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第一章【隣に引っ越してきた双子のショタ達】

あいつらとの出会い

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鈴也、笛樹。


この二人は、1年前、隣に引っ越してきた。


あの時の二人は、俺のことを警戒しまくっていた。


どうやら、中学生の男から殴られた経験があるらしい。


それで、男子中学生・高校生にトラウマを持っている。


そうご両親から聞かされた…と思う、多分。


いや、記憶にはあるんだ。あるんだが…


その時のことを詳しく話させてほしい。


ーーー

1年前

ーーー


【なあ、母さん。隣の家、売れたん?】


俺母「あらっ、本当だわ!ご挨拶来てくださるかもしれないし、何かお土産買ってきて!」


【ええっ、俺が買いに行くの!?】


俺母「だってお母さん、これからご飯作らないと!お父さんもお仕事でいないし…頼めるのは、奏出だけなのよ~!!」


【…はぁ、分かったよ。じゃあ、田中さん家のアップルパイ買ってくるわ。】


俺母「ええ、頼んだわよ~!」


パタン…


【はあ、めんどくさいけど買いに行くか…】


(にしても、隣の家に引っ越してくる人、優しい人だったら良いな~。可愛い系の女の子とか、綺麗なお姉さんだったら尚良き。)


(っとと…いつのまにか田中さん家に着いてたな。)


【こんにちわー、田中さん。アップルパイ下さーい。】


田中「あらっ!奏出くん!アップルパイ買いに来てくれたの!?ありがとうー!!」


【いえ、母に買ってくるよう頼まれたんで。】


田中「あら、そうなの!とりあえず、アップルパイ何個くらいあればいいかしら?」


【分かんないんで、1箱分下さい。】


田中「はーい、分かったわ!」


田中「にしても…奏出くん、本当に大きくなったわね!今、中学生だったかしら?」


【はい、今はもう中学一年生です。再来年の受験に向けて、塾とか通ってるのでそれであんまり来れないんっすよ。】


田中「あらっ、そうなの!?偉いわね~っ!頑張ってる奏出くんには、アップルパイ、一個おまけしておくわね♡」


【ありがとうございます。】


田中「いいのよ!頑張ってる子には、おまけしないと気が済まない性分なもんでねっ。」


田中「それじゃあ、気をつけて帰りなさいね。不審者とかに出会ったら、ちゃんと大人を頼りなさい!」


【はい、ありがとうございました。また来ますね、田中さん。】


田中「ええっ!またいらっしゃい~!」


パタン…


【…さてと、早く帰るか。】


【ただいま~、母さん、田中さん家のアップルパイ、買ってきたけど~?】


俺母「あらっ!ありがとう!奏出!お母さん、助かったわ~!」


【はいはい…明日には多分引っ越してくるんだよな?】


俺母「ええ、そうらしいわよ~。どんなお隣さんが来てくれるのかしら?楽しみねっ!」


【てか、腹減った。今日のご飯何?】


俺母「今日はね、ハンバーグよ!」


【マジ?っしゃあ!!勝ち組だわ。】


俺母「さっ、手を洗ってらっしゃい!」


【へーい。】
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