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無自覚美少年の男子校ライフ♪

衣装お披露目2

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ぶちぶち言いながらトイレに入り、ふと鏡を見てびっくりした。

「ちょっと、候、女子がいる女子が!」

なんで男子校のトイレに!
と、わたわたして、あれ?と思う。
鏡越しに候を見ると、苦笑いをしながらその子を見、…?

目、合ってる。候と。

「えええぇぇぇぇ~っ!?」
僕は思わずその顔を二度見した…。

「スッゲ、美少女だろ」
「……」

なんと返事をするべきか。

この顔をこんな美少女に変えた佐藤は凄いと思うけど…。
だけど! なんだよ小島は! この顔にこの衣装だぞ?
…まだおてもやんの方が良かったかもだよ…。

気の毒そうに僕を見る候を背に、僕は個室の扉を開けた。

シャツを脱いでエプロンをつける。
ヒラヒラとしたレースは確かに可愛い。
普通に自分の彼女がこれ着て、料理を作ってくれたらもう料理の味なんてどうだっていいだろう。
そう思うくらいかなり愛らしく作られてはいる。

だけど…。
僕の手には黒のTバック。
…。

「伸之助ー。大丈夫かー」
候が控えめにノックをして、暗に僕を促してくる。
僕は大きくため息を吐いて覚悟を決めることにした。

「ごめん。すぐ終わる」
ベルトを外し、僕は制服のズボンを一気にずりおろした。



「これは……」
個室から出てきた僕を見て、候が絶句する。口元を手で多い、僕の姿を凝視している。

「殺人級だな、これは…」

「アンバランスで間抜けだろ」
「…後ろ、見ても良いか?」
「…うん」

どうせこの姿で外に出ないといけないんだから、開き直って僕はくるりと後ろを向く。

「ヤッベ」
「知ってるよ」

「いや、そうじゃなくて! なんかスッゲ、絶妙でエロ過ぎ! こりゃ、絶対食券、俺らの物だろ!」

「…え? そうなの?」
「うん。小島の奴、最初はどうかと思ったけど、色々計算してたんだなー」
「…へえ?」

…僕には間抜けな嫌がらせな服にしか見えないけどな。

「ああ、それからさ。部で別のクラスの衣装、聞いてみたんだけどさ、やっぱ女装用はかなりヤバい服が多いみたいだぜ。みんないかにそそる服を作るかって、その一点に集中してるみたいだぞ」

「…てことは、こんなカッコ、僕だけじゃないって事?」

「おう。まあ、中には真面目に考えてる所もあるみたいだけど大半はこんな感じなんだってさ。まあある意味、ストレス発散のためのお祭りって所なんだろうな」

そう、なんだ。
僕一人じゃないって事に、ホッとはしたけど…。でもなあ。

「そろそろ教室戻るか。みんな待ってんぞ」

候に促され、僕らはトイレから教室へと向かった。 
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