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第三章

強くて可愛いあなた 

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しばらく2人でぶらぶらした後、ファミレスでご飯を食べている。
御影さんは肉と野菜の黒酢あん定食、俺は生姜焼きの定食を取った。

御影さんがパクリと口の中に野菜を放り込む。
モグモグ食べる姿に悶える!

かわいい、かわいい、かわいい、かわいい!!

きっと御影さんが俺の心の中の声を聴いたらウザいと思うだろう。
そのくらい俺の心の中は、御影さんが可愛いという声で満ち溢れていた。

「……?」

余りにもじいーっと見つめすぎたせいで、気が付いた御影さんが首を傾げる。

「あ、すみません。気にしないでください。御影さんを見ているだけで幸せだなーって思って」
「……お前」

絶句して言葉を失う御影さんに、ハッとした。

「ウザかったですね、すみません。ご飯、集中します」
「……別にいいけど」
「え!?」

初めてのデートだからって調子に乗って、呆れられたら拙いと思ったのに、意外な許可に思わず俺は顔を上げた。

「……お前は俺の全部を気に入ってくれてるんだろ? ……俺は多分、俺のことを見ているお前は全部好きだ」
「……御影さん」

ドキドキしてきた。
だって、それって……、それって……。

ジッと目と目を見つめあう。
綺麗な済んだ瞳に俺の心臓が早鐘を打ち始めた。

「……くすっ」
御影さんがたまらないと言った感じで小さく噴出す。

はう、笑われた!
何でここで?

「真っ赤だぞ、蒼空」

そう言った御影さんは、楽しそうにクスクスと小さく笑い続けた。


……ああ神様。
俺の彼氏は可愛すぎです。
キュン死してもいいですか?


強くて可愛くて可愛くて可愛くて可愛い御影さん。
もう好きで好きでたまらなくなっている。


そんな俺を目を細めて見ている御影さんは、『俺もだよ』と言ってくれているように見えた。
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