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seven deadly sins (七つの大罪) 

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「え……? あら! モート! それどころじゃないけど……?」
 モートはスコップを投げ出して、オーゼムを探しに走り出した。

「あの教科書は今日使うのよー!」

 後ろからのシンクレアの叫び声も気にせずに、オーゼムなら何か知っているかも知れないと考えた。時と場合によっては一緒に探してもらうためでもあった。
 モートはまず何色にも見えないオーゼムの魂を探すために、この街で一番高い塔のシルバー・ハイネスト・ポールに登るためイーストタウンへと向かった。
 人ごみをかきわけて走り、とめどもない横断歩道を縦横し、数十ブロック先のシルバー・ハイネスト・ポールに辿り着いた頃には一時間が経っていた。

 シルバー・ハイネスト・ポールは石造りの塔で、約400年前にホワイト・シティの統治者が建立した歴史的な建造物の一つで、大勢の観光客が年に二回は訪れる場所だった。

 今の時期では、物珍しそうに佇んでいる遠方から来たホワイト・シティの住人がちらほらと見えていた。寒々とした木々の真ん中にポツンと立つ真っ白な塔。この塔の上からなら街全体が見えるのだ。
 モートは塔の中へと入り、一階の土産物屋を無視して石壁の脇にある。グルグルと塔の頂上まで巻き付いた螺旋階段を登った。

 普通、観光客は入れない立ち入り禁止の扉をモートは通り抜け、塔の外側の石階段を登って行った。
 やっと、着いたシルバー・ハイネスト・ポールの頂上は、無限に振り撒かれる雪が舞うホワイト・シティの街全体が見えた。
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