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近所を調べてみよう
ぴんぴんとした……!?
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こじんまりとした個人経営のホームセンターだ。
昔は親父と光とよく行ってたっけ。
こんな夜更けに開いているのかと一瞬思って、首をかしげた。
今、何時だ?
まあ、入ってみよう。
「いらっしゃーせー」
殊の外薄ぐらい店内から若い女性店員の声が聞こえた。
「すいませーん! 登山道具一式ください! お金は……うぎっ?!」
そういえば、金がない……。
家には誰もいないし。
というか家ないしな。
うーん。
どうしようか?
「……?」
暗闇の中でよく見ると、店員は……? クラスメイトの陰キャの杉崎 香だった。
そういや、しばらくこの店へ来ていなかったけど、ここでバイトしてたんだなあ。
「あはははは。杉崎じゃないか……ここでバイトしてたんだ」
「影洋くんこそ。学校休んで心影山に行くんだって、登山道具一式をこの前買ったんじゃないの? どうしたの? 頭? 大丈夫? 山から落ちて打ちどころが悪かったとか?」
「いや、まだ山には行って……そういえば!!」
そうだ!!
俺の影が登山道具一式買って心影山に行ったはず。
おじいちゃんとおばあちゃんは無事なのか??
「なあ、杉崎。この前の俺って、どんな様子だった?」
「? ほんとに打ちどころ悪そうね。別に普通だったわよ」
「じゃあ、ごめん。いつ頃だった?」
「うーんと、三日前よ」
「うぎっ! もう遅いかもな……俺が混乱していなかったら……」
「そうね、早く病院行ったほうがいいわよ」
陰キャだった杉崎は普通の明るい女の子に変化していた。
「そうだ!! 杉崎! もう一つ聞きたい! 心影山ってどこにあるんだ?」
「多分、あんたがこれから通う病院の傍よ。ここから近いじゃない。心影山って学校の向こう側に聳え立っているから。見てないの学校以外?」
「そうか! ありがとな! じゃあなー!」
俺は学校の方角へと駆け出した。
「お大事にーーー!!」
ホームセンターから杉崎の声が聞こえた。
そうか! 影の世界にしか心影山はなかったんだな。
早速、恵さんの家へ行こう!
登山道具一式どうしようか?
心影山ってなんか険しい感じがするんですけど……。
だが、恵さんの家につくと何もかも解決していた。
恵さんの屋敷の大きな扉を開けると、
「お帰りなさいな。影洋ちゃん」
「お帰り」
うぎっ?!
そこには、ぴんぴんとしたおじいちゃんとおばあちゃんがいた……。
昔は親父と光とよく行ってたっけ。
こんな夜更けに開いているのかと一瞬思って、首をかしげた。
今、何時だ?
まあ、入ってみよう。
「いらっしゃーせー」
殊の外薄ぐらい店内から若い女性店員の声が聞こえた。
「すいませーん! 登山道具一式ください! お金は……うぎっ?!」
そういえば、金がない……。
家には誰もいないし。
というか家ないしな。
うーん。
どうしようか?
「……?」
暗闇の中でよく見ると、店員は……? クラスメイトの陰キャの杉崎 香だった。
そういや、しばらくこの店へ来ていなかったけど、ここでバイトしてたんだなあ。
「あはははは。杉崎じゃないか……ここでバイトしてたんだ」
「影洋くんこそ。学校休んで心影山に行くんだって、登山道具一式をこの前買ったんじゃないの? どうしたの? 頭? 大丈夫? 山から落ちて打ちどころが悪かったとか?」
「いや、まだ山には行って……そういえば!!」
そうだ!!
俺の影が登山道具一式買って心影山に行ったはず。
おじいちゃんとおばあちゃんは無事なのか??
「なあ、杉崎。この前の俺って、どんな様子だった?」
「? ほんとに打ちどころ悪そうね。別に普通だったわよ」
「じゃあ、ごめん。いつ頃だった?」
「うーんと、三日前よ」
「うぎっ! もう遅いかもな……俺が混乱していなかったら……」
「そうね、早く病院行ったほうがいいわよ」
陰キャだった杉崎は普通の明るい女の子に変化していた。
「そうだ!! 杉崎! もう一つ聞きたい! 心影山ってどこにあるんだ?」
「多分、あんたがこれから通う病院の傍よ。ここから近いじゃない。心影山って学校の向こう側に聳え立っているから。見てないの学校以外?」
「そうか! ありがとな! じゃあなー!」
俺は学校の方角へと駆け出した。
「お大事にーーー!!」
ホームセンターから杉崎の声が聞こえた。
そうか! 影の世界にしか心影山はなかったんだな。
早速、恵さんの家へ行こう!
登山道具一式どうしようか?
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だが、恵さんの家につくと何もかも解決していた。
恵さんの屋敷の大きな扉を開けると、
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「お帰り」
うぎっ?!
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