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婚約祝い
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ぼくら4人は、グレアム王子の招待のもと王城を訪れていた。
「やあ、よく来たね。まずはお茶にしよう。ジーナ、準備して」
「かしこまりました」
ジーナと呼ばれたメイドが、ほかのメイドにも指示をしててきぱきと動き始めた。
「今日は天気もいいので庭に行こう。ノエルに見せたいものもそこにあるし」
庭? 僕に見せたいものが庭にあるということは植物関係だろうか。
わくわくしてきた。
通された庭は、やはりというべきか、思った以上に相当広かった。
花の女王と言われるにふさわしいローズレッドの大群、蔓性の花で彩られたアーチの向こうにはリリーパルだろうか、白と黄色の花の大群が見える。逆方向にもいくつもの花壇が区切られて様々な植物が揺れている。
「壮観ですね」
準備された席は、ちょうど季節の花がよく見える位置だ。白やピンク、そして奥の方にはオレンジ。さまざまな花が植えられていて、その中にはぼくの知らないものもたくさんある。
メイドがお茶とお菓子を運んできてくれたので、ぼくらは視線を前に戻した。
「まずは、ルークとノエル、あらためて婚約おめでとう」
グレアム王子の祝いの言葉を聞いて、お兄様もアーネストも続いておめでとうと言ってくれた。婚約式の後にも言ってもらった言葉だけど、お祝いの言葉は何度聞いても嬉しいものだ。
「ありがとうございます」
ルークと2人で頭を下げた。
「さあ、まずは遠慮なく食べてくれ。料理長がみんなが来ると聞いて、張り切って焼いてくれたんだ」
「はい、いただきます」
僕らのシェフも一流だと思っているけれど、やはり王家に仕えるシェフはそれ以上に一流らしかった。
数種類ある焼き菓子は、香ばしくサクサクしたものやしっとりと甘みのあるものなど、どれもこれも美味しかった。
「これ、すごく美味しいよ」
ルークが一枚の焼き菓子を手に取り、ぼくの口元に持ってきた。
えっ? みんなの目の前だよ。ちょっと恥ずかしいんだけど。
「ほら、食べてみて」
ツンツンとルークがぼくの唇を焼き菓子でつつく。
みんなのニヨニヨとした視線がものすごく恥ずかしいけれど、これを拒否なんかしようものならルークがものすごく傷つきそうだ。
思い切って口を開き、パクンと焼き菓子を食べた。
!?
「うまっ!」
「だろ?」
「サクサクしてて食感も良いし、中のこの甘いつぶつぶは何ですか? 初めてです、こんなの」
興奮するぼくを、王子が笑った。
「気に入ってくれたならよかった。後でお土産にもたせよう」
「えっ? あっ、ありがとうございます」
遠慮しないぼくにお兄様は苦笑し、王子はニッコリと微笑んだ。
「――そういえば、サラ嬢とルミー夫人の量刑が決まったよ」
王子の言葉に、みんなの顔が一瞬引き締まる。
「どうなりました?」
「主犯のルミー夫人には殺意が認められたこともあり絞首刑、サラ嬢は北方の修道院送りと決まった」
「そう、なんですか」
「不服かい?」
王子の言葉にぼくは慌てて顔をあげる。
「いいえ、そうではなくて。……確かにぼくはあの人たちに酷い目にあわされましたけど、処刑されると聞くとやっぱり複雑な気持ちになりました」
「そうか、そういうものかもな」
「はい」
ぼくらの話を聞いていたお兄様が、「そういえば」と顔を上げた。
「ところで、ラッフェル伯爵の方には何も影響はなかったのでしょうか」
「いや、伯爵の方には夫人らの監督不行き届きと言うこともあって、現領地を没収され北方のバドージュを治めさせることにきまったそうだ」
「バドージュは……、厳しい土地ですよね」
「ああ。とんだとばっちりとも言えなくもないが、だが、そばにいたにもかかわらず、気付かなかったという責任が問われたわけだ。家長なのだからな」
「そうですね」
お兄様が神妙な顔で頷いた。
「だが――」
神妙な雰囲気を破るように、王子が明るく大きな声を出した。
「これで一応落着だ。これからは、 2人で幸せのために頑張っていくんだな」
