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第5章

第107話 移動と違和感

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冒険者ギルドに着くと、ドレ国に来てから初めての光景を見にするぐらい、沢山の人がそこに居て椅子に座ったり掲示板を見たり、受付の女性と何やら話していたり、ギルド職員さんがとても大忙しにしてそうだ。

んーーーどうしよう?

ーーーーーーーー

私は空いてる席に座り、護衛騎士は人から話を聞いている、侍女様は掲示板を見ている。言葉が解らない人間は待機だ・・・

知らない人が話しかけてくるけど、何を言ってるか解らないアピールをするけど意外としつこく話しかけてくる。こまったなーと思って居ると侍女様と護衛騎士が戻ってきて追い払ってくれた。

二人が集めてきた情報をまとめると

昨日の夜、未確認の魔物がこの町に現れた、魔物除け装置があるのにもかかわらず街に現れたことにより、王都に報告したところ、緊急事態宣言が発令されたと言う。

魔物の特徴は誰も覚えていないが、確実にわかるのは目が見えなくなるほどの閃光を放ち、その後一人の少女が居なくなったと言う事らしい。

一人の少女・・・・・?

その証言をした人は今王都に向かっていて何が起こったのかを報告するために移動しているらしい。

とにかくこの町は恐慌状態らしい。

3人で顔を見合わせてから

「「「次の町に移動しようか」」」

ということになった。せっかくお金貯めれそうな場所だったのになー、むやみやたらに光ってはいけないと少しだけ反省した。

しぶしぶ宿を後にして、次の町へ。

「ローラ・・・あまり光らないで行きましょう。そして光のコントロールを練習してください、相手の目だけに当たるように、お願いしますよ?」

「わかりました・・・」

「このままだと討伐されてしまいます・・・監禁ならまだましですね」

「そうだね・・・まさか魔物扱いされるとは・・・」

まさかの魔物扱いは想定外だった。未知のものに対する無知は怖い。でも実際自分がそんな目にあったら、パニック起こすよね。そりゃそうだ!

勤勉になりたいわけでは無いけど、世の中こんなこともあるんだなと知っておくのは悪いことでは無い。

次の町の宿代がいくらぐらいかわからないけど、とにかく3日ぐらいは一気に進んでしまおうとなった。

宿には止まらず野営で進む。途中魔物に会うことも無く、私達の収入が全くない。幸いなことに、収納靴下には大量のご飯がある。カレーもある。少しづつ大事に食べたいと思って居たけど、みんなで気分を盛り上げるためにどんどん食べる。

主に私の気分を盛り上げるためだ、新種の魔物扱いされているので・・・

移動中は主に前世の世界を聞かれたり、サラの時はどうやって過ごしていたのかを沢山質問された。

侍女様と護衛騎士の話も聞きたかったけど、暗殺を仕事にしていたから、あまり聞かない方がいいかな?と少しだけ気をつかった。

私の過去は話すことが沢山あったから、侍女様は特に楽しそうに聞いてくれていた。

それと楽しみにしていた、小麦粉爆弾を披露したらものすごく驚いていたけど、二人の目が座っていたので、おそらく武器にしようと思って居るのだろう。護衛騎士は火魔法を使えるからなおさらだね、しかも小麦粉安いし。

これが、科学と言う物だよと伝えておいた、化学なのか?と少し疑問に思ったけど、細かいことはいいよね。魔法ではないし、火と小麦粉があれば誰でもできることだから。

魔法が無い代わりに誰もが利用できる科学と言う物が沢山あって。空飛ぶ乗り物ものその一つだと伝えた。特に空飛ぶ乗り物と言う物がやたら気になっていたようで、私は紙に飛行機の形を書いて、中はこんな感じで人が沢山座ってて、とか覚えてる限りのことを教えてあげた。

でもどうやって飛ぶのか?と聞かれた時は石油?で・・・としか言えなかったね、魔力の代わりに石油と言うという物を動かす動力源があってそれを利用して色々と科学も発達したと思う?ってことも伝えた。

