上 下
101 / 157
第5章

第101話 出発

しおりを挟む
そうだろうともという顔をして二人はうなずいた。ご飯食をゆっくり食べて、新しい場所に出発しがてら話すかなー

また新し第一歩だ、いろいろと知識を思い出したのならちゃんと活用しないとだめだね。よりよく生きるためにスローライフを目指して!

ーーーーーーーー

朝ごはんを食べて、カレーの屋台に行き、すべて購入した。もろこし爆弾のお姉さんも居たから売ってくれる分だけ全部買った。

乗合馬車に乗るか、歩くか。徒歩圏で1日歩くと丁度いい所に町があるみたいなので、歩くことにした。

街道を歩るいてると、馬が2頭不自然に居た。何も言いますまい!そっと馬車を出して護衛騎士も無言で馬車に馬をつなげている。スライムのラロは嬉しそうに2馬の上をいったりきたりしている。それを見た護衛騎士が目で殺さんばかりの勢いで睨みつけて居る。穏やかに旅をしたい、今からこれだとげっそりする・・・

「ラロ、馬の上に行っちゃだめ」

少し赤くなって抗議をしてくるけどダメなものはダメだ。

「約束忘れたの?忘れてないけど馬の上に居たい?うーん、ねぇゾロ鞍の上ならいい?」

「それなら・・・妥協できる」

「ラロ、鞍の上ならいいよ、馬の身体には触っちゃだめだよ?」

分かりづらい突起のようなもので馬をつつこうとするラロ。なんで私の周りは人の話を聞かない奴ばかりなんだ!もうやだ、ラロのテイム解除!

とたんに真っ青?になったラロ。私の周りをぷるぷるしながらおろおろしているような行動をとってるけど・・・

「言ったよね?私が止めてって言ったことは守るって。さっそくできてないじゃない?この先が思いやられるよね、私さ前世の時のように優しくないよ。前世と一緒だと思われても困る。

きっとラロのその性格は変わらないと思うし、私がダメだよ?って言っても触る気満々だったじゃない?触って何がしたかったの?私を怒らせたかっただけ?私そんな怒ってばかりの人生送りたくないんだよね。

前世だってフェリシアが側にいることを許してしまったから毒で死んだわけだし。あの時より今の方が嫌なことが我慢できない性格しているの。

だからラロ、レオンと一緒の考えで前の私と同じだと思って行動しているなら私は一緒に居られないな、今の私はローラだよ?

魂が一緒だから?それは理由にはならないよね、今は今、昔は昔、そんなに昔のことを懐かしむならレオンと一緒に行動したら?私はもう昔の自分を当てはめられるのは遠慮しとこうかな」

スライムって落ち込む時こうやって落ち込むのかな?ってぐらい横に広がってヘロヘロし始めた。レオンもラロも見つけたって感じでよってきてるけどそれは今の私じゃなくて、過去のサラ・カプロッティに思いを寄せてるだけで今のローラではないんだよね。きっとハトもそうなんじゃないかな?

1年間の監禁で私は嫌と言うほど馬鹿にされ見下されてきた、誰も私の事を見てくれず、収納巾着を作る人という目で見られ続けた。巾着を作らせるためだけの家畜の扱いだったと思う。

そんな経験をしたからこそ、今の状況がとても我慢ならない、誰も私という人物を見てくれていない。侍女様と護衛騎士は私の事を見てくれている、前世のことを話たらどうなるか・・・

正直不安だけど、今の私の為にも話さなきゃいけないと思う。

私の人生ってなんなんだろう?って思いたくない。前世では女神さまに決められた運命というレールに乗せられそうになったけど、今回はちゃんと自分で決めて生きていきたい。

だから私は少しでも私の事をサラと認識することは許さないことにした。多少のことは目をつぶったとしても、でも目をつぶり続けたらきっと調子に乗るだろうこのラロのように。だから相手がどれだけ落ち込もうと私は自分のことを優先することにした。

ラロのテイムは解除してしてしまったから何を考えてるのかは正直もうわからない。わかりたくもない。

護衛騎士も馬を馬車につなげられたようで、私も侍女様も馬車に乗り込んだ。ラロもついて来ようとするけど扉を閉めてしまう。

まったくどいつもこいつもだ。

前世を思い出したからか、前世の前世も少し思い出した。たぶん昔ほどの記憶は無い気がなんとなくしている、薄れてしまったと思う。

サラだった時の親は少しだけ気になる。若くて仲良かったからもしかしたら私の下に妹か弟ができているかもしれない。私は早くに死んでしまったから申し訳ない気持ちでいっぱいだけど、まぁあれは不可抗力だったししょうがないよね・・・

おぼろげに最後目を覚ましたときに手を握ってくれてた人達が親だろう。最後に抱きしめてもらいたかったな、私も抱きしめたかった。

正直言うと前世も今も大して性格は変わってない、基本思考のスローライフも変わってない、魂が一緒ならもしかしてずーっと似た性格なのかもしれないけど、でも今の私を認めてもらいたいと思って居る。

だから前世と一緒にされるのはダメ。

馬車が進み始める、これなら徒歩とは違うから徒歩の2日分は進めるんじゃないの?と思う、向かう先は北だ!次の国で落ち着けるといいんだけど・・・途中で魔物も狩りたいから、何日間かは野営して魔物の乱狩りをしてドレ国で売ってから隣の国に行こう!という話になっている。

ドレ国で荒稼ぎすれば大金持ちになれるだろうという算段だ!

