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学校へ行こう
心影流は二つと……
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虎倉駅の改札口から一人の影が歩いて来た。
まったく隙のない動きだった。影は俺の傍まで歩いてくると、スッと構えた。
その構えはまぎれもない心影流だった。
だが、誰の影かわからない!
そこで、俺は様子をうかがうことにした。
「あんた誰だ?! 何故、ここに俺たちを呼んだ……?!」
「……」
影は無言だった。
が……?!
影がそのまま上段回し蹴りを素早く打ってきた。
俺は間一髪で躱した。
「心影流は二つといらない……俺だけでいいんだ……」
影が一言漏らした。
一度も聞いたことがない声だった……。
あ、そうか!!
この影は俺と妹を人気のない虎倉駅までおびき寄せたんだ!!
虎倉駅の電車の一日の昇降量は日本一少ないかもしれない。
その数はたった三人だけなんだ。
不気味な影が掛け声と共に技を繰り出す。
平手、裏拳、正拳、貫手、手刀。回し蹴りに膝蹴りと、俺に向かって様々な打ち方をしてくる。心影流は守りの技のはずだったが、この不気味な影は攻撃に集中していた。恐らくかなりの上段者なのだろう。
俺と光は心影流では黒帯クラスだった。
不気味な影が軽いステップをして、連続して技を繰り出していくので、俺は避けるのに夢中になっていた。
気付いたら、俺の後ろは電信柱だった。
しまった!!
いつの間にか追い詰められている!?
「おにいちゃん!!」
「下がってろ! 我が妹よ!」
雨が土砂降りへと変わった。
周囲が瞬時に薄暗くなった。
稲光と共に俺は影の隙を見抜いた。
「そこだああああー! ぶっ飛べええええー!!」
俺は影の腰目掛けて強力な必中の膝蹴りを放った。
だが、膝蹴りは躱された。
「う……ぎっ?!」
「おにいちゃんーー!!」
バスッと派手な音が辺りに鳴り響いた。
不気味な影の後頭部に我が妹の延髄蹴りが決まった。
まったく隙のない動きだった。影は俺の傍まで歩いてくると、スッと構えた。
その構えはまぎれもない心影流だった。
だが、誰の影かわからない!
そこで、俺は様子をうかがうことにした。
「あんた誰だ?! 何故、ここに俺たちを呼んだ……?!」
「……」
影は無言だった。
が……?!
影がそのまま上段回し蹴りを素早く打ってきた。
俺は間一髪で躱した。
「心影流は二つといらない……俺だけでいいんだ……」
影が一言漏らした。
一度も聞いたことがない声だった……。
あ、そうか!!
この影は俺と妹を人気のない虎倉駅までおびき寄せたんだ!!
虎倉駅の電車の一日の昇降量は日本一少ないかもしれない。
その数はたった三人だけなんだ。
不気味な影が掛け声と共に技を繰り出す。
平手、裏拳、正拳、貫手、手刀。回し蹴りに膝蹴りと、俺に向かって様々な打ち方をしてくる。心影流は守りの技のはずだったが、この不気味な影は攻撃に集中していた。恐らくかなりの上段者なのだろう。
俺と光は心影流では黒帯クラスだった。
不気味な影が軽いステップをして、連続して技を繰り出していくので、俺は避けるのに夢中になっていた。
気付いたら、俺の後ろは電信柱だった。
しまった!!
いつの間にか追い詰められている!?
「おにいちゃん!!」
「下がってろ! 我が妹よ!」
雨が土砂降りへと変わった。
周囲が瞬時に薄暗くなった。
稲光と共に俺は影の隙を見抜いた。
「そこだああああー! ぶっ飛べええええー!!」
俺は影の腰目掛けて強力な必中の膝蹴りを放った。
だが、膝蹴りは躱された。
「う……ぎっ?!」
「おにいちゃんーー!!」
バスッと派手な音が辺りに鳴り響いた。
不気味な影の後頭部に我が妹の延髄蹴りが決まった。
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