だからこちらの世界でも魔力を込めることができたらガソリンみたいな使い方が出来るのではないかな?と思ったけど、どうやって魔力を貯めてとどめておくか?が一番の難関になるな?もうここからは私の出番では無いなと思った。

侍女様が開発するもいいし、護衛騎士が開発するもいい。二人は頭が良さそうだし、何かしら開発するかもしれない。冒険者もいいけどもし怪我をしたり、もし冒険業が出来なくなった時のことを考えたら、身体を動かさなくても良い仕事もあった方がいい。監禁されない程度のね・・・

侍女様が特に聞きたかったのは前世の事だ。侍女様にとっては物語のような感覚なのだろう、見知らぬ世界の普通の生活でも聞きたがった。

そこまでしっかり記憶があるわけではないけど、手のひらサイズの板みたいなので連絡を取りあったり、動画を見たりしたこと。あちらの世界にあったインターネットによるゲーム。漫画や小説、学校の教育など、様々な事を話した。

私が住んでいた国には貴族はいないけど、王様は居たこと。すべての人が平民だったこと。色々な事を話した。私から時々出てくる前世の言葉にも興味深々だ。

そのうち何かの時に、前世の言葉でサインを決めようなどと盛り上がる。

そして嬉しかったのは、ファルコ・ペッレ・グリーノが合流してきたこと。ちょっと痩せてしまっていたので、食べてもよさそうなのは・・・フルーツかな・・・肉食の猛禽が食べるかな?と思って食べさせてみたけど結構おいしそうに食べている。

猛禽が現れた時、馬車屋根の上で何かが赤くピカッっと光っていたけど気にしないことにした。

途中何羽かテイムしたいなと思い探しているのだけど、魔物除け装置が効いてるのか?普通の動物も居ない。これだとご飯調達するの大変では・・・と思うけど、この国は何かがおかしいからしょうがない。

何がおかしいと聞かれても解らないけどなんとなく奇妙だよね。勘がそういっている。

テイムするのは隣の国に行ってからか、運よく見つけられたらにしよう、軽い気持ちでね。

そして3日進んだ街に着いた。王都から4日目の場所になる。念のためもう1日進んでおこうということになったけど、ここでは久しぶりに宿に泊まることにした。

さっそくその辺を歩いてる人に安くてお勧めの場所を聞いた。なんと宿はこの町に1つしかないらしい。おかしくない?途中の町には寄らなかったからあまり解らなかったけど、王都から離れれば離れるほど、なんだか規模が小さくなっていく。

この道は一応南の国に向かう道だというのに、おかしい話だよね。なんなんだろう?本当に南の国はあるのか?それとも・・・

行って見ればわかることだ。想像以上の長旅になってしまいそうだけど、長いかもしれない人生のほんの半年とかその位の話だし、波乱万丈の旅があってもいい。監禁はだめだけどね!

宿はの外観は普通、中に入るとなんかちょっと・・・部屋は・・・酷かった。掃除してるのかな?って感じでシーツなど前のお客様が使用したものでは・・・?

これは・・・ベッドで寝れないかな・・・だれかクリーンスキルを!それにお値段高い、町に1つしかないから殿様商売をしているな?

シャワーを浴びたいと思ったから今回は宿をと言う話になったけどこれは大失敗だなー。しょんぼりしながら広場に行って見たけど、広場の屋台もなんか勢いが無いと言うか。なんだろう?活気が無いんだよね。

王都があれだけ派手だったのにね?闇が深そう。だけどここで闇を暴いて解決!なんてことは私はしない。

ただ平和に、問題からは全力で逃げて、のんびりスローライフを目指す。その為には余計な事には首をつっこまない。余計な物は作らない。大人しく・・・過ごす!

宿のにお金は払ってしまったので仕方なくみんなで夕飯を食べてお風呂タイムに。まさかのお水が出ない!!!!!
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