夜を狩るもの 終末のディストピアⅡ meaning hidden

主道 学

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zombie apocalypse (ゾンビアポカリプス)モート編

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「古代ギリシャにおける妖術や呪術はギリシャ語でゴエーテエア。つまり、その言葉のラテン語を、ゴエティア……それはレメゲトンでもっとも有名な書ですね。ゴエティアは儀式魔術を意味していて、喚起魔法ともいわれている。はい。そして、人間をゾンビ化できるはずなんですね。……恐らく、アルス・ノウァというレメゲトンにある書でも、ゾンビ化は治る現象なんでしょうね……」
「レメゲトンとはそんな風に?! ああ、アーネスト……無事でいて……」

 オーゼムの言葉に、真っ青な顔をしてアリスを介抱していたヘレンは、レメゲトンに畏怖と不可思議な興味が湧いてきた。
 
「さあ、モートくん。これで方針はだいたい決まったようなものです! 皆さんを守ると共に、レメゲトンも探し出すのです! そして、勿論、黒幕はレメゲトンの近くにいるはずです! ……何かの儀式を、今もしていることでしょう」
「わかった……よ」

 そう言い残したモートは、片隅の質素な椅子から、いつの間にか姿がどこかへ消えていた。

 ヘレンが窓際を再び覗くと、館外にさながら、黒い突風が走っていた。それは黒いロングコートを纏ったモートが一直線に、イーストタウンへと辺りのゾンビを肉片共々吹き飛ばしながら向かっていた。

 モートは考えた。

 街の人々を救うためには、死者となってしまった肉体の活動を停止させることだ。そして、急いでアーネストとシンクレアとミリーも探さないといけない。
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