スローライフにも資金は必要でしょ?家を買ったりね?物を作るのも、目を付けられないようなちょっとしたものに厳選しないとだめだろう、ここは信用している侍女様と護衛騎士に意見をもらいながら何を出していくかは決めていきたいと思う。

なんとなくスローライフが見えてきてわくわくする、あとは住む場所だけだ。

流石に護衛騎士も何か思う所があるのか、前回のようにこまめに休憩することなく、お昼までゆっくりと馬車を進めていた。

お昼ぐらいになったのだろう、馬車が止まりみんなでご飯を食べることにした。スライムらしきものがチラチラと見えているけど、フェリシアの時の用に許したら死ぬと思って見えないことにする。

簡易椅子を取り出しみんなでお昼ご飯を食べる。食べながら色々話した。馬車で次の町に着いたら、その後は狩りに行って稼ごうと。どの町にも一応は冒険者ギルドと商業ギルドがあるらしい、こじんまりとしているらしいけど。

だから買取の心配はないから思いっきり狩りをしようじゃないかと言う話になった。夜は一番安くてぼちぼちな所で、もし高すぎるなら野宿。それプラス野営でとにかく稼ぐ。

そう、護衛騎士の馬のおかげで結構財政は逼迫している。私も考え無しに結構ご飯を買ったのと、カレーの大量買いやもろこし爆弾が結構じわじわと来ている。

もし次の土地でいい場所を見つけたら即金で買えるかどうか・・・という状態だ、それだとチャンスを逃してしまうかもしれない!そんなことは許されない!だからあえて逼迫していると言う言葉を使う。気を引き締めて私も食べ物を買っていきたい。

後はお金どの位残ってるかちゃんと数えなきゃ・・・どんぶり勘定すぎて自分でもだめだなと自覚している。

お昼ご飯を食べながら私から話した方が良いかなと思って、前世の記憶が戻ったことを離し始める。

「はっきりと全部覚えてるわけじゃないけど、前世の記憶を思い出したから一応言っておいた方が良いかなと思うんだけど、聞きたくないなら話さないし、聞きたいなら話す「「聞きたいです」」あっ、わかった・・・」

聞く気満々じゃないですか!

「うんとー何か聞きたいことある?私から大まかな流れを話すのもいいけど」

「ローラからの話を聞いてから質問したいと思います」

「解ったじゃぁねぇ・・・何から話そうかな?あーーーそうだった、私は魔法とスキルを沢山持っててね、少し多かったかな?ってぐらい持ってて苗字があったのね。あーそうだえっとね、話がまとまらなくてごめんね、いろいろ後付けで出てくるかもしれない」

「いいですよ、ちゃんと聞きたいし知りたいです」

「そういってくれると助かる、えっと苗字があるから王都でお仕事をする予定だったんだけど、向かってる途中だったかな?隠れスキルを自分で見つけてね、きっかけは忘れてるけど、それで協会に報告しなきゃいけないかな?って思って教会に行ったら変人扱いされて、信用も失い職も失ったんだ」

二人は無言で何とも言えない顔をしている、そうでしょう?悲惨だよね!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界でのんびり暮らしてみることにしました

松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

転生させて貰ったけど…これやりたかった事…だっけ?

N
ファンタジー
目が覚めたら…目の前には白い球が、、 生まれる世界が間違っていたって⁇ 自分が好きだった漫画の中のような世界に転生出来るって⁈ 嬉しいけど…これは一旦落ち着いてチートを勝ち取って最高に楽しい人生勝ち組にならねば!! そう意気込んで転生したものの、気がついたら……… 大切な人生の相棒との出会いや沢山の人との出会い! そして転生した本当の理由はいつ分かるのか…!! ーーーーーーーーーーーーーー ※誤字・脱字多いかもしれません💦  (教えて頂けたらめっちゃ助かります…) ※自分自身が句読点・改行多めが好きなのでそうしています、読みにくかったらすみません

システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった! でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、 他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう! 主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!? はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!? いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。 色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。 *** 作品について *** この作品は、真面目なチート物ではありません。 コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております 重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、 この作品をスルーして下さい。 *カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。

異世界転移したけど、果物食い続けてたら無敵になってた

甘党羊
ファンタジー
唐突に異世界に飛ばされてしまった主人公。 降り立った場所は周囲に生物の居ない不思議な森の中、訳がわからない状況で自身の能力などを確認していく。 森の中で引きこもりながら自身の持っていた能力と、周囲の環境を上手く利用してどんどん成長していく。 その中で試した能力により出会った最愛のわんこと共に、周囲に他の人間が居ない自分の住みやすい地を求めてボヤきながら異世界を旅していく物語。 協力関係となった者とバカをやったり、敵には情け容赦なく立ち回ったり、飯や甘い物に並々ならぬ情熱を見せたりしながら、ゆっくり進んでいきます。

異世界転移したので、のんびり楽しみます。

ゆーふー
ファンタジー
信号無視した車に轢かれ、命を落としたことをきっかけに異世界に転移することに。異世界で長生きするために主人公が望んだのは、「のんびり過ごせる力」 主人公は神様に貰った力でのんびり平和に長生きできるのか。

アラフォー料理人が始める異世界スローライフ

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
ある日突然、異世界転移してしまった料理人のタツマ。 わけもわからないまま、異世界で生活を送り……次第に自分のやりたいこと、したかったことを思い出す。 それは料理を通して皆を笑顔にすること、自分がしてもらったように貧しい子達にお腹いっぱいになって貰うことだった。 男は異世界にて、フェンリルや仲間たちと共に穏やかなに過ごしていく。 いずれ、最強の料理人と呼ばれるその日まで。

処理中です...