が居なくなってから自由人だったな!?

「その子が悲しみを和らげてくれたそうですよ」

「性別は?」

「男の子だそうです」

「そっか、そうなんだね、よかった」

「今は結婚してお孫さんも3人、この村で一緒に過ごしているようですよ。毎日が楽しいそうです」

「よかった」

「一目見ますか?弟さんを?」

「それは見ない、見なくていいよ幸せならそれでいい。侍女様ありがとう聞いてきてくれて」

「いえいえ、納得いただけたようで良かったです」

そっか私は納得したかったのか、親が笑って過ごせているって。なるほどなるほど。

次は今の両親の所に連れ行ってもらった、場所をちゃんと教えてね。

久しぶりに見る両親は何となく疲れているように見える。侍女様に私が死亡したことになったのは、監禁されてからどの位たってからか?と聞いたら、監禁されて1ヶ月ほどで死亡届が出されたそうだ。早くない?

理由は貴族に対して無礼を働いたため。ふざけてるのか?

うーんどうしようかな。今日は遠くから見ておくだけにしておく、その前に兄の様子を見ておきたい。兄も同じ村に住んでるはずなんだけど、そういえば子供は生まれたのだろうか?私が無くなってからこの村に定住しているらしい、意外といいところあったんだなと思う。

光魔法を使って両脇に侍女様と護衛騎士についてきてもらいながら村の中をうろうろする。私はその二人の間に居る。

外から見たら侍女様と護衛騎士が少し離れて歩いてるだけの二人に見えるはずだ。レオンは後ろ方付いてきている。前から人がぶつかってこなければ問題ないはずだ。

何処で働いてるのかな?あの兄の事だから自分の魔法とスキル関係なくやってみたいことを仕事にしてそうなんだけど・・・

ぼちぼち大きな町なので、なかなか見つからない。侍女様にそれとなく両親に聞いてもらおうかな?と考えていたら。

「ロ!!!ローーーーーーーーーーーラアアアアアアアアアアアアア」

と駆け寄ってくる馬鹿・・・男が一人・・・えっ!?兄さん?なぜ見えるの?さすがに慌てる、だって見えてないはずなのに。身体にピッタリと合わせて光魔法を使ってるから隣にいる侍女様や護衛騎士にも見えてないはずなのに、なぜか兄には見えているらしい。

そして兄さんはガバッっと私に抱き着いている。周りから見るときっとエアーハグだろう。

「お!お前生きてたんだな!兄ちゃんはお前がお貴族様に対して無礼なことをして死んだと聞いてたけどウソだったんだな!!!!!」

やめてっ!大きい声でしゃべるのやめて!!!注目されてしまうじゃない!
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