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ルークとの再会
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王宮近衛騎士団の稽古場はモンゴメリー侯爵邸から馬車で約40分くらいの位置にある。ぼくは今お兄様と一緒に馬車に揺られて稽古場に向かっていた。
「緊張してるの?」
お兄様が小首をかしげ、ぼくを見る。いつもより口数少なくなってるぼくを心配してくれているみたいだ。
「そりゃ、しますよ。どう考えてもアウェイな場所ですもん」
「そんなことはないよ。熱烈歓迎してくれる人もいるかもしれないよ?」
「……どういう意味です?」
「ん? 単なる俺の勘だよ」
そう言って微笑むハロルド兄様の顔がなんとなく胡散臭い。何かぼくに隠してることがあるんじゃないだろうな。
じーっとお兄様の顔を窺っていると、今度は表情が甘く崩れた。
「心配しないでいいよ。ノエルが可愛いことはこの俺がよく分かっているからね」
「ええっ?」
お兄様が何かトンチンカンなことを言い出した。
家族が大好きなお兄様は、特に一番年下のぼくを可愛がっていてくれているのは知ってるけど。なんかおかしくない? そんなにぼくの婚活が気になるんだろうか?
まあお兄様はすでにアーネストの妹と婚約しているんだけどさ。
「あっ、着いたみたいだよ」
悶々と考え事をしているうちに着いてしまったようだ。ドキドキしながら馬車を降りると、ぼくらの到着に気がついた特別稽古の担当らしき騎士が近づいてきた。
「特別稽古の参加者だね?」
「そうです。ハロルド・モンゴメリーに、こちらは弟のノエルです」
騎手は名簿を手に持っていて、チェックをつけていた。
「もうそろそろ始まるから、中に入って待っていてくれ」
「分かりました」
促すハロルド兄様の後について、ぼくは騎士団の稽古場の門をくぐった。
稽古場は広く、普通に本物の勇ましい騎士達が実戦さながらの稽古をしているのが見えた。すごく重そうな剣を軽々と振り回し、ガキンガキンと鋭い音を立てている。
「ぼくあんな重そうな剣持てそうにないや」
「稽古用のはもう少し小さい剣があるんだよ」
「でもぼくには重いんでしょ? お兄様はどうなの?」
「俺は」
「ハロルドは風魔法が得意だから、剣は特になじむよね。だから重くはないと思うよ」
お兄様と2人で話していたはずなのに、突然後ろから声が割って入ってきたのでびっくりして振り向いた。振り向いてその顔を見て、もっとびっくりした。
「なん、で?」
声の主は、さらさらと輝く金髪をなびかせキラキラとした笑顔をたたえたルークだった。
「緊張してるの?」
お兄様が小首をかしげ、ぼくを見る。いつもより口数少なくなってるぼくを心配してくれているみたいだ。
「そりゃ、しますよ。どう考えてもアウェイな場所ですもん」
「そんなことはないよ。熱烈歓迎してくれる人もいるかもしれないよ?」
「……どういう意味です?」
「ん? 単なる俺の勘だよ」
そう言って微笑むハロルド兄様の顔がなんとなく胡散臭い。何かぼくに隠してることがあるんじゃないだろうな。
じーっとお兄様の顔を窺っていると、今度は表情が甘く崩れた。
「心配しないでいいよ。ノエルが可愛いことはこの俺がよく分かっているからね」
「ええっ?」
お兄様が何かトンチンカンなことを言い出した。
家族が大好きなお兄様は、特に一番年下のぼくを可愛がっていてくれているのは知ってるけど。なんかおかしくない? そんなにぼくの婚活が気になるんだろうか?
まあお兄様はすでにアーネストの妹と婚約しているんだけどさ。
「あっ、着いたみたいだよ」
悶々と考え事をしているうちに着いてしまったようだ。ドキドキしながら馬車を降りると、ぼくらの到着に気がついた特別稽古の担当らしき騎士が近づいてきた。
「特別稽古の参加者だね?」
「そうです。ハロルド・モンゴメリーに、こちらは弟のノエルです」
騎手は名簿を手に持っていて、チェックをつけていた。
「もうそろそろ始まるから、中に入って待っていてくれ」
「分かりました」
促すハロルド兄様の後について、ぼくは騎士団の稽古場の門をくぐった。
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「俺は」
「ハロルドは風魔法が得意だから、剣は特になじむよね。だから重くはないと思うよ」
お兄様と2人で話していたはずなのに、突然後ろから声が割って入ってきたのでびっくりして振り向いた。振り向いてその顔を見て、もっとびっくりした。
「なん、で?」
声の主は、さらさらと輝く金髪をなびかせキラキラとした笑顔をたたえたルークだった。
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