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Sweat (汗) アリス編
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「ここは、モートくんに任せて! 後ろの車両へと行きましょう! 聖痕のある少女も探して守るのです!! この騒ぎですから、人の集まった場所に非難していることでしょう!」
アリスはオーゼムの一言で、シンクレアの手を取り、他の乗客と共に後ろの車両へと雪崩れ込んだ。そして、少女はもう窓際にはいないはずなので、恐怖する乗客でごった返す車両の中でポニーテイルの金髪の女の子を探した。
「ほら、あそこにいますよ」
いつの間にかアリスの隣に立つオーゼムが指差した。
オーゼムが指差す方には、ポニーテイルの少女が人混みに紛れて見え隠れしていた。
アリスはここでやっと自分と同じ聖痕を持つ少女を見つけられた。
更に後ろの車両へと逃げようとするポニーテイルの少女が、何気なくこちらに振り向いた。その血色の良い顔にアリスは心底ホッとした。
周りの乗客もこちらでモートがリッチーの連れたゾンビの群れと戦っているのを見ると、どうやら安心感がでたのだろう恐怖が薄らいできたようだ。
だが、リッチーはこのどさくさに紛れて前の車両へと逃げ出してしまった。モートの幾度も振る銀の大鎌でゾンビの群れはバラバラの肉片へと分解されていく。
「これは、やっかいですねえ。リッチーは元は自らの儀式によってアンデッドとなった高位魔術師なんですよ。なので、高い社会的地位もありますし、知能もかなり高いんです。断言します。リッチーはアンデッドのリーダー的存在ですね。このまま逃げおおせてしまうでしょう」
アリスの隣で、話しながらオーゼムは屈んで少女と向き合った。
「あ、それはそうとそちらのお嬢さん。私はオーゼム・バーマインタムという名前です。あなたは何て名前なのでしょう?」
アリスはオーゼムの一言で、シンクレアの手を取り、他の乗客と共に後ろの車両へと雪崩れ込んだ。そして、少女はもう窓際にはいないはずなので、恐怖する乗客でごった返す車両の中でポニーテイルの金髪の女の子を探した。
「ほら、あそこにいますよ」
いつの間にかアリスの隣に立つオーゼムが指差した。
オーゼムが指差す方には、ポニーテイルの少女が人混みに紛れて見え隠れしていた。
アリスはここでやっと自分と同じ聖痕を持つ少女を見つけられた。
更に後ろの車両へと逃げようとするポニーテイルの少女が、何気なくこちらに振り向いた。その血色の良い顔にアリスは心底ホッとした。
周りの乗客もこちらでモートがリッチーの連れたゾンビの群れと戦っているのを見ると、どうやら安心感がでたのだろう恐怖が薄らいできたようだ。
だが、リッチーはこのどさくさに紛れて前の車両へと逃げ出してしまった。モートの幾度も振る銀の大鎌でゾンビの群れはバラバラの肉片へと分解されていく。
「これは、やっかいですねえ。リッチーは元は自らの儀式によってアンデッドとなった高位魔術師なんですよ。なので、高い社会的地位もありますし、知能もかなり高いんです。断言します。リッチーはアンデッドのリーダー的存在ですね。このまま逃げおおせてしまうでしょう」
アリスの隣で、話しながらオーゼムは屈んで少女と向き合った。
「あ、それはそうとそちらのお嬢さん。私はオーゼム・バーマインタムという名前です。あなたは何て名前なのでしょう?」
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