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始まりでも終わりでも
絶望から大空へ
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それから日に日に容態が悪化していく姉のお見舞いをして、気がついたら数カ月も経っていた。そして、姉は静かにこの世から去ってしまった。
ぼくは姉のお葬式を終えて。花屋で出会った彼女の名前を知るために、もう一度あの花屋に足を運んだ。
花屋に行くと、お店は閉まっていた。真っ暗な店の中を覗いても彼女の姿はなく。代わりに隣のケーキ屋さんのおばさんが大きな声で客引きをしていた。
「あら、お花を買いに来たの? 残念だけど、お花屋さん随分前に潰れちゃったのよ」
「あの。ここで働いていた女の子は?」
「あら、知らないわ」
「え?! あの。ぶしつけですみませんが、彼女の名前を知っていたら教えて下さい」
「うーん。私、知らないのよ。今日が初めてなの。このケーキ屋さん」
ぼくは心底がっかりした。
いや、絶望だった。
どうやら、心に大きな穴がボッカリと空いてしまったらしい。
それは到底どんなものでも埋められない穴。
息ができなほど苦しかった。
額に汗がでて、このまま息ができなくて死んでしまいそうだった。
突然、大空が光り輝いた。
ふと、上を見ると……。
こんなこと信じられるかい!
ぼくの目の前に虹が降りて来たんだ!
神様がぼくの願いを聞いてくれたのだろうか?
ぼくはわけもわからず虹の上を走りだした。
たくさんの雀や鳩がまるで祝福しているかのようにぼくの周りを飛び回わって行く。
「うわーーーー!」
いつ落ちるかわからない。
速く。もっと速く。
走らないと!
足よ動けー!
ぼくは虹の上を必死に駆けて行く。
と、突然。
大空の白い雲が指先のような形になって、下方を指差した。
「あそこだーーーー!!」
ぼくは無我夢中で走った。
ぼくは姉のお葬式を終えて。花屋で出会った彼女の名前を知るために、もう一度あの花屋に足を運んだ。
花屋に行くと、お店は閉まっていた。真っ暗な店の中を覗いても彼女の姿はなく。代わりに隣のケーキ屋さんのおばさんが大きな声で客引きをしていた。
「あら、お花を買いに来たの? 残念だけど、お花屋さん随分前に潰れちゃったのよ」
「あの。ここで働いていた女の子は?」
「あら、知らないわ」
「え?! あの。ぶしつけですみませんが、彼女の名前を知っていたら教えて下さい」
「うーん。私、知らないのよ。今日が初めてなの。このケーキ屋さん」
ぼくは心底がっかりした。
いや、絶望だった。
どうやら、心に大きな穴がボッカリと空いてしまったらしい。
それは到底どんなものでも埋められない穴。
息ができなほど苦しかった。
額に汗がでて、このまま息ができなくて死んでしまいそうだった。
突然、大空が光り輝いた。
ふと、上を見ると……。
こんなこと信じられるかい!
ぼくの目の前に虹が降りて来たんだ!
神様がぼくの願いを聞いてくれたのだろうか?
ぼくはわけもわからず虹の上を走りだした。
たくさんの雀や鳩がまるで祝福しているかのようにぼくの周りを飛び回わって行く。
「うわーーーー!」
いつ落ちるかわからない。
速く。もっと速く。
走らないと!
足よ動けー!
ぼくは虹の上を必死に駆けて行く。
と、突然。
大空の白い雲が指先のような形になって、下方を指差した。
「あそこだーーーー!!」
ぼくは無我夢中で走った。
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