「はい、ありがとうございます」
王子はぼくらの返事に満足そうに笑った。
それからぼくらはお茶とお菓子を充分に堪能し、頃合を見たように王子が席を立った。
「ノエルは将来、薬草の研究をしたいんだろう? ここにはたくさんの薬草があるんだ、見ていくだろう?」
「はい!」
喜々として返事をするぼくに王子は笑い、ルークは苦笑いをしていた。
案内されたのは庭園の奥の方だが、 おそらくスペースは一番広いに違いなかった。
「すごいですね」
「そうだろう? ここは前王が民のために、薬草の研究に役立ててもらおうと作った場所なんだ。許可さえ申請されれば、指定した時間に研究者が出入りできるようになっている」
「……すごいですね」
広大な場所にさまざまな種類の薬草が揺れている。ノエルもかなり勉強していると自負していたが、見たこともない薬草がかなりあった。
「本来は研究者にのみ許されるものだが、ハロルドの弟の君には、特別に婚約祝いとしてその許可を取り次ごう。もちろん、ノエルが望むならの話だが」
王子のあまりの破格の申し出に、ぼくはすぐに頭を働かせることができなかった。あっけにとられるぼくに王子が笑う。
「どうする?」
「お、お、お、お願いします!」
「了解」
「良かったですね。ノエル様!」
「弟に破格の待遇をありがとうございます」
アーネストもお兄様も自分のことのように喜んでくれた。隣ではルークもよかったなと言ってくれたけど、どうにも複雑な表情だ。
「どうしたの? ルーク」
ルークは頭をポリポリと掻く。
「いや、ノエルにとっても実際ありがたくて嬉しいことだと思うんだけど、……できれば僕だけがノエルのこと甘やかしてあげられたらいいのになあと思って」
「えっ?」
あーもう本当にストレートだよね、ルークは。顔が熱くなっちゃう。
「やっぱり君はノエルにベタ惚れなんだな」
「そんなことずっと前からご存知でしょう?」
ぼく同様に真っ赤になるルークに、みんな微笑ましそうに笑った。
「やあ、よく来たね。まずはお茶にしよう。ジーナ、準備して」
「かしこまりました」
ジーナと呼ばれたメイドが、ほかのメイドにも指示をしててきぱきと動き始めた。
「今日は天気もいいので庭に行こう。ノエルに見せたいものもそこにあるし」
庭? 僕に見せたいものが庭にあるということは植物関係だろうか。
わくわくしてきた。
通された庭は、やはりというべきか、思った以上に相当広かった。
花の女王と言われるにふさわしいローズレッドの大群、蔓性の花で彩られたアーチの向こうにはリリーパルだろうか、白と黄色の花の大群が見える。逆方向にもいくつもの花壇が区切られて様々な植物が揺れている。
「壮観ですね」
準備された席は、ちょうど季節の花がよく見える位置だ。白やピンク、そして奥の方にはオレンジ。さまざまな花が植えられていて、その中にはぼくの知らないものもたくさんある。
メイドがお茶とお菓子を運んできてくれたので、ぼくらは視線を前に戻した。
「まずは、ルークとノエル、あらためて婚約おめでとう」
グレアム王子の祝いの言葉を聞いて、お兄様もアーネストも続いておめでとうと言ってくれた。婚約式の後にも言ってもらった言葉だけど、お祝いの言葉は何度聞いても嬉しいものだ。
「ありがとうございます」
ルークと2人で頭を下げた。
「さあ、まずは遠慮なく食べてくれ。料理長がみんなが来ると聞いて、張り切って焼いてくれたんだ」
「はい、いただきます」
僕らのシェフも一流だと思っているけれど、やはり王家に仕えるシェフはそれ以上に一流らしかった。
数種類ある焼き菓子は、香ばしくサクサクしたものやしっとりと甘みのあるものなど、どれもこれも美味しかった。
「これ、すごく美味しいよ」
ルークが一枚の焼き菓子を手に取り、ぼくの口元に持ってきた。
えっ? みんなの目の前だよ。ちょっと恥ずかしいんだけど。
「ほら、食べてみて」
ツンツンとルークがぼくの唇を焼き菓子でつつく。
みんなのニヨニヨとした視線がものすごく恥ずかしいけれど、これを拒否なんかしようものならルークがものすごく傷つきそうだ。
思い切って口を開き、パクンと焼き菓子を食べた。
!?
「うまっ!」
「だろ?」
「サクサクしてて食感も良いし、中のこの甘いつぶつぶは何ですか? 初めてです、こんなの」
興奮するぼくを、王子が笑った。
「気に入ってくれたならよかった。後でお土産にもたせよう」
「えっ? あっ、ありがとうございます」
遠慮しないぼくにお兄様は苦笑し、王子はニッコリと微笑んだ。
「――そういえば、サラ嬢とルミー夫人の量刑が決まったよ」
王子の言葉に、みんなの顔が一瞬引き締まる。
「どうなりました?」
「主犯のルミー夫人には殺意が認められたこともあり絞首刑、サラ嬢は北方の修道院送りと決まった」
「そう、なんですか」
「不服かい?」
王子の言葉にぼくは慌てて顔をあげる。
「いいえ、そうではなくて。……確かにぼくはあの人たちに酷い目にあわされましたけど、処刑されると聞くとやっぱり複雑な気持ちになりました」
「そうか、そういうものかもな」
「はい」
ぼくらの話を聞いていたお兄様が、「そういえば」と顔を上げた。
「ところで、ラッフェル伯爵の方には何も影響はなかったのでしょうか」
「いや、伯爵の方には夫人らの監督不行き届きと言うこともあって、現領地を没収され北方のバドージュを治めさせることにきまったそうだ」
「バドージュは……、厳しい土地ですよね」
「ああ。とんだとばっちりとも言えなくもないが、だが、そばにいたにもかかわらず、気付かなかったという責任が問われたわけだ。家長なのだからな」
「そうですね」
お兄様が神妙な顔で頷いた。
「だが――」
神妙な雰囲気を破るように、王子が明るく大きな声を出した。
「これで一応落着だ。これからは、 2人で幸せのために頑張っていくんだな」
「はい、ありがとうございます」
王子はぼくらの返事に満足そうに笑った。
それからぼくらはお茶とお菓子を充分に堪能し、頃合を見たように王子が席を立った。
「ノエルは将来、薬草の研究をしたいんだろう? ここにはたくさんの薬草があるんだ、見ていくだろう?」
「はい!」
喜々として返事をするぼくに王子は笑い、ルークは苦笑いをしていた。
案内されたのは庭園の奥の方だが、 おそらくスペースは一番広いに違いなかった。
「すごいですね」
「そうだろう? ここは前王が民のために、薬草の研究に役立ててもらおうと作った場所なんだ。許可さえ申請されれば、指定した時間に研究者が出入りできるようになっている」
「……すごいですね」
広大な場所にさまざまな種類の薬草が揺れている。ノエルもかなり勉強していると自負していたが、見たこともない薬草がかなりあった。
「本来は研究者にのみ許されるものだが、ハロルドの弟の君には、特別に婚約祝いとしてその許可を取り次ごう。もちろん、ノエルが望むならの話だが」
王子のあまりの破格の申し出に、ぼくはすぐに頭を働かせることができなかった。あっけにとられるぼくに王子が笑う。
「どうする?」
「お、お、お、お願いします!」
「了解」
「良かったですね。ノエル様!」
「弟に破格の待遇をありがとうございます」
アーネストもお兄様も自分のことのように喜んでくれた。隣ではルークもよかったなと言ってくれたけど、どうにも複雑な表情だ。
「どうしたの? ルーク」
ルークは頭をポリポリと掻く。
「いや、ノエルにとっても実際ありがたくて嬉しいことだと思うんだけど、……できれば僕だけがノエルのこと甘やかしてあげられたらいいのになあと思って」
「えっ?」
あーもう本当にストレートだよね、ルークは。顔が熱くなっちゃう。
「やっぱり君はノエルにベタ惚れなんだな」
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