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ひとつになって
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それからはもう、ルークはタガが外れたようにぼくの体の隅々に唇を這わせた。舐めたり、吸ったり。
それにぼくがピクピクと反応したり恥ずかしい声を漏らしてしまうことが、ルークにとってすごく嬉しいことだったみたいだ。
「ル、ルークさ……、もう勘弁してください……」
涙目で訴えたら、ルークが顔を上げた。ほっと力を抜いたぼくにルークが妖艶に笑う。
「敬語を使ったから罰でもう少し」
「ええっ? あ、ふわ……っ!」
さっきぼくが一番反応して恥ずかしかったところを、ルークの唇がぱくっとはさむ。吸ったり舐めたり、甘噛みしたり。
声がどうしても我慢できない。
「んんっ、……や、ああっ。そこ、や……」
「なに? うまく聞こえないよ」
「はあっ、あ……んんっ、胸やあっ……、あ、あ、噛まないでぇ。変、変になる……、あっ!」
「あ……」
い、イっちゃった……。胸舐められただけで……。
ぼくはこんなに恥ずかしいのに、ルークは一瞬目をまるくした後、すごく嬉しそうな顔に変わった。なんでだよ、信じられない!
「ルーク様の馬鹿、同じとこばっか執拗に攻めないでよ! もう……っ」
恥ずかしさと情けなさで涙がボロボロと溢れてきた。ルークが瞬時に焦った顔に変わった。
「ごめん、ごめん、ノエル。だってあんまりにも可愛いからうれしくて」
「可愛いってなんですか」
むくれるぼくにルークが唇をチュッとついばむ。
「可愛いんだよ、本当に。可愛くて嬉しくて舞い上がってる」
そうしてまたしっとりと唇を重ねる。ぎゅっと抱きしめられながら唇を重ねる行為に、ほっと体の力を抜いた。
ん……?
あっ!
「ル、ルーク……」
「うん、力抜いてね」
これからつながる場所にルークが指を入れてほぐし始めた。ゆっくりと撫でながら少しずつ奥に進めている。
違和感と恥ずかしさと緊張で体が硬直してしまっている。
「ん……」
「痛い?」
「そ、じゃないけど……。変な感じ……、あっ! はっ、ああっ……。そ、そこ嫌です、ルークさ……んんっ」
全身がキューッとなって下腹部から得体の知れない疼きが広がっていく。
「あっ、ん……、やだやだ、あっ」
「もうちょっと……我慢して……。しっかり、ほぐさないと……ダメだって」
ルークも興奮しているのか声がうわずっている。変になりかけてるのがぼくだけじゃないと思えば安心するけど……。でも。
「……っ、も、もうだめ……!」
これ以上我慢できなくてルークの腕をぎゅっと握った。
ルークはぼくのその手を外して口付けたあと、ぼくの膝裏をグッと持ち上げた。
「あ……」
「挿れるよ」
「っ……!」
熱くて大きな塊が入ってくる。あまりの質量に歯を食いしばった。
ルークがぼくの頬を撫でる。
「痛い?」
「大丈夫……」
大丈夫と言いながらも本当はちっとも大丈夫じゃなかった。ミシミシと割り開かれていく感覚に、これからの行為に覚悟を決めた。
「あっ!」
ビクンと体が跳ねた。見るとルークが萎えたぼくを握っている。ぼくが痛いのを我慢しているのに気がついてくれたみたいだ。
ぼくのことちゃんと気遣ってくれてる。そう思うと胸の中がふわんと暖かくなった。
ルークの手が、ゆっくりと揉みながら扱き始めた。
「あっ、あ、ああっ」
体から力が抜けていき、ルークの熱い塊がゆるゆると中に入ってきた。
熱い、熱いよ。頭が変になりそうだ。
「愛してるノエル、大好きだ」
声は聞こえる。聞こえるんだけど、もう何がなんだか分からなくなっていた。
大きく揺さぶられる体を、ルークの肩にしがみつき意識が飛ばないように振り落とされないようにするのに必死だ。
そしてぼくは、意識を手放した。
それにぼくがピクピクと反応したり恥ずかしい声を漏らしてしまうことが、ルークにとってすごく嬉しいことだったみたいだ。
「ル、ルークさ……、もう勘弁してください……」
涙目で訴えたら、ルークが顔を上げた。ほっと力を抜いたぼくにルークが妖艶に笑う。
「敬語を使ったから罰でもう少し」
「ええっ? あ、ふわ……っ!」
さっきぼくが一番反応して恥ずかしかったところを、ルークの唇がぱくっとはさむ。吸ったり舐めたり、甘噛みしたり。
声がどうしても我慢できない。
「んんっ、……や、ああっ。そこ、や……」
「なに? うまく聞こえないよ」
「はあっ、あ……んんっ、胸やあっ……、あ、あ、噛まないでぇ。変、変になる……、あっ!」
「あ……」
い、イっちゃった……。胸舐められただけで……。
ぼくはこんなに恥ずかしいのに、ルークは一瞬目をまるくした後、すごく嬉しそうな顔に変わった。なんでだよ、信じられない!
「ルーク様の馬鹿、同じとこばっか執拗に攻めないでよ! もう……っ」
恥ずかしさと情けなさで涙がボロボロと溢れてきた。ルークが瞬時に焦った顔に変わった。
「ごめん、ごめん、ノエル。だってあんまりにも可愛いからうれしくて」
「可愛いってなんですか」
むくれるぼくにルークが唇をチュッとついばむ。
「可愛いんだよ、本当に。可愛くて嬉しくて舞い上がってる」
そうしてまたしっとりと唇を重ねる。ぎゅっと抱きしめられながら唇を重ねる行為に、ほっと体の力を抜いた。
ん……?
あっ!
「ル、ルーク……」
「うん、力抜いてね」
これからつながる場所にルークが指を入れてほぐし始めた。ゆっくりと撫でながら少しずつ奥に進めている。
違和感と恥ずかしさと緊張で体が硬直してしまっている。
「ん……」
「痛い?」
「そ、じゃないけど……。変な感じ……、あっ! はっ、ああっ……。そ、そこ嫌です、ルークさ……んんっ」
全身がキューッとなって下腹部から得体の知れない疼きが広がっていく。
「あっ、ん……、やだやだ、あっ」
「もうちょっと……我慢して……。しっかり、ほぐさないと……ダメだって」
ルークも興奮しているのか声がうわずっている。変になりかけてるのがぼくだけじゃないと思えば安心するけど……。でも。
「……っ、も、もうだめ……!」
これ以上我慢できなくてルークの腕をぎゅっと握った。
ルークはぼくのその手を外して口付けたあと、ぼくの膝裏をグッと持ち上げた。
「あ……」
「挿れるよ」
「っ……!」
熱くて大きな塊が入ってくる。あまりの質量に歯を食いしばった。
ルークがぼくの頬を撫でる。
「痛い?」
「大丈夫……」
大丈夫と言いながらも本当はちっとも大丈夫じゃなかった。ミシミシと割り開かれていく感覚に、これからの行為に覚悟を決めた。
「あっ!」
ビクンと体が跳ねた。見るとルークが萎えたぼくを握っている。ぼくが痛いのを我慢しているのに気がついてくれたみたいだ。
ぼくのことちゃんと気遣ってくれてる。そう思うと胸の中がふわんと暖かくなった。
ルークの手が、ゆっくりと揉みながら扱き始めた。
「あっ、あ、ああっ」
体から力が抜けていき、ルークの熱い塊がゆるゆると中に入ってきた。
熱い、熱いよ。頭が変になりそうだ。
「愛してるノエル、大好きだ」
声は聞こえる。聞こえるんだけど、もう何がなんだか分からなくなっていた。
大きく揺さぶられる体を、ルークの肩にしがみつき意識が飛ばないように振り落とされないようにするのに必死だ。
そしてぼくは、意識を手放した。
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