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プロローグ

依頼の前の準備とか

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朝食を終えた後、二人で一応町の外に出るため買い物に出かける。
いくら日帰りで戻ってくるにしても、ある程度の物はもっていかないとね、急なトラブルの為にも。
ちょうど補充しないといけない物もあり足早に向かう。

さくさくとまだ補強のされてない地面を歩く音が聞こえる。
歩きながら先ほどキールにもらった依頼書を鞄から取り出して目を通してみる。
依頼書を見ると自分の苦手な部類…魔物など標的の捕獲だったこともあり、つい口の形がとても不満そうに変わっていく。
まだ魔力操作だの、魔法の用途だタイミングだの、キールに言われなくともまだまだ未熟だと自分でもわかっている。現に昨日ここにむかう道中で指導をうけていたが、スパルタなせいもあるかもしれないけど微妙な反応をしていた。
討伐系の内容ならまだ好きなように暴れてしまっても支障はないが、捕獲は間違って殺してしまったら大変よろしくない。魔物の数がおおければまあなんとかなるが、相手が少ない場合は依頼失敗になってしまう…それは避けたい。
ということで、できれば遠慮したい。いや本当にやりたくない。


「捕獲嫌い~手加減したり調整したり苦手なんだって~」
「つべこべ言うな、荷馬車の護衛より良いだろう?」
「んー…まぁ、うん」


一番嫌いな内容を出されてしまうとこれ以上ぐちぐち言えない。
ちぇ。
そう口を尖らせて漏らすと、後ろから「子供。」って聞こえた。

まだお子様だからいいんですぅー!
…って言ってるのむなしくなってきたよ、俺。


雑貨屋につくと、まず調合に使う薬草の予備。
回復薬を数個…あと昼食は買っていくけど念のため携帯食料も買っていこう。
籠の中にぽいぽいと入れていく。なくて困るよりはいいだろう。

棚を物色していると、キールが新しい麻袋とロープを結構な長さで持ってきているのを見つける。


「ロープ買わなくても良いじゃん俺のアレで縛るから」
「馬鹿、捕獲はそれでいいけどギルドに持ってってからどうすんだよ」
「あぁ」


確かにその通りだけど馬鹿って言いすぎじゃない?
納得したけど、俺ぐれちゃうよ?

店内の壁に大きく文字の書かれた張り紙を見つける。


「…お、『ファンゴの毛皮・牙 買い取ります。ダイアウルフの皮 高価買取中!』
 ふーん、こんなんでウン万貰えるんだ」
「まぁダイアウルフ結構やっかいだからな」
「ヘェ・・・まだ遭遇したことないからわかんないな」


まだ手に持ったままだった依頼書をキールに渡して、俺は鞄を背負いなおした。

ちなみにいうと、今回の依頼は先の会話にも出たダイアウルフ駆除の後、ファンゴを2.3匹捕獲…とのこと。
キールから聞いた話だと、最近町からそう遠くないところにファンゴの群れがやってきて、そのまま巣をつくってしまったらしいのだが、さらにそれを狙ってかダイアウルフの群れがその周りで発見されたらしい。
ファンゴと違ってダイアウルフは下手して町近くに出没したら狙いが村の人たちに移ってしまう、という可能性を懸念し、町長がギルドに発注した依頼らしい。
その所為か金額も少しお高め。やったね。

たぶんファンゴの捕獲は雑貨屋に流すのかな。

精算が終わると各自の鞄の中に分けて入れていく。一度宿に戻るかとも思ったが、なんとか鞄に収まったし時間を考えてこのまま目的地へ向かうことに。

町の門までくると、キールは周辺の地図を広げて、俺に見せてみせた。
よく見ると森のところどころに丸がいくつかつけてある。


「ギルドの人の話だと最後にダイアウルフの姿が確認されたのはこのあたりな」
「思ったより町に近いね」
「あぁ、でこの少し離れたとこにファンゴの巣」
「ふむ。じゃあこのあたりから感知魔法かけるのね、了解」


出発前の軽い確認をすますと、町の外へ出発。

まずは、ダイアウルフの駆除だ。
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