酔っ払って美醜逆転世界に転移~かっこ可愛い恋人見つけました~

1.

「あれ、ここどこだ……？」

周りを見渡してみるが何も居な……くはない！
なんで俺の視線の先に涎垂らしてる狼みたいなのが居るんだよ！


なんでこうなっちまったのか……そう考えながら記憶を遡る……


先に言っておこう……俺は平凡だ。

顔もスタイルも仕事の成績も特に秀でたところは無く、出世をすることもなく日々を平凡に暮らしている。

敢えて言うなら、彼女がいるということくらいか。
なんと今日が3年目の記念日なのである。この記念日に俺は彼女にプロポーズしようと思っている。しかし、指輪も用意して、花束を買いに行っていた時……涼は見てしまった。

彼女が自分よりも何歳か若いだろう男と腕を組んでホテルに入っていくところを……。

て、おーーーい！
これはダメなんじゃね？(自称)ポーカーフェイスな俺もちょっと驚きで顔が崩れちまったぜ。

で、でもまだわからねぇし。そう思い涼は

『今ってどこいる？今日記念日だしお前ん家行ってもいい？』

と送ってみる。

既読はすぐについた。が、しかし、返事は1時間待っても2時間待っても来なかった。

これは…………


     
黒！

そして、結婚を考えていた彼女に裏切られた涼は友達を誘って酒を飲みまくり、友達に愚痴を言い、フラフラした足取りで家に帰ろうとしたところで間違えて道路に出てしまい車に轢かれた……はずなのだが……

そして冒頭に戻る。

「いや、ほんとにマジでなんでこんなことになったんだよぉおおおおぉお」