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再び影の王国へ行こう
マズイ?! 意識が……?
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「あ、おにいちゃん……。 そういえば、学校の先生がすっごく怒ってたよ……」
「うぎっ?! うっがーーー!!」
死んだ……。学校行けない……。
先生が怖いから……。
「影洋くん……ご愁傷さまだけれど、学校行こうね……」
「うん……」
杉崎の優しい言葉で俺は更に追い詰められた?!
さて、どうする?
そうだ! 影の世界へ行こう!!
外の雨は土砂降りとなってまだ降っていた。
世話焼きの杉崎からおにぎりをたくさん貰って。
影の世界へと繋がる黒い家へ!
さあ、出発だ!!
うーん。公平に頼んだのが間違いだったんだ。
先生に何て言ったんだあいつ?!
でも、もういいや!
俺は杉崎の家から黒い家まで妹と土砂降りの中を走った。影から玉座を守らなければ!
杉崎の家はホームセンターの傍だったから、黒い家まですぐだった。
杉崎の奴。バイト先が近かったんだな……。
黒い家のあるT字路にたどり着く頃には、俺は傘を差していたのにずぶ濡れになった。
傘が女物で小さかったからだ。
「おにいちゃん!! あれ!!」
俺は我が妹が咄嗟に指差す方を向いてみると……。
黒い家の玄関には、真っ黒な影のシルエットが待ち構えていた。
「うっぎーーーー!! 強そうな影が三人も!?」
「おにいちゃん……。けっこうヤバくない?」
「でも、俺には玉座を守る使命があるんだ!」
「ぶー」
俺はじりじりと迫り来る三人から少し距離を取った。
「はん! そうこなくっちゃな! 今度は本気出してやる!!」
俺は心影流の構えを少し変えた。
心影流とは別の構え。
その名もおばあちゃんの秘伝印の真・心影流だ!
三人が同時に襲いかかってきた。
一人目の正拳を躱し、それと同時に肘打ちで顎を砕いた。二人目は中段回し蹴りを避けて斜めに押し出し、三人目の超高速の踵落としは……。
「ぶっ飛べええええ!!」
踵が俺の頭上にある瞬間に光速のアッパーカットで反撃した!!
三人目の影が遥か後方へとぶっ飛んだ。
影のシルエットたちは一部を除いて庭でぶっ倒れている。
土砂降りの中で、倒れた影のシルエットたちに外灯の光が当たった。
「やっぱりな」
そう、この影のシルエットたちの正体は俺の影と妹の影と謎の影だった。
妹の影がすぐに立ち上がった。
俺が斜めに押し出したから、転んだだけだった。
妹の影がこちらに突撃するも……。
「遅ーーい! ホイッ!」
我が妹が影の突撃を舞うように躱し、隙だらけとなった妹の影に飛び掛かって、貫手を猛スピードで三発も打っていた。
貫手は妹の影の体の鼻の下、喉、脇腹へと立て続けにクリーンヒットした!
「フッ……良くやった! 我が妹よ! さすが、おじいちゃん譲りの心影流……!?」
その時、俺の脇腹でガスッと派手な音がした!!
「うぎっ?! 痛い!! い、息が……?! ま、マズ……イ……い、意識が……遠の……く」
俺はその場で崩れ落ちた。
「おにいーちゃーーーん!! 大丈夫?」
朦朧とした目で近くを見えてみると、アッパーカットで倒れたはずの謎の影が、いつの間にか起き上がっていた。俺の脇腹に目にも止まらぬ手刀を捻じ込んでいる。
心影流も真・心影流も最強の守りの技だ。
けれど、不意打ちには気を付かないと負けてしまうこともあるんだ。
「うかつだっ……たぜ……」
俺は意識を完全に失った。
「うぎっ?! うっがーーー!!」
死んだ……。学校行けない……。
先生が怖いから……。
「影洋くん……ご愁傷さまだけれど、学校行こうね……」
「うん……」
杉崎の優しい言葉で俺は更に追い詰められた?!
さて、どうする?
そうだ! 影の世界へ行こう!!
外の雨は土砂降りとなってまだ降っていた。
世話焼きの杉崎からおにぎりをたくさん貰って。
影の世界へと繋がる黒い家へ!
さあ、出発だ!!
うーん。公平に頼んだのが間違いだったんだ。
先生に何て言ったんだあいつ?!
でも、もういいや!
俺は杉崎の家から黒い家まで妹と土砂降りの中を走った。影から玉座を守らなければ!
杉崎の家はホームセンターの傍だったから、黒い家まですぐだった。
杉崎の奴。バイト先が近かったんだな……。
黒い家のあるT字路にたどり着く頃には、俺は傘を差していたのにずぶ濡れになった。
傘が女物で小さかったからだ。
「おにいちゃん!! あれ!!」
俺は我が妹が咄嗟に指差す方を向いてみると……。
黒い家の玄関には、真っ黒な影のシルエットが待ち構えていた。
「うっぎーーーー!! 強そうな影が三人も!?」
「おにいちゃん……。けっこうヤバくない?」
「でも、俺には玉座を守る使命があるんだ!」
「ぶー」
俺はじりじりと迫り来る三人から少し距離を取った。
「はん! そうこなくっちゃな! 今度は本気出してやる!!」
俺は心影流の構えを少し変えた。
心影流とは別の構え。
その名もおばあちゃんの秘伝印の真・心影流だ!
三人が同時に襲いかかってきた。
一人目の正拳を躱し、それと同時に肘打ちで顎を砕いた。二人目は中段回し蹴りを避けて斜めに押し出し、三人目の超高速の踵落としは……。
「ぶっ飛べええええ!!」
踵が俺の頭上にある瞬間に光速のアッパーカットで反撃した!!
三人目の影が遥か後方へとぶっ飛んだ。
影のシルエットたちは一部を除いて庭でぶっ倒れている。
土砂降りの中で、倒れた影のシルエットたちに外灯の光が当たった。
「やっぱりな」
そう、この影のシルエットたちの正体は俺の影と妹の影と謎の影だった。
妹の影がすぐに立ち上がった。
俺が斜めに押し出したから、転んだだけだった。
妹の影がこちらに突撃するも……。
「遅ーーい! ホイッ!」
我が妹が影の突撃を舞うように躱し、隙だらけとなった妹の影に飛び掛かって、貫手を猛スピードで三発も打っていた。
貫手は妹の影の体の鼻の下、喉、脇腹へと立て続けにクリーンヒットした!
「フッ……良くやった! 我が妹よ! さすが、おじいちゃん譲りの心影流……!?」
その時、俺の脇腹でガスッと派手な音がした!!
「うぎっ?! 痛い!! い、息が……?! ま、マズ……イ……い、意識が……遠の……く」
俺はその場で崩れ落ちた。
「おにいーちゃーーーん!! 大丈夫?」
朦朧とした目で近くを見えてみると、アッパーカットで倒れたはずの謎の影が、いつの間にか起き上がっていた。俺の脇腹に目にも止まらぬ手刀を捻じ込んでいる。
心影流も真・心影流も最強の守りの技だ。
けれど、不意打ちには気を付かないと負けてしまうこともあるんだ。
「うかつだっ……たぜ……」
俺は意識を完全に失った。
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