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火曜日

13話

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「何だって、奈々川さんの家に不審者がいたって!? そんな時は俺も呼んでー!」
 島田だ。
「ああ。……今は奈々川さんと……」
 あの後、奈々川さんの家財道具のほんのちょっとを私の1LDKに入れ、奈々川さんに私のベットを与えた。私は床で寝ている。
 私の頭は家にいる奈々川さんのことでいっぱいだった。
 私と島田はお互いの車でA区とB区の境界線上にあるガンショップにいた。国道42号線沿いの近くに陸橋があるところだ。

 18時の気候は少し寒かった。強風と雨がざあざあ。
「早速。銃と弾丸を沢山買おうぜ」
 店内は人でごった返しになっていた。
 だけど、殺伐としているわけじゃない。賑わっている。
「このS&W500なんていいんじゃないか?」
 多種多様の銃が並ぶ棚へと行くと、島田が大型拳銃を差し出した。
「……値段も手ごろだし……いいかも知れない」
「俺はこれにする」
 島田はにこにこと愛用のベレッタと同じものを取った。

「はっ……? あっ、銃は以外と安いな。今日に限ってかな?」
「ああ。今日はバーゲンなのさ。だから誘ったのさ。お前を……」
 ごった返しの店内放送では、5万5千円の大型拳銃の宣伝がされている。

「その奈々川さん。式はマジで何時なのさ?」
 島田は弾丸のあるケースを見つめて話している。
「まだだ! 奈々川さんの気持ちも考えないといけないし。銃と弾丸などの武器の補充も必要だし。だいたいは何カ月か後さ。でも、奈々川さんがOKするかしないかで変わるんだし」
「ふーん。お前がその奈々川さんと一緒がいいと考えるんなら。俺はいつだって待ってやるよ」
 客の一人がのそのそと歩いてきた。

「弾丸が安い店を知っている」
 そう一言話し奥へと行った。
「何だ今の?」
 島田と私は顔を見合わせる。
「今はけっこう沢山の弾丸が欲しい時だし、行ってみるか?」
 島田が不敵な笑みを向ける。
「ああ。俺が話すよ」
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