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恐山菩提寺からきた巫女?
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俺の妹は、飲酒に盗みに殺生に……そして……死体遺棄まで?!
きっと、地獄の奥底にいるはずだ。
だけど、俺には冤罪なのはわかっているんだ!
必ず探し出してやるぞ!
・俺たちはトロッコの中へと急いで走っていった。
だが、箱の中に入ると同時に弾みでトロッコが動きだしてしまった……。
「きゃーーー!!」
「い、いわんこっちゃないーーー!!」
ガタンゴトンとトロッコが、針の山をスピードを上げながら。風を切り。走り出す。
まるで、ジェットコースターだ。
俺たちを乗せたトロッコは、グングンと線路を猛スピードで走り抜け、右へ左へ唸るように曲がっていく。
トロッコの車輪から火花が飛び散る。
「きゃーーー!」
「うわ! うわっ!」
針山の側面を突っ切ってから、今度は傾斜を落下するかのように走り。それから、トロッコが徐々に登頂部分へと一直線に登っていってしまった。
「あの。火端さん? なんだか私……とても嫌な気がしてきました……」
「ああ……」
トロッコの前に乗っている俺に、後ろにいる音星の震える声が聞こえてきた。その間に、トロッコは針山の登頂部へとたどり着いていた。
「ああ、俺もだ……なんだか……これから起きることがわかったような……」
俺も嫌な予感がする……。
予感が的中した!
トロッコはそのまま猛スピードで、針山から下方のぼっかりと開いた穴へと降りだした。
「うおおおーーー!!」
「キャーーー!!」
これは、本物の地獄のジェットコースターだ……。
俺は叫びながら途切れ途切れの意識でそう思った。
真っ暗な地面に開いた穴の中は、また洞窟だった。
猛スピードで、トロッコはそのまま洞窟を走って行く。
更にスピードを上げだしたトロッコ。両脇には、土の壁が真っ赤に燃え盛りっていて、その高熱によって、俺は汗を大量に掻いた。
後ろを振り向くと、音星も自分の汗をピンク色のハンカチで静かに拭っていた。
トロッコが真っ暗闇な洞窟の奥へと走っていく。しばらくして、明かりのある出口が見えてきた。向かい風が激しさを増した。洞窟の出口までトロッコが車輪から火花を飛ばしながら、猛進する。
俺はゾッとした。
明かりの正体は、無数の青白い人魂だったのだ。
人魂は出口の周囲を浮かんでいた。
キュー―ーー!
と、いきなりトロッコが急ブレーキをかけてきた。
「うっ、うお!!」
俺は激しく左右に揺れるトロッコから、振り落とされないようにと両手をついて、足に力を入れ踏ん張った。音星は無言で俺の背中にしがみついていた。
洞窟を抜けると、トロッコは無事に停止した。
「ふぅーー、どうやら止まってくれたようですね」
音星が安堵の息を吐いた。
俺は冷や汗ともども腕で拭うと、あたりを見回した。
「あ、あれ? ここは?」
きっと、地獄の奥底にいるはずだ。
だけど、俺には冤罪なのはわかっているんだ!
必ず探し出してやるぞ!
・俺たちはトロッコの中へと急いで走っていった。
だが、箱の中に入ると同時に弾みでトロッコが動きだしてしまった……。
「きゃーーー!!」
「い、いわんこっちゃないーーー!!」
ガタンゴトンとトロッコが、針の山をスピードを上げながら。風を切り。走り出す。
まるで、ジェットコースターだ。
俺たちを乗せたトロッコは、グングンと線路を猛スピードで走り抜け、右へ左へ唸るように曲がっていく。
トロッコの車輪から火花が飛び散る。
「きゃーーー!」
「うわ! うわっ!」
針山の側面を突っ切ってから、今度は傾斜を落下するかのように走り。それから、トロッコが徐々に登頂部分へと一直線に登っていってしまった。
「あの。火端さん? なんだか私……とても嫌な気がしてきました……」
「ああ……」
トロッコの前に乗っている俺に、後ろにいる音星の震える声が聞こえてきた。その間に、トロッコは針山の登頂部へとたどり着いていた。
「ああ、俺もだ……なんだか……これから起きることがわかったような……」
俺も嫌な予感がする……。
予感が的中した!
トロッコはそのまま猛スピードで、針山から下方のぼっかりと開いた穴へと降りだした。
「うおおおーーー!!」
「キャーーー!!」
これは、本物の地獄のジェットコースターだ……。
俺は叫びながら途切れ途切れの意識でそう思った。
真っ暗な地面に開いた穴の中は、また洞窟だった。
猛スピードで、トロッコはそのまま洞窟を走って行く。
更にスピードを上げだしたトロッコ。両脇には、土の壁が真っ赤に燃え盛りっていて、その高熱によって、俺は汗を大量に掻いた。
後ろを振り向くと、音星も自分の汗をピンク色のハンカチで静かに拭っていた。
トロッコが真っ暗闇な洞窟の奥へと走っていく。しばらくして、明かりのある出口が見えてきた。向かい風が激しさを増した。洞窟の出口までトロッコが車輪から火花を飛ばしながら、猛進する。
俺はゾッとした。
明かりの正体は、無数の青白い人魂だったのだ。
人魂は出口の周囲を浮かんでいた。
キュー―ーー!
と、いきなりトロッコが急ブレーキをかけてきた。
「うっ、うお!!」
俺は激しく左右に揺れるトロッコから、振り落とされないようにと両手をついて、足に力を入れ踏ん張った。音星は無言で俺の背中にしがみついていた。
洞窟を抜けると、トロッコは無事に停止した。
「ふぅーー、どうやら止まってくれたようですね」
音星が安堵の息を吐いた。
俺は冷や汗ともども腕で拭うと、あたりを見回した。
「あ、あれ? ここは?」
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