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第二章
明日起こしに来るからな
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「……どうぞ」
「お邪魔します」
一応基本は二人部屋の造りなので、ベッドは二つある。駿介は使用していないベッドの方に座り、俺を見上げた。
「座れば?」
「あ、うん」
俺の部屋なんだけどなと思いつつも素直に応じて、向かい合う形で自分が普段使用しているベッドの方に腰掛けた。ポケッとつっ立っている俺が悪い。
「なあ」
「何?」
「この部屋に一人は寂しいか?」
「え?」
突然何?
突拍子もない駿介の質問に、キョトンと顔を上げ首をひねる。
「いや、ほら。柏木の部屋に移りたいとか言ってただろ? 寝坊がどうこう言ってたけど、本当はそっちの方が原因なのかなと」
「ええっ、違うよ。単純に俺朝弱すぎて、樹が呆れ返っただけだから」
「そうか……。なら、それは解決したな」
「ん?」
「これからは俺が、静かに毎朝起こしに来てやるから」
意味深に目を眇めてそう言う駿介に、合いカギを使って起こしに来ると言われた言葉を思い出した。
「の……、ノックくらいはするんだろ?」
「勿論。でもお前、そのくらいじゃ起きないんだろ?」
うっ……。
「安心しろ。優しく起こしてやるから」
「……!!」
優しくって何?
どう起こされるんだ、俺。
心臓がバクバクしてきて、顔もカッカと熱い。
こんなシーン、誰かの物を目撃していたのなら、妄想繰り広げられる楽しい時間なんだけど。それが自分に降りかかっているものだから、そんな余裕も無い。
オロオロとうろたえていると、駿介が立ち上がり俺の頭に掌をポンと乗っけた。
「これ以上ここにいるとヤバい事になりそうだ。部屋に戻るな」
「えっ!?」
「……じゃあ、また明日」
「うん……」
パタン。
どああああーーーっ!!
なんだよ、何だよあの駿介! か、格好良すぎる!
ど……、どうしよう。こんなんで俺、今日眠れるんだろうか?
ヤバい奴に目を付けられたし、正体不明の奴までいて。本当は色々考えたいところだけど、それはもう明日に回そう。とにかく明日は、駿介が起こしに来る前に出来れば起きていたい。
だって、あんな綺麗で格好良い駿介に、寝起きの不細工な顔なんて見られたくないもん。
まだ寝るには早い時間だけど、とにかく明日早く起きるためにと俺はベッドに寝転んだ。
「お邪魔します」
一応基本は二人部屋の造りなので、ベッドは二つある。駿介は使用していないベッドの方に座り、俺を見上げた。
「座れば?」
「あ、うん」
俺の部屋なんだけどなと思いつつも素直に応じて、向かい合う形で自分が普段使用しているベッドの方に腰掛けた。ポケッとつっ立っている俺が悪い。
「なあ」
「何?」
「この部屋に一人は寂しいか?」
「え?」
突然何?
突拍子もない駿介の質問に、キョトンと顔を上げ首をひねる。
「いや、ほら。柏木の部屋に移りたいとか言ってただろ? 寝坊がどうこう言ってたけど、本当はそっちの方が原因なのかなと」
「ええっ、違うよ。単純に俺朝弱すぎて、樹が呆れ返っただけだから」
「そうか……。なら、それは解決したな」
「ん?」
「これからは俺が、静かに毎朝起こしに来てやるから」
意味深に目を眇めてそう言う駿介に、合いカギを使って起こしに来ると言われた言葉を思い出した。
「の……、ノックくらいはするんだろ?」
「勿論。でもお前、そのくらいじゃ起きないんだろ?」
うっ……。
「安心しろ。優しく起こしてやるから」
「……!!」
優しくって何?
どう起こされるんだ、俺。
心臓がバクバクしてきて、顔もカッカと熱い。
こんなシーン、誰かの物を目撃していたのなら、妄想繰り広げられる楽しい時間なんだけど。それが自分に降りかかっているものだから、そんな余裕も無い。
オロオロとうろたえていると、駿介が立ち上がり俺の頭に掌をポンと乗っけた。
「これ以上ここにいるとヤバい事になりそうだ。部屋に戻るな」
「えっ!?」
「……じゃあ、また明日」
「うん……」
パタン。
どああああーーーっ!!
なんだよ、何だよあの駿介! か、格好良すぎる!
ど……、どうしよう。こんなんで俺、今日眠れるんだろうか?
ヤバい奴に目を付けられたし、正体不明の奴までいて。本当は色々考えたいところだけど、それはもう明日に回そう。とにかく明日は、駿介が起こしに来る前に出来れば起きていたい。
だって、あんな綺麗で格好良い駿介に、寝起きの不細工な顔なんて見られたくないもん。
まだ寝るには早い時間だけど、とにかく明日早く起きるためにと俺はベッドに寝転んだ。
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