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第5章

第110話 群れを成してる?

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机の上を片づけて神経衰弱をすることにした。

おかしい・・・二人はほろ酔いなのになぜ?なぜ私は勝てないのか?おかしくない?

ーーーーーーーー

今日も元気に狩りに行く。昨日とは少しずれた場所にした。魔オオカミの残党がいたら昨日の場所には来ないだろうと言う考えで。

昨日ほどの酷いことにはならない様に祈りつつ、1時間と少しほど歩き続けてようやく魔物がちらほらと出てきた。

昨日より魔シカが多い気がする。魔オオカミが少なくなった影響ならいいけど。魔物がどうやって誕生するかもわかってない世の中だから、魔物との遭遇は運しだいと言われている。

昨日の運が悪くて、今日の運がいいのかは、終わってみないことにはわからないけど、怪我もせず討伐できて金貨もたっぷりいただけたのは、運が良かったと思う!

今日もあの数がきたら困るけど、ぼちぼち狩りをしていきたい。ただ魔オオカミはかなり知能が高い生き物だから現れてくれるかどうかってところだ。

ほどなくして昨日より少し離れた場所にたどり着く、今はまだ魔オオカミの姿を見ていない。昨日討伐しきってしまったのだろうか?と思って居たら、ガウガウ言ってる声が聞こえてきた。

これは!?居ますか!?私たちの金貨がいますか!?確認してみたら30匹ど居た。魔オオカミはまだ私たちに気が付いてないようだ。

少ない・・・少なすぎる!というか昨日どれだけ狩ったんだ?この数を少ないなんて思うなんて。

どうする?フラッシュする?それともフラッシュせずに突っ込む?と聞いたら、フラッシュに頼りすぎるのも良くないのでこの数なら、フラッシュ無しでと言われてしまった。

私達の話声で魔オオカミは気づいてしまったようでこちらを見ている。半数はすでにどこかに行ってしまった、たぶん後ろから来ると思うと護衛騎士に言われたので、私は後方支援と言うことになった。

後方ではフラッシュではない違う光魔法を使うから振り向いたときにぴかーってなってても怒らないでね?そんな余裕ないからね?と言ったけど、実は練習なんてしてないからぶっつけ本番だ!

光魔法の練習だ!大丈夫私は本番に強いタイプだ!たぶん!

そして最後の3.4匹になった時に、もう一度フラッシュを使ってお試し光魔法を使おうとしたら、ガオオオオオってすごい声が聞こえた。

え?光魔法の練習とか言ってる場合じゃなくない?とおもい、慌てて魔オオカミを風魔法で討伐する。魔オオカミならだいぶ討伐できるようになってきた、自分のスキルが上がった気がする。実戦で鍛えられてよかったと思う、練習は正直ね・・・

大きな声をした方向を見ると魔クマがいる、しかも1頭だけではない、何頭いるんだ?魔クマが群れを成すなんて聞いたことが無い。魔オオカミの勢いが凄すぎて集まったのか?

魔クマに聞かなきゃわからないことだから、考えなかったことにする。ただこれは異常事態ともいえる。

血の匂いで引き寄せられたのか、魔クマも興奮している、ご飯だ!と言ってるような気がするけど、これはご飯ではありません!私たちの金貨です!

こうなったら魔クマもやるしかない・・・

「フラッシュたくよ!」

「「はい」」

「フラアアアーーーーーーッシュ!」

ガアアアァァッァアア!!!と凄い絶叫が聞こえてくる。

最大限の出力で魔クマにフラッシュを当てた、目を覆っててもまぶしい、少しやりすぎた・・・侍女様と護衛騎士も動いてる気配が無い。怒られるかもしれない・・・

「ローラやり過ぎです!」

「だって!魔オオカミをご飯だ!っていう目でみてるんだもん!」

「それは許されないけどこちらがお肉になったら意味がありませんよ!」

「ごめん・・・」

1分も絶たないうちに目が開けるようになったので目を開いてみたら、すでに護衛騎士と侍女様が半数以上の魔クマを倒していた。強いなー

そして残りの魔クマを私に狩りさせようとしているのか、手を出さないでいる。私は先ほど魔オオカミでやってみようと思って居た、一度試してみたいことがあった。光魔法で指先からピッ!っとレーザーみたいなのを飛ばすことできないかなと。

1頭になるまでとりあえず魔クマを狩る。なかなかうまくいかずに、横からもっと鋭利にするような感じで、ザクッ!っとそうそうそんな感じです!と指導を頂く。私は風魔法がんばったよ!あの毛皮が強いのか全然刃が通らなくて焦る。どうなっちゃってるの皮膚。

私が試してみたいことがあると言うと、侍女様と護衛騎士はすぐさま私の後ろに回ってきた。私より前に出ないとは・・・私の思いつきに信用がまったくないね?

最後の一頭になり私が試してみたいことがあると言うと、侍女様と護衛騎士はすぐさま私の後ろに回ってきた。私より前に出ないとは・・・私の思いつきに信用がまったくないね?

指先に光を集めてピッ!っと飛ばしてみる。少しふらつくけど特にダメージはなさそう。もうちょっと光を凝縮してみようかな?と思ってギュギュっと言うイメージで魔力を込めてみる。

ピッ!っと飛ばすと時間差で魔クマが悲鳴を上げて痛がっている。まだ目は回復してないっぽい。光魔法を凝縮したら実践向きだなと言うことが確認できたので、最後の一頭を沢山光魔法を凝縮して頭を抜いて討伐がひと段落付いた。

魔物を狩ってお金を得てるとはいえ、やはり実験して申し訳ない気持ちになる。苦しませたらいけないと思う。人間は別だけど。

数えながら魔クマを収納巾着にいれたけど、全部で18頭いた。18頭も魔クマが群れを成すなんて異常だと思うんだけど・・・

沢山討伐してものすごく時間が過ぎた気がするけどようやくお昼の時間。みんなで椅子を取り出して各々自分が好きなランチを食べ始める。

私は結構前に買ったたまごサンドを食べることに。はぁー美味しい、スープはたまご塩スープだ!これぞ鉄板絶対に外さない組み合わせだ!

ゆっくり食べて、ゆっくり休憩する。

結構討伐してしまったし、どうする?と二人に聞いてみると、まだやれると言う事なので、もう少し移動してみて魔物が居たら狩りをして、魔トリが居たら私がテイムしたいと言うことになった。

そうだ、ファルコ・ペッレ・グリーノに速そうな魔猛禽がいたらこちらの方にそれとなく追い込んでくれないか?と頼んでおく。3羽はあまり遠くには行ってないようなので、お願いした。

これと言って目立つ魔物には遭遇せず、比較的穏やかに午後は過ごしている。主に魔シカ、魔ウサギ、魔ネズミが多い。

昨日は魔オオカミだけ出してしまったけど、これらの魔物も結構討伐はしていて、収納靴下の中にしっかりと入っている。

私の思いだされた空間収納のスキルは使ってない、もう癖で収納靴下を使うようになってしまったみたい。いざとなったらスキルも使えばいくらでも物を入れられるから運が良かったと思うことにしておく。それ以上何かを言ってはいけない。

派手な魔物には遭遇しないから、もう宿に戻ろうかと思って居たら、目の前にものすごい勢いで飛んで行った魔猛禽が居た。

そのうしろをペッレが追いかけている。上手だね!と褒めておく。ペッレの得意げな気持ちが入ってくる。でもその速さだとテイムできないかな?

相手も必死だから凄い勢いだけど、討伐したばかりの魔オオカミを1頭だけ解体し、何か所かに生肉を置いておく。ペッレには生肉のあたりで相手が休憩するように追い込める?と頼んでからしばらく待機していると。

よほど必死に逃げていたのか、ハァハァ言いながら魔猛禽が飛んできた。魔猛禽がハァハァ言うなんて・・・ペッレすごいね?

そして生肉を見つけたのか周りをきょろきょろしながら少しづつ近づいていく。私たちは光魔法で見えない様にしているけど、なんとなく魔猛禽と目があった気がするのは気のせいだろうか?

流石鳥の目と言った感じなのか、何かが見えてるのかもしれない。

魔猛禽の頭の中に直接響くように心の声を乗せてテイムとつぶやく